1日更新が遅れましたが、7月5日はずっと山の中にいました。
クチャンベツ登山口へ通じる層雲峡本流林道が6月27日に解放され、僕にとって懸案だった表大雪から石狩連峰への縦走が容易になったわけです。
これはなるべく早くやるっきゃない、ということで、今回はクチャンベツ登山口から日帰りで石狩岳と音更山を目指してみます。
林道は良好だが、登山道が荒れている
7月5日と6日、日曜と月曜の2連休を取得して挑んだ今回の山行。
土曜の退勤後19時半に札幌を出発、24時過ぎに銀泉台入口手前にあるトイレ付き駐車スペースで仮眠を取ります。
2時間半後、まさかのお寝坊さん。
目が覚めるとすでに外は明るくなっていて、3時15分。
あわてて出発し、登山口へ到着したのはすでに4時過ぎでした。
すぐに準備をして出発します。
登山道は、左側の山肌から高捲きするように新しく付けられていたようですが、これにまったく気付かずに河畔林を進み、クチャンベツ川に阻まれます。
GPSの表示では地図上の点線道と合ってますし、昨日付けられたと思われる足跡もあるので、間違っていないと思うのですが、、、
川幅は飛び石で渡れるレベルではなく、石の上も滑りやすいので、いきなりずぶ濡れになりながら渡渉すること数回。
・1104を末端とする尾根に取り付くものの、しばらくは笹藪。
GPSと地形だけを見ながら強引に分け入っていくと、数分後突如左から道が出てきます。
それが登山道だと分かって沼の原まで進みますが、登山道の荒廃がかなり進んでいる印象。
沼の原はこの世の楽園か
2時間足らずで沼の原へ到着すると、そこには大小さまざまな池塘が点在し、まさにこの世の楽園。
チングルマやワタスゲが咲き、水面にはトムラウシ山が映り込み、振り返るとこれから目指す石狩連峰が。
進行方向とは反対になるのですが、せっかくなので大沼へ立ち寄ってから、折り返して東大雪への縦走路へ行くことに。
途中、層雲峡本流林道のゲートでお会いした方とスライド、ブログで僕のことを知っているとのことでビックリ!
この後、石狩岳まで辛いひとり旅となったので、この方との会話にどれほどメンタルが救われたことか。
根曲がり廊下は、もはや廃道と思った方が良い
今回の核心部は何と言っても根曲がり廊下。
そもそも沼の原分岐から、すでに足元が笹で覆われて道が見えない状況ですが、石狩分岐(朽ちた標識の残骸のみで、沼の原へ向かう道らしきものは確認できない)からは猛烈なブッシュ。
これ、行かない方がいいですよ。
身長より高い笹なんてザラで、日高のイドンナップ岳より酷い藪漕ぎが延々と続きます。
大雪山系では最近グレード表記がされていて、この区間は最高度のグレード5になっているのですが、僕の意見はさらに3段階高いグレード8くらいじゃないかと。
なので、十分に準備をしてから行かないと危ない。
こんなところでケガをしたり遭難したりしたら、まず命は助からないと思うと、かなり緊張します。
沼の原分岐から最低コルまで約2時間を要し、今度はニペノ耳まで標高差600mの登り。
ここも序盤から急登が続き、しかもこちら側も標高1500mくらいまで笹で覆われています。
とてもツラい場面。
ここを帰りも通過すると思うと、気が滅入ってしまいそうになるので、ユニ石狩岳まで縦走して下山し、林道⇨国道⇨林道を歩いてクチャンベツ登山口へ戻ることに方針転換。
この判断があとで後悔する結果になるのですが、、、
ニペノ耳への縦走路の眺めは最高!お花畑もいっぱい
沼の原分岐から3時間以上かかって、ニペノ耳の1700m地点まで高度を稼ぐと、今までの苦労が一変。
背後には十勝連峰から表大雪まで続く山並みの眺め、左手にはこれから目指す石狩岳、右手には山頂部が尖がったニペソツ山が見られます。
また、南側の斜面一帯にはお花畑が広がっていて、今回のコース(沼の原からユニ石狩岳までの区間)で最もお花の数も種類も多い場所でした。
3時間にもわたるツラい藪漕ぎに対するご褒美です。
まずは正面にニペノ耳(JP)。
双耳で同じ高さに見えますが、奥のJPが20mくらい高くて標高は1,895m。
チングルマと石狩岳。
こちらはハクサンイチゲとニペソツ山