今まで、ありそうでなかったものをスーパーで見つけたので、購入してみた。
おなじみの清涼飲料水、DAKARAの濃縮タイプだ。
ポカリスエットやアクエリアスなどには、以前から粉末タイプが普及しているものの、こういう液体の濃縮タイプは、今回初めて見た。
そう言えば、カルピスも瓶に入った濃縮タイプが本来の姿だけど、今ではペットボトルのタイプの方が圧倒的に普及しているし、若い世代の人たちは、濃縮タイプなんかそもそも存在すら知らないだろう。
消費者と販売者のそれぞれの目線
日本は水道水をそのまま飲用できるので、この濃縮タイプをそのまま水で割るだけでいい。
僕の家にはウォーターサーバーがあるので、質の高い飲料水を常備しているし、どこの国へ行ってもミネラルウォーターのサーバーをよく見かけるから、結局のところ世界中どこでも水で割るのは難しくなさそう。
粉末タイプも一見ほとんど変わらないものの、振って混ぜるという工程が増えるので、2リットルくらいになると女性や子ども達には重くて大変だと思う。
その点液体の場合は、水を上から注ぐだけで混ざるからカンタンだ。
実際に3リットルのピッチャーに濃縮液を入れ、ウォーターサーバーから2リットルの水を入れたが、混ぜなくてもよかった。
ピッチャーから500㏄の水筒4つに分けて入れ、すぐに飲まない分は冷蔵庫で冷やせばよい。
いっぽう、粉末タイプより携帯性では劣るし、缶もゴミになるというデメリットがある。
僕らのような登山者が山へ持って行くには向かない商品かもしれないが、ペットボトル、特に2リットルサイズ(※注 同社の2リットルサイズはグリーンダカラなので、ネーミングが似ているが中身は異なる)よりは明らかにコンパクトで軽いのは確かだ。
一般家庭の消費者をターゲットにすれば、登山者のようなニッチなターゲット層など無理に囲い込まなくても良いだろうから、そもそも利用シーンが家庭向けと考えるべきだろう。
それと、缶という特性上、スーパーの棚にも乗りやすい。
清涼飲料水やミネラルウォーターのコーナーにそのまま並べられるので、普通に手に取りやすく、親和性が良い。
粉末タイプは、店内でちょっと探さないと見つからないし、そもそもスーパーよりドラッグストアで購入するイメージがある。
僕のように、ドラッグストアにほとんど買い物へ行かないタイプには、粉末タイプを購入するという消費行動そのものが、やや遠ざかっているかもしれない。
そのような点からこの商品は、消費者が手に取りやすいものと思う。
物流に乗りやすく、エコな商品
水分を運ばなくてもよいとなれば、体積も重量も小さくなるわけで、エコにも大きく貢献する。
メーカー側にとっては、段ボールや包材といった資材の保管スペースも圧縮できるだろうし、物流費も抑えられるのではないか。
と言うことは、価格面で消費者に還元しやすく、実際のこの商品は店頭価格で95円だった。
同日、2リットルサイズのペットボトルの店頭価格はグリーンダカラが145円、アクエリアスが165円だったので、それらと比較するとおよそ30%以上も安い。
また、購入後の運搬も楽だ。
2リットルサイズの商品を6本購入するとなると、車があっても運搬にひと苦労するが、缶タイプなら6本購入しても徒歩で持ち運びできる。
高齢世帯には特に便利で、デメリットが全くないのではないだろうか。
使用方法から察する、要らぬ心配
一括表示の中に、”使用方法:5倍以上に希釈”とあるのだけど、「原液のまま飲まないでください」とは書かれていない。
こういうことが気になり始めると、実際にやってみたくなるものだ。
どんだけ「濃い」のだろう?
ちなみに、10倍希釈(2リットル)で作ってみたし、4リットルでも試してみたが、水がわりに飲むのであれば、4リットルでもよいだろう。
原液のまま飲めるかと言えば、ちょっとあれだが、注意書きなんか読まずに、そのまま飲む人が必ずいるに違いない。
そのような消費者側の落ち度によって、要らぬクレームが多発しそうな商品かもしれない。
そんなことを想像するだけで、お客様センターの電話対応者がかなり気の毒。
ちなみに、この商品はシリーズ化されていて、
の計4種類がある。
なお、Amazonで調べてみると、伊藤園でもおーいお茶の濃縮タイプを製造しており、この記事を書いている段階で、30本で2,764円(1本あたり92円)だ。
イメージは下のYouTube動画にて。