こんにちは!コモ子@やまたび北海道です。
今回のブログは2018シンガポールマラソン旅行記の中編。アラブストリートのカプセルホテルを深夜にチェックアウトして、いよいよ2018シンガポールマラソンの当日を迎えます。
前日の受付までの様子を書いた前編の記事はこちらから。
2018シンガポールマラソン旅行記|乗り継ぎ24時間以内でフルマラソンに参加できるか?【前編】
深夜のアラブストリートをこっそり抜け出して会場へ
ゲストハウスの個人ブース。深夜2時起床でユニフォームに着替えて、こっそりと部屋を出ます。ゲストハウスの住人は、たいてい夜遅くに帰ってくることが多いものですが、ここはそうでもないみたい。みんな寝静まり返っています。マナーが問い住人たちばかりです。
居室の外にあるトイレを済ませてから1階の共用スペースへ下りて、昨夜セブンイレブンで購入したパン2つとミネラルウォーターの朝食。コーヒー好きなので、特に朝は飲みたいところですが、頻尿になって困るのでマラソン前は控えます。
ゲストハウスの中にはマラソンへの参加者が何人かいるようで、彼らも準備中。同じことを考える人は、世の中にはたくさんいるものですね。
深夜にゲストハウスをチェックアウトして、アラブストリートのメイン通りに出ると、数時間前とは異なり完全に静まり返っています。東南アジアらしく軒下で寝ている人の姿も、、、シンガポールは国民一人当たりのGDPは日本より高いと言われていますが、ジニ係数も高いそうなので、こういう人たちがいることも頷けます。海外を旅すると必ず直面する貧困の問題。何らかのアクションが起こせなくても、関心を持つ機会になるし、少なくとも自分の行き方を見つめ直すきっかけになります。
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さて、暗い夜道をスタート位置へ向かって歩いていると、各方面から続々とランナーが集まってきて、いつの間にか大きな集団になっていきます。地理に不慣れでも、彼らの後をついて行けば大丈夫。
SUNTEC CITYのMRT乗り場付近は、クリスマスムード。朝から心を癒されます。他のランナーたちは無関心ですが、一人でパシャパシャ写真を撮って観光気分。南国のクリスマスもいいものです。
この辺を歩いている人たちは、近郊のホテルに宿泊している外国人が多いみたい。多くの人たちは、昨日受付で貰ったスタッフバックに着替えだけを詰めて歩いているなか、私だけは旅行の全部の荷物を背負って歩いています。
そう、走り終わったらすぐに荷物を受け取って、空港へ向かわないとならないから。
スタート会場では、まずは手荷物検査から
会場の入口に到着すると、まずは手荷物のチェックが行われます。
レーンが2つに分かれており、手荷物が無い人はそのまま素通り、手荷物がある人は係員の点検を受けてから中に入ります。空港の税関のようなイメージです。数年前のボストンマラソン以来なのでしょうか、マラソン大会でのテロを未然に防ぐ狙いが見受けられます。このように、手荷物チェックがある大会は、この1ヶ月後に開催された2019TATAムンバイマラソンも同様でした。
中身を空ける必要はありませんが、外側から手で触ってチェックを受けます。
手荷物を預ける必要がある人は、それぞれの出走区分のアルファベットが書かれたブースに進み、指定された袋に入れた荷物をそこで渡します。ルールは次の通り。
- 透明の専用袋に自分のナンバーが書かれたシールを貼る
- 荷物を袋の中に入れる
- 貴重品は入れない
袋のサイズは私が持っていたアネロのバッグがすっぽり入るくらいの大きさで、ソウル国際マラソンや香港マラソンとほとんど同じサイズ。
私の場合、一眼レフカメラはバッグの中に入れましたが、パスポートやクレジットカード、航空券、スマホはウェストポーチに入れて走りました。
最近のランナーはウェストポーチではなく、トレランでお馴染みの小さなベストを着ている人が多い印象。
手荷物を預けたらスタート位置へ向かいます。
さらに奥にも多くのトイレブースがありますが、いったんスタート位置へ並んでしまうと、後戻りしずらくなります。そのため、1時間前には最後のトイレを済ませてスタート位置に並んだ方がいいでしょう。
手荷物を預けてトイレを済ませたら早めに並んで待機したい
出走のポジションは、ナンバーカードに記されたアルファベットのゾーン。スタート位置が書かれたアルファベットのゾーンに入り、スタートを待ちます。普通のレースでは、ゾーンの中であれば、前にいても後ろにいてもそれほど違いはないのですが、2018シンガポールマラソンに関して言えばそれは違います。
理由はスタート直後から道路幅が狭いためでしょうか、ゾーンの中でも時間統制が行われるためです。
自分の出走ゾーンを母集団とすると、前方からある程度の人数ごとに子集団で区切られ、1分間隔でスタートすることになります。
私のようにFのゾーン後方からスタートした場合、前方の人たちより10分くらい遅れてスタートすることになるわけです。
スタートから8kmくらいまでは面白いけれど、、、
さて、いよいよ2018シンガポールマラソンのスタート。
出走して1kmを超えた付近からやっと道幅が広くなり、折り返して「ニコルハイウェイ」、海岸線沿いに西へ西へと向かって走ります。
まだまだ外は暗いのですが、ライトアップされた高層ビル群がシンガポールらしさを出しており、最初の8kmくらいまでは楽しみながら走ることができます。
ただ問題は暑さ。私が住んでいる北海道とは30℃くらいの気温差があって、身体が慣れないところですが、2kmごとに給水ポイントがあるので安心です。
コース周辺の著名なランドマークは前半に集中していて、ほとんど8km地点で半分が終わってしまうところが惜しいところ。
エリートランナーとは、オフィス街ですでにすれ違うくらい離されています。
オフィス街を駆け抜けると「W COAST HWY」を走り、13km手前で折り返しになります。
折り返し地点まで約1km、コース上11kmくらいの様子。
ハイウェイより海岸線側に見えるのは「Refrections@Keppel Bay」。これもランドマークの一つとして紹介されています。
私のペース(8分/km)では、この付近で日の出を迎える感じです。
折り返してハイウェイの終盤に差し掛かると周囲はすっかり明るくなり、日差しが強くなります。ランナーには辛いところで、すでに歩いている人もチラホラ。
ちなみにグリーンのランニングシャツを着ているのが男性。ブルーのランシャツが女性。さらにブルーのナンバーがフルマラソン出場者、グリーンのナンバーがハーフマラソン出場者といった具合です。
コース上のところどころにミストシャワーを浴びる箇所がありますが、実際のところ効果はほとんどないです。
逆に何だか不快になるような感じ。
2kmごとに設置されている給水地点をうまく活用して
給水は2km毎に設置されているため、本当に困らないでしょう。ただ毎回2kmごとに給水すると内臓の調子が悪くなるので、水の採り方には工夫が必要でしょう。私も終盤で苦しみました。
どの給水ポイントも前半に水、中盤にスポーツドリンク、後半に水、たいていこのような配置になっており、前半で慌てて取らなくても大丈夫。これはどの大会でも同じです。
約17km地点でハイウェイを下りて、オフィス街を通過する19km付近の様子。ハーフマラソンはこの後「マーライオン」の横を通過してゴール、フルマラソンは「ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ」の南側を通って東へ向かいます。
別の記事でも書きましたが、この後のフルマラソンコースはジョギングコースのようなイメージなので、ハーフマラソンに参加してこのままゴールするほうが楽しめるでしょう。
シンガポールマラソンに参加したい人必見!どちらか迷ったらハーフマラソンを選ぶべき理由とは?2018年にフルマラソンに参加してみた雑感とエントリーからスタート直前までの様子
中間地点を過ぎてからはコースの内容が大きく変わる
ガーデンズ・バイ・ザ・ベイの南側で迎える中間地点。
シンガポールには何度か遊びに来ていますが、この辺りまで足を延ばしたことはないので、ちょっと新鮮です。シェアバイクでサイクリングをするのに最適な感じ。
20km以降はこれまでのコースとは異なり、幹線道路主体ではなく、生活道路や歩道がメインのコースに変わります。また、ハーフマラソン参加者が一気にいなくなるため、のんびりとした雰囲気になります。
23km手前の「Marina Barrage」付近。このあと「マリーナ・ベイ」の橋を渡り、マリーナイースト側のコースに舞台を移します。
ラン友と一緒に参加するなら、ゆっくりお喋りをしながらジョグを楽しみたい場面。
マラソンの途中でジェルとバナナも貰える
今回のレースでは途中で2回ほどジェルが支給されました。バナナも2回くらい。おかげで空腹になることなく、最後まで走り切ることができましたよ。
私設エイドも数か所で見られました。
「イースト・コースト・パーク」の中で折り返し、再びマリーナ・ベイに沿って南へ。見慣れた対岸のランドマーク群を眺めながら、ラスト8kmを走ります。
今回は足の痛みはほとんどないのですが、水分補給が上手くいかずに胃の調子が悪く、25kmくらいから明らかに失速しました。ただでさえ遅いのに、、、当初の計画では、5時10分スタートでゴールを10時30分で計画していたのですが、スタートが9分遅れの5時19分、ゴールは11時くらいになることが見込まれます。
バンコク行きのフライトが13時10分発なので、どんなに遅くとも11時30分にはゴールしないと間に合わない計算です。
シンガポールマラソンはフラットなコース。でも最後に、、、
「ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ」と「マリーナベイ・サンズ」の間を、観光客から声援を受けながら走るところが37kmから38km地点まで。
終始フラットなコースが続きますが、最後の最後で橋があるため、登り坂も。観光で訪れる「Helix Bridge」と2本並行して走る「Sheares Ave.」の登り坂。5時間越えのランナーたちは、ほぼ全員歩いてます、、、
いよいよ残り100m。正面にはいつもの角度から見るマリーナベイ・サンズ。すでに11時を過ぎていますが、何とか11時30分には会場から離脱できそうです。
シンガポールマラソンのゴール。観客は少なめ!?
11時7分にゴール。お恥ずかしいタイムですがかろうじて6時間を切れた感じです。
これからゴール周辺の状況を取材してから空港に向かう計画でしたが、時間が押してしまったため今回は難しそう。着替えたらすぐに出発します。
フルマラソンの完走者が貰えるものは次の通り。
- 完走メダル
- フィニッシャーズTシャツ
- 冷たい水に浸したタオル
- ミネラルウォーター、スポーツドリンク、バナナなど
汗がなかなか引かない状況ですが、手荷物を受け取ってとりあえず上着だけフィニッシャーズTシャツに着替え、短パンのまま会場を立ち去ります。
時刻はすでに11時30分を過ぎています。フライトのチェックインはすでに済ませてあるので、1時間30分で搭乗口まで辿り着けば大丈夫。
大会スタッフに拙い英語で「Excuse me,Where is the nearest MRT station?」と尋ねて案内通りに駅に向かい、suntec cityの南側にあるpromenade駅から空港へ向かいます。
バンコク行きのフライトに間に合った!トランジットマラソン
空港に着いたのが12時30分。すぐにイミグレを通過して出国するものの、ラウンジでシャワーを浴びれるわけもなく真っ直ぐ搭乗口へ。痛い足を引きずって向かう搭乗口が遠いのなんのって、、、
チャンギ空港では各搭乗口で手荷物検査があるので、その前にトイレで着替えて何とか普通の人を装い、シンガポール航空のフライトに間に合いました。