今回の話題は韓国釜山のチムジルバン「松島(ソンド)ヘスピア」について。
前半は料金やアクセス方法などを簡単に紹介し、後半では2019年8月24日に利用したときの様子をお伝えします。
ソンドヘスピアは、観光客が多いチャガルチや南浦から近くて便利。
24時間営業なのでホテル代わりに利用することも可能。料金も一般的なチムジルバンと同じレベルなので、格安で滞在することができます。
松島(ソンド)ヘスピアの概要
チムジルバンは日本の健康ランドとほとんど一緒。
大きなお風呂やサウナに入ったり、広間でゴロゴロしたりしながら過ごすことができる滞在型のスパです。韓国にはこういう施設がとても多く、しかも24時間営業しているところが少なくありません。
今回ご紹介する松島(ソンド)ヘスピアは釜山と言う土地柄でしょうか、日本人はもちろん、他の外国人の利用者も多い印象。地元の人たちと一緒になってお風呂に浸かり、1日ゆっくりと過ごしてみませんか?
場所とアクセス方法
ソンドヘスピアは、釜山駅の南側一帯に広がる繁華街「南浦」や魚市場や露店が多い「チャガルチ」よりも更に南側にあります。
チャガルチから徒歩で20分~30分程度の距離なので歩いて行くことが可能ですが、バスやタクシーの利用が便利です。
釜山駅やチャガルチからバスで行く方法
上の画像は一つ北側にあるバス停「등대 시장:灯台市場(Light House Market)」で撮影したものです。
ソンドヘスピアの目の前には「대림 아파트:大林アパート」というバス停があり、ここで下車すると歩かなくて済みます。
ここに停車するバスは全部で6系統があり、
- 26系統
- 30系統
- 6系統
- 71系統
- 96系統
- 96-1系統
となっています。このうち釜山駅前で上下車出来る路線は26系統のみで、その他は基本的にチャガルチ駅(충무동 교차로:忠武洞交差点)から乗車します。
kakaomapに一部加筆して引用
チャガルチ駅の2番出口から地上に出ると、反対車線側に忠武洞交差点(충무동 교차로)というバス停があります。ここからバスに乗車すれば5分くらいで到着します。なお、ソンドヘスピアは5つ目のバス停で降りれば目の前です。
釜山のバス路線についての詳細は、こちらのサイトがとても分かりやすくて参考になります。
例えば上記は26系統の路線図について調べてみると、地図上に路線が表示されるだけではなく、地下鉄の乗換え駅の表示までされるので便利です。
また、始発と終発、平日と土日翌日の運行間隔についても詳しく説明されています。
26系統の場合、ソンドヘスピア前の始発は5時13分、チャガルチからの終発は23時7分となっており、こういった情報がとても有用です。
ソンドヘスピアの料金体系は?
区分:구분 |
サウナ:사우나 |
チムジルバン:사우나+찜질 |
大人:성인 | 8,000ウォン |
日中:주간 11,000ウォン 夜間:야간 13,000ウォン(21:00~5:00) |
子供:아이 | 6,000ウォン |
日中:주간 10,000ウォン 夜間:야간 11,000ウォン(21:00~5:00) |
(2019年8月24日現在)
チムジルバンの利用料金は日中と夜間とでは少し異なります。とは言っても、週末の夜間でも僅か13,000ウォンで利用することができます。
なお、子供料金は満5歳以下に適用され、12か月未満の乳児は無料です。
ここの良いところは入館後24時間まで追加料金なしで滞在できるところ。ほとんどは、12時間から15時間くらいの設定になっているですよね。ゆったりと過ごす場合でも時間を気にしなくていいですよね。
その他の情報は、公式ウェブサイト(外部サイト)がありますので、そちらをご覧ください。
松島(ソンド)ヘスピア体験記
ここからは滞在記になります。国際市場付近でお酒を飲んで、24時近くになってから訪れてみた様子をお伝えします。
前述の通り、釜山駅やチャガルチ、南浦付近からはタクシーだけではなくバスでも行くことが出来ます。
この日は国際市場付近でレバ刺しを食べながら一杯やって、店を出たのが23時半くらい。そこで、酔い醒ましを兼ねて歩いて行くことにしました。
国際市場の美味しいレバ刺し専門店については旅行記にて。
大邱・釜山旅行記|プルコギ・レバ刺し・ジャジャ麺に焼き魚。t'way運休直前の新千歳から行く往復9,538円2泊3日のひとり旅
チャガルチを過ぎると、閑散とした静かな商店街や倉庫群になりますが、周囲に危険な様子は全くないのでご安心ください。
ちょっとふらつきながら30分くらい歩き、24時ちょうどに到着。
ソンドヘスピアについての事前情報がほとんどありませんが、早くシャワーを浴びて寝たいので、とにかく中へ入ってみることにします。勢いって大事ですよね。
受付で支払いを済ませて館内へ
入口を開けて中へ入ると、受付のカウンターがあります。
どこのチムジルバンにも共通して言えることですが、受付の係員さんはたいてい外国人の対応に慣れています。だからとっても安心。利用人数を伝えて代金を支払えば、問題なく理解してくれます。
受付で支払いを済ませるとロッカーキーと館内着を渡されますので、右側の入口から館内へ入ります。
男性の場合は浴場にタオルが備え付けになっていますが、女性は最初に受付で渡されることが多いようです。
ちなみに今回は、いきなり日本語で親切に対応してもらうことが出来ました。釜山では日本語が通じることが多いんですよね。
受付で渡されるロッカーキーは、シューズロッカーや脱衣所のロッカーなどと共通。同じ番号のロッカーを使用します。
シューズロッカーは女性が右側、男性が左側と分かれており、まずはここで靴を中に入れます。
次にエレベーター。ロッカールームと浴場がある男女別のフロアに移動します。
エレベーターは男女別になっており、左が男性用、右が女性用です。この辺は、ソウルの「ドラゴンヒルスパ」と同じシステムですね。
【ドラゴンヒルスパ】韓国ソウル|チムジルバンの利用方法|龍山駅至近で便利!だけど仮眠や宿泊はおすすめできません
さて、フロアの構成は次の通りです。
- 1階:駐車場
- 2階:受付・シューズロッカー
- 3階:男性ロッカー、男性サウナ(浴場)
- 4階:女性ロッカー、女性サウナ(浴場)
- 5階:チムジルバン(フリースペース)、スナックコーナー、食堂
- 6階:マッサージ
エレベーターの左にある階段でも移動が可能です。
男女別フロアで大きなお風呂に入ってリラックス
男女別のフロアに移動すると、最初に貴重品専用のロッカースペースがあります。ここは素通りして脱衣所へ。脱衣所には各自のロッカーが並んでいるので、自分の鍵番号と同じロッカーを見つけましょう。
ロッカーのサイズは、どこのチムジルバンもほぼ一緒の大きさ。機内持ち込みサイズのキャリーケースであれば、中に入るかどうか微妙なサイズ。幅が足りないかもしれません。
例えもし入ったとしても、衣類をハンガーにかけられなくなると思います。
さてここで全裸になって、まずは浴場へ向かいましょう。
ソンドヘスピアも入口にタオルとシャワータオルが備え付けになっており、浴室内には石鹸とハミガキのみが用意されています。えっ!?ハミガキ?って思われる方も多いでしょうが、洗い場で歯磨きをするのが韓国流なんですよね。
その他のアメニティが必要であれば、自分で事前に用意して持ち込むか、同じフロアにある売店で購入することも可能。韓国のサウナに共通していることですが、浴室内のアメニティは石鹸とハミガキしかないのに、脱衣所にはスキンケアのアメニティがそこそこ充実しています。もちろんドライヤーもあります。
なお、ここの売店はキー精算ではなく現金決済になります。
浴場は24時から清掃時間になるので、シャワーのみの利用になりますが、朝5時頃から再び利用することができます。
ここのお風呂は本当に広くて8種類くらいあり、サウナも4種類あります。今まで利用した韓国のサウナの中で、これほど大きな浴場は見たことがありません。
館内着に着替えて5階の共有スペースへ
お風呂から出て館内着に着替えたら5階へ移動しましょう。このフロアが男女共用のチムジルバンです。
エレベーターを降りると正面に通路があります。広間に出るとみんながゴロゴロしてゆったりと過ごしています。
ここからは海の眺めがよく、左手に釜山港が見えます。もちろん夜は見えませんけど、、、
広間を見渡すと枕が積んでありますが、みんなが使っている肌掛け毛布は窓に向かって左奥にある小部屋の中に置いてあります。ここから1枚持って行きましょう。
館内は半袖の館内着でそのまま過ごしても寒くない室温に設定されています。でも床にそのまま横になるのもどうかと思うので、1枚もらっておきましょう。
窓からの見晴らしがよい反面、朝になると強制的に明るくなるため、特に夏場は早く目が覚めてしまうでしょう。深夜に入館した場合はここがちょっとつらいかも。
さて広間は一部がロフトになっていて、その下には洞窟のような個別ブースがあります。ただし数が少ないので、すでに先客で埋まっているでしょう。
ここの広間は特に男女別の区画はなく、床に引かれた線内に川の字になって寝るので、神経質な人にはおすすめできません。と言うか無理かも。
フロアの端っこには軽食コーナーもあり、飲み物やスナック類、カップラーメンなどを売っています。必要最低限の品揃えといった感じですね。
日本国内のスーパー銭湯などでは、館内の飲食に力を入れている所が多い印象ですが、ソンドヘスピアは全体的に簡素な印象。
さて、このブログの中では施設全体のことをチムジルバンと表現していますが、本来のチムジルバン:찜질방とは、直訳すると「蒸し部屋」のこと。5階のフロアには全部で5つのチムジルバンがあります。
この他にも、先ほど少しだけ紹介した洞窟のような個別ブース(酸素土窟部屋):산소토굴방、氷点下に設定されたエスキモー部屋:에스키모 방の合計7種類があります。
まずこちらは、宝石部屋:보석방と呼ばれるところ。
韓国のドラマや映画などで、頭にヤンモリを巻いてシッケを飲んでいるシーンをよく見かけますが、実際のところはどうなんでしょう?
私はほとんど見かけたことがありません。日中と夜間とでは客層も利用目的も異なるのかもしれませんよね。
室内の温度帯が25℃くらいのところなら寝ている人が数名いますが、45℃から60℃くらいの部屋になるとほとんど利用者がいない感じ。
こちらは炭&金部屋:숯&금방と言うみたい。どこの部屋も入口に小窓が付いていてみんなが通路から覗いていくのですが、中に入る人は少数派みたい。夏だからでしょうか。
こちらが前述のエスキモー部屋(에스키모 방)。中はまさに冷凍庫。そう言えば、ソウルのシロアムサウナにもこういった部屋がありましたよね。
シロアムサウナ|ソウル駅至近で仮眠もできる格安チムジルバンの使い方
ちなみにこの部屋は大人が利用しているというよりも、子供の遊び場になっている感じでした。
格安だけを求めてホテル代わりに利用するのはアリなのか?
ソンドヘスピアは格安で24時間も滞在できますし、お風呂も大きくて清潔。フリーWiFiが使えるなど、いろいろな点でおすすめしたいと思います。
ただしホテル代わりに利用するのであれば注意が必要。
- 宿泊費を安く済ませられること
- 予約不要なので旅行の計画に柔軟性を持たせられること
この2点がメリットとなるいっぽう、
- 特に週末は快適な睡眠を阻害する要素があまりにも多い(床が固い、混雑、話し声や電話、アラームや着信音、いびき、歯ぎしり、歩行音などなど)
- 多くの人が同じフロアにいるので、カゼをうつされる可能性がある
こういうリスクもあります。
日本国内でもこういった場所でストレスなく寝泊まりできる人ならまだしも、そうでなければかなり厳しいでしょう。日中の利用だけにしておいたほうがベター。
なお、韓国の入国審査時に提出するアライバルカード(入国申告書)には、韓国の連絡先(ホテル名等)を記入する欄がありますので、最初からチムジルバンに泊まる予定の方は上手くやりましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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