8月1日に登った鹿島槍ヶ岳をきっかけに、僕のベクトルが北アルプスに向いてしまった。
6月下旬の十勝連峰、7月上旬の東大雪、7月中旬の表大雪とやりたいことを充実させてきたので、ここでいったん北海道の山から距離をおいてもいい気分。
8月は久しぶりに日高山脈を楽しもうと思っていたけれど、同じ山に何度も通えるほど僕の年齢はもうそんなに若くない。
遊びも仕事も「モード」に入っている時にどんどん進めた方がパフォーマンスが高いので、波に乗って今年は何度か北アルプスへ行くことになりそうだ。
航空需要の低迷がしばらく続きそうだからこそ
都道府県を跨ぐ移動が緩和されたものの、お盆時期における航空業界での予約率は低迷しているのだと言う。
「今年はこういう状況だから、8月中旬以降に時期をずらしてお盆の帰省をする」なんて動きが増えるなんて、ちょっと考えにくい。
なので、お盆明けから週末はできる限り中部へ飛ぶようにスケジュールを組もうと思う。
先行きはまだまだ不透明。
国内の移動がいつまた制限されるか分からないし、航空需要が低迷し続ければ減便や欠航してしまうことだって考えられなくもない。
できるときにやらないと後悔しかねないのが今なのだ。
具体的なプランを立ててゆく
北アルプスの醍醐味と言えば、何と言っても縦走だろう。
登山口から山頂までをピストンするだけなら、ちょっともったいないと思う。
とは言え、キレットのような岩場を歩くのは好きではない。
そこで、そういうルートを外してプランニングしていると、全部で10個くらいの計画がザックリ出来上がったのでメモに残しておこうと思う。
1.白馬岳と雪倉岳、朝日岳
鹿島槍ヶ岳から遠くに眺める白馬岳の大きさが印象的だった。
そこで、猿倉を登山の起点として白馬岳に登り、雪倉岳まで縦走して戻ってくるコースを計画。
往復の距離は概ね22~23kmなので、深夜出発なら日帰りで無理のない距離だと思う。
ちなみになぜ深夜出発になるかと言えば、ジェットスターもエアアジアジャパンも、新千歳空港⇨中部国際空港のスケジュールがお昼の時間帯で、到着後にレンタカーを借りて移動するとそうなってしまうから。
もちろん、行動時間が長くなるので深夜出発というのもあるし、稜線上で夜明けを迎える快感は何物にも代えられないという理由もある。
天気の急変や落雷を避けるため、午後の稜線歩きを回避する狙いもある。
さて、本当は朝日岳まで足を延ばしたいし、オプションで杓子岳と白馬鑓ヶ岳を周回してみたいが、今年は周回コースが組めないとのこと。
それならば大雪渓を登らずに、蓮華温泉を起点として三国境から白馬鑓ヶ岳を往復し、雪倉岳、朝日岳を経て蓮華温泉に戻るルートも面白そうだ。
この場合の距離はおよそ40kmとなるし、最後は登り返しもあるのでちょっとキツいかも。
と、思ったらヤマレコに同じようなことをやっている人がいて、体力的にも僕とあまり変わらなさそうな印象。
その時の体調を考慮して、いずれかのルートで歩いてみたい。
2.立山
立山へは称名滝から奥大日岳を経由して、別山、雄山で折り返すコース。
帰りは富士ノ折立から真砂岳へ戻らずに雷鳥沢ヒュッテの方に下りて登り返し、再び奥大日岳を通って称名滝へ戻るルート。
このコースは33km~34kmくらいあり、奥大日岳で夜が明けるようにマイナス6時間から登り始めるようなイメージで考えている。
3.薬師岳と黒部五郎岳
折立を起点に薬師岳と黒部五郎岳の両方をピストンしようというもの。
薬師岳のみをピストンしてもいいのだけど、往復20kmだとちょっと消化不良な気がして黒部五郎岳も入れてみた。
このルートだとおよそ37km。
今の僕の体力レベルなら、きっとお腹いっぱいになるのではないかと思う。
4.黒部五郎岳、三俣蓮華岳、双六岳、鷲羽岳
こちらも折立を起点にするルート。
異なるのは雲ノ平を通って周回する点。
15年くらい前にテント泊装備で一度歩いているが、今回はワンデイで双六岳まで足を延ばしてみたい。
距離が45kmにもなると、深夜から登り始めても明るいうちに下山することは困難だろうし、午後の天候急変に対処するのが難しいルート。
5.大天井岳、槍ヶ岳
中房温泉から登る、いわゆる表銀座というやつ。
往復距離は約33km。
槍ヶ岳に登るには、いったいどこから登るのが楽しいだろうか?と考えたとき、何となくこのルートになった。
時間もかかりそうなので、下山時に燕山荘を何時に通過できるかが目安になりそう。
6.蝶ヶ岳、常念岳、大天井岳
蝶ヶ岳登山口を起点にして三股ルートでまずは蝶ヶ岳に登り、そこから大天井岳まで縦走して折り返し、常念岳から前常念岳を経由して下りてくるルート。
歩行距離は約29kmだけど、稜線の天候次第で大天井岳まで行けたり、常念岳までしか行けなかったり、最悪蝶ヶ岳で折り返すこともあるだろう。
7.奥穂高岳、前穂高岳
新穂高温泉からずっと沢地形を行くルート。
個人的に沢を詰めるルートは好みではない。
穂高岳山荘まで詰めた後は、奥穂高岳と前穂高岳まで足を延ばして折り返してくる。
正直な気持ちとして槍も穂高もあまり魅力を感じておらず、かと言って避けて通れないと思うので、どこかのタイミングで登れたらいいかと思う程度。
だから、別にこのコースでなくてもいいと思っている。
8.野口五郎岳、水晶岳
いわゆる裏銀座の前半部分。
七倉から高瀬ダムまで深夜の徒歩、ブナ立尾根で烏帽子小屋に上がり、野口五郎岳、水晶岳まで行って帰ってくるルート。
野口五郎小屋で引き返してくるくらいがちょうど良さそうだけど、そのために北海道から行く価値も見い出せない。
とは言え、水晶岳で折り返すのも中途半端でビミョーな感じ。
そして水晶岳だと距離も40kmくらいになってしまうので、かなり厳しい。
せっかくなら赤牛岳まで足を延ばして読売新道を下りて、黒部ダムから扇沢にワープすしてみたい。
そして車道を使って七倉に戻れたらいいものの、ワンデイでは無理なので、3連休で北海道からだと時間的に難しいだろう。
9.唐松岳、五竜岳
こちらは先日やれなかった五竜岳。
黒菱平から八方尾根を使って唐松岳と五竜岳をそれぞれピストンしようというもの。
距離は往復20km程度なので、9月中旬を過ぎてからでも良さそうだ。
北には不帰嶮、南には八峰キレットがあるので、比較的難易度の低そうな所だけの美味しいトコ取りにしてみた。
10.剱岳
で、最後は剱岳。
馬場島から早月尾根をピストンするコース。
距離だけで見れば往復15km未満。
あまり魅力を感じていないけれど、槍、穂高と同じく、山人生において避けて通れない気がしているのでリストアップ。
まだまだ行きたいことがたくさんあるけれど
ざっくりこんな感じで行きたいところを見積もってみたのだけど、これでもまだまだ北アルプス全体を網羅しきれていない。
- 双六岳から槍ヶ岳、奥穂高岳、西穂高岳
- 水晶岳から赤牛岳、双六小屋から抜戸岳
- 烏帽子小屋から船窪岳、針ノ木岳、爺ヶ岳
その他にも乗鞍岳や焼岳といった名山もあるし、御嶽山、中央アルプス、南アルプスにも行ったことがない山々がたくさんある。
山歩きはハードなスポーツ。
年を重ねれば重ねるほど困難になっていくので、できる時にできることをやっておきたいと思う。
50歳までもう間もなくだ。