韓国ソウルの北漢山(プッカンサン)についての話題。この山には以前、2016年11月に登ったことがあるのですが、今回2019年4月に別ルートから2度目の訪問をしてみました。前回の記事は下のリンクから。
【北漢山(プッカンサン)白雲台|韓国ソウル】登山口への行き方とコース案内
登山は、ルートが変われば景色や見え方が異なりますが、季節や天候によってもいろいろな表情を見せてくれるもの。また、体調やメンタルによっても感じ方が異なります。
この記事では、これから北漢山の情報収集や計画を進める方に向けて、北漢山牛耳からのコースについてお伝えしていきます。
1.北漢山の概要
北漢山(プッカンサン)はソウル市内の北部に位置する山塊の総称で、最高峰の白雲台(ペグンデ)とその周辺にいくつかのピークを抱えています。
最高峰の白雲台でも標高900mに満たないのですが、上部に行けば行くほど岩が屹立して急登となるためとても高度感があり、見晴らしが素晴らしいんです。
公園内には縦横無尽にハイキングコースが整備されていますが、今回紹介するのはメジャーで比較的短時間で登ることが出来る2本のコース。どちらも地下鉄とバスでアクセスすることが出来ます。
2.コースとアクセス方法
北漢山への登山コースはたくさんあるのですが、この記事でご紹介するのはメジャーな2つのコース。東側にある北漢山牛耳駅から山頂へ登り、西側にある旧把撥駅方向に下山するコースです。
このコースのメリットは、
- MRTとバスだけでアクセスできる
- 登山者が多くて歩行時間も短い
ということでしょうか。では、さっそく具体的に説明していきます。
〇出発点の北漢山牛耳駅から登る
登りのルートは、2017年に開業したUI牛耳新設線(軽電鉄)の終着駅「北漢山牛耳」駅から始まります。駅は市街地の中にあり、駅の出口の角にはコンビニのCUがあり、ノースフェイスのお店も併設されています。
北漢山牛耳駅に到着したら、まずは2番出口から地上に出ます。
2番出口から地上に出た瞬間、正面にも山が見えますが、こちらは北漢山ではありません。
登山口へと続く車道はこの交差点で左折します。
左折して正面に見えるこちらの山が北漢山。中央のピークが白雲台(ペグンデ)、右が仁寿峰(インスボン)です。最高点が白雲台で、一般登山者が登れるのもこちら。
車道の両脇には物販や飲食店が立ち並び、コンビニのGS25もあります。韓国でメジャーなコンビニはセブンイレブン、GS25、CUの3社ですよね。
登山口まではしばらく歩道を散歩気分で歩きます。バス停がありますが、せっかくですので歩いて登山口へ向かいましょう。
登山口までの途中には案内所やトイレなどの建物もあり、それらを過ぎると右手に川が流れる山道になります。
ここをしばらく歩くと右手に階段があり、ここからが登山道。この登山道は、車道の最終地点から始まる登山道とも合流しており、大半の人たちはここから登らずに最終地点から登り始めています。
でもこの後も車道沿いの道は面白くないので、この地点から登山道を歩きましょう。
要所には必ず案内板が設置されているので安心。迷うような場所はありません。
山頂まで3.2kmで登れるとのこと。楽勝ですね。
他の登山者とほとんど会わない静かな尾根道がしばらく続きます。
両脇に木々があるので視界はあまり良くありませんが、たまに北漢山が見えたり、4月頃だと桜や梅が咲いている場所もあります。
山塊の東側に位置しているので、午前中は背後から日差しを浴びる順光。北漢山がくっきりと見え、空がとっても青く見えるんですよ。
尾根上の登山道をしばらく歩くと、ビジターセンターから登ってくる登山道と合流します。ここから一気に登山者の数が増え、北漢山の人気のほどが伺えます。
まずは400m先にあるハル峠へ。ハル峠はベンチやテーブルが設置された休憩適地で、仁寿峰が間近に見える撮影ポイントでもあります。
ハル峠から見上げる仁寿峰。とっても迫力があり、難攻不落のような圧迫感さえ感じます。
実際に一般登山者はこの頂に登ることはなく、白雲台からも眺めるだけとなります。
ハル峠からいったん下り、再び登り返すと寺院や小屋、トイレなどがある広場に到達します。今回は4月下旬に訪れたのですが、この付近のツツジが満開でピンクと緑のコントラストが素晴らしかったですね。
登山道の途中には、禁止事項についていくつか示された案内板がありました。
- ナイトハイク禁止
- キャンプ禁止
- ペット同伴禁止
など、かなり厳しい基準があるそうです。夜間の行動まで制限されるのは、惜しいところですよね。
寺院を過ぎると沢沿いの急登となり、基本的には岩場を登っていくことになります。一部には階段が設置されているので足場が安定するものの、ゆっくり歩かないと一気に心拍数が上がりますよ。
登り詰めたところには小屋と休憩スペースがあり、トイレや売店も併設されている様子。
ここから白雲台山頂まで一気に登ることになるので、ゆっくりと休憩するならここが最後のポイントとなるでしょう。
この周辺はツツジがたくさん咲いていて、4月下旬が見頃。
再び岩場の急登が連続しますが、振り返ると市街地を一望でき、至るところにお花も咲いているので心が和みますよ。
稜線まで登り詰めると山城の城壁があり、他の登山道と合流します。ここから白雲台の山頂までは視認できる距離。でも意外と時間がかかり、登りごたえもあります。
今回は山頂を往復した後、ここから旧把撥(クパバル)駅の方面へ下ります。
白雲台への登りはかなりの斜度があります。基本的にロープや階段が設置されていますが、上りと下りの登山者が混交するので注意を払いましょう。晴れていれば問題ありませんが、雨などで岩が濡れているときはちょっと怖いかも。
白雲台の山頂まで登り詰めると、これまでずっと見上げていた仁寿峰(インスボン)を見下ろすことに。仁寿峰と白雲台との標高差はおよそ25m。
岩に張り付いているクライマー。奥には山並みと市街地も一望でき、ロッテワールドタワーとは違った景色が楽しめます。これは登山ならではのお楽しみ。
白雲台の山頂は、大きな石に刻まれた山頂標識があります。国旗も掲揚されているので、お隣の国の低山とはいえ、海外登山の実感がありますよ。
時間帯によっては、写真撮影の順番待ちが発生するほど人気があります。
〇旧把撥(クパバル)駅方面に下りる
さて下山は、稜線から旧把撥駅方面へのコースへ下りることにします。
こちらのコースも白雲台へのメインコースの一つで、実に多くの登山者が利用しています。登山口一帯は登山用品店街となっており、北漢山牛耳駅周辺より充実している印象。
ただ、駅から登山口までの距離はそれなりの遠いので、旧把撥駅からバスに乗り換えて登山口へ向かいます。徒歩で向かうことも可能ですが、1時間程度歩くことに。2016年に登った時の様子は下記のエントリーをご覧ください。
【北漢山(プカンサン)白雲台|韓国ソウル】登山口への行き方とコース案内
今回はこのコースを下山時に使用していますが、下りに使用したほうがいい理由がいくつかあります。
- 北漢山は上部が急斜面になっているため、西側のこのルートは日当たりが悪い。そのため午前中は逆光となり、空や新緑の見え方があまり良くない
- 全体的に見晴らしが良くない
- 北漢山牛耳からのコースは上部が急斜面なので、旧把撥からのコースを下山に使用したほうが比較的安全
こちらのコースは特に危険個所もなく、最後まで単調な下り。2.5kmくらい下りたところに寺院や案内所、休憩スペースがあり、トイレや自動販売機も併設されています。
そこから登山口まで、さらに2kmくらい歩きます。
こちらのコースは比較的お花が乏しい印象ですが、梅や桜が咲いているところもあるので、4月に登るのがおススメかも。
余談ですが、ゴールデンウィークの前後1か月は航空券がとても安くなるので、週末2日間で行ける韓国はおススメ。LCCならセール期間を狙わなくても、往復1万円台前半で行けることが多いので、毎週行ってもいいくらい。私はLCC各社のセール情報を常にチェックしていますが、セール以外は格安航空券比較サイトで一発検索したほうが早いです。
今週末は天気が良いから山に行きたいな。でも国内の山はまだ残雪も多いし、近所の低山はモチベーションが上がらないし。なんてことってありません?こういう場合は2~3日前にチケットを取って、韓国や台湾の弾丸旅行&低山ハイクがおススメ。
登山口周辺は飲食店や登山用品のアンテナショップが軒を連ねます。
コンビニもありますので、一休みしてからバスに乗りましょう。バス停は大通りまで直進し、交差点を渡った反対側にあります。多くの登山者がバスを待っているのできっと分かると思います。
旧把撥駅周辺は繁華街となっており、ロッテマートと駅が直通になっています。