こんにちは!やまたび北海道のコモ子です。
今日は日高山脈の十勝幌尻岳の話題です。
十勝幌尻岳は北日高の国境稜線から派生する支稜線のピークで、国境稜線側にはさらに札内岳、そして国境稜線のエサオマントツタベツ岳へと続いています。
山脈の中にありながらも少し離れているということで、山頂からの眺めが素晴らしく、北日高の展望台などとも言われています。
残念ながら2016年の台風によって林道にダメージを受け、車両によるアクセスができない状況です。
また2次情報ではありますが、登山道の一部においても被害を受けているとの情報もあり、現在の状況は不透明です。
この記事では2012年の8月に登った記録をもとに、十勝幌尻岳の魅力を共有したいと思います。
どうぞ最後までお付き合いくださいませ。
なお、最新の林道情報は、北海道森林管理局のウェブサイト「登山等に関する通行規制等について」のページにある「十勝西部森林管理署管内の登山道に通じる林道の状況について」を参考にしてください。
また、この山に関するガイド情報は、北海道夏山ガイド④「日高山脈の山々」が詳しいです。
登山口からオピリネップ川に沿って河畔林を行く
十勝幌尻岳の登山口までは、戸蔦別林道とオピリネップ林道の2つを走行してアクセスします。
前述のとおり、2018年現在においてもなお、戸蔦別林道の復旧に見通しが立っていないため、林道の起点から登山口まで歩く必要があります。
1次情報では、距離は4.7kmと書かれていますが、標高差は200m以上ありますので、平地のジョギング感覚で考えるとちょっと厳しいでしょう。
さて、登山口を出発してからの話。
国土地理院の2万5千図には登山道が書かれていないのですが、しばらくはオピリネップ川の河畔に踏み跡がありますので、そこを進みます。
もともとは渡渉箇所もなく、登山靴で十分な道でしたが、2016年の台風により変化があるかもしれません。
オピリネップ川の流れは清く、夏でも涼しい登山が楽しめます。
こうした小動物に出会うと、心が安らぎますよね。
尾根に取り付いてからが十勝幌尻岳山頂への核心部
沢沿いに遡行していくと、やがて尾根に取り付きます。
取り付くポイントを見失いがちなので、GPSで現在地の確認もしながら進んだ方がいいでしょう。
一部に笹が覆うような斜面が続き、やがて直登となっていきます。
尾根の取り付き地点を誤ると、岩なだれの方へ迷い込んでしまいます。
沢を離れるとしばらくはこのようなブッシュ。その後は直登に。
十勝平野に広がる雲海。帯広市内は30℃を超えるが、稜線は涼しい。
周囲が開けて、ハイマツ帯になると山頂は間もなくです。
感動間違いなし!十勝幌尻岳山頂から眺める北日高の山並み
直登が続いてグングンと標高を上げていき、標高1,740m付近で北尾根の肩に到達します。
周囲が一気に開けて、見晴らしが良くなります。山頂までは間もなくです。
ハイマツの間を縫って山頂広場に出ると、360°の絶景が広がっていて、憧れの札内岳が目の前に迫ります。
私が訪れた8月21日は、全道各地で軒並み真夏日となりとても暑い日でしたが、山頂は涼しく無風で、しかも無人。時が経つのを忘れて、1時間以上ゆっくりと過ごすことができました。
めったに山頂で長居しない私ですが、そのくらい魅力的な景観だったということを共有します。
登山口から往復で7時間くらいを見ておきたい山ですが、北海道の山、特に日高山脈の魅力が少しでも伝われば嬉しいです。
今回、8月21日の十勝幌尻岳。カチポロに魅力が伝わりますか?
こちらは11月23日の十勝幌尻岳。いつ来ても、素晴らしい眺めです。