先週知床へ行った際、道の駅「うとろ・シリエトク」で1時間くらい仮眠を取った。
羅臼岳をはじめとする知床連山に朝早くから登るため、登山口までの移動が短いウトロ市街地は、前進基地としては最高の条件。
道の駅にはトイレや水道、自販機もあり、コンビニや飲食店は徒歩圏内。
温泉街も車で数分とあれば、泊りの手段に車中泊が選択肢になる人なら、誰もがチョイスしたくなる場所だろう。
しかし、ここを車中泊利用するのは、あまりおすすめできないと感じたのでブログに残したい。
ウトロを利用する属性は観光客や登山者だけではない
そもそも知床半島には多くの観光客がやって来て、ここの道の駅を利用する。
道の駅を車中泊で利用する属性と言えば、たいていの場合トラックドライバーか車で長旅をしている人たちだ。
ウトロはトラックドライバーこそ少ないが、それ以外の属性はむしろ多いと言ってもいい。
斜里市街地とウトロの間には集落はなく、ウトロから峠を越えて羅臼との間にも何もないから、そうなるのは必然だと思う。
車中泊をしながら旅をしている人たちや、僕たちのようなハイカーに加え、ここには釣り人の利用も多い。
ウトロは人気の釣り場なのだ。
そういった属性が重なって、シーズン中は日中も夜間もとても混雑する。
車中泊利用は夜間だけに留めるべき
道の駅を運営している側の立場で考えてみれば、夜間の騒音やトイレ等の施設の汚染は悩みの種のはず。
昼間の観光客のように、施設内を飲食利用し物販で何かを購入してくれれば、それが収益となって運営の支えになるだろう。
しかし、夜間に車中泊目的で利用する人たちからは、特に何も得られないと思う。
それだけならまだしも、店舗が開いている日中も居座るとなると、これはもはや営業妨害だ。
落ち着いて相手の立場になって考えれば、迷惑以外の何ものでもない。
「店舗や自販機で「売り上げ貢献」したからそれでいいじゃないか」という反論もあるかと思うが、それはコンビニでお弁当を買って、駐車場に何時間も駐車しているのと何ら変わらない行為だ。
違いは駐車場のキャパシティだけだと思う。
今回、僕が深夜2時に到着した時点で、すでに駐車場は満車に近い状態だった。
深夜に活動している人もたくさんいた。
帰り際、正午頃に立ち寄った際にも、駐車場は満車で空きスペースを探して場内をウロウロしているドライバーも多かった。
深夜から同じ場所に停まっている車も多数。
中には人がおらず、窓には日除けのシートを張ってあるので、はじめから長期戦の構えで駐車していると思われる。
他の道の駅や、道の駅にこだわらない車中泊も検討
僕も含め、旅先で習慣的に車中泊をしている人は、ついつい道の駅を選びがちだ。
理由はまず、そこに24時間利用できるトイレがあること。
僕のように酒飲みであれば、コンビニ併設でビールが買えれば、その場でプシュっとできるのも魅力だ。
ビールは冷たいから美味しい飲み物なので、運転をやめた瞬間に購入できるのがいい。
これに日帰り入浴施設併設型の道の駅であれば、もはや何も求めることはない。
そういった体験を一度してしまうと、脳の中にそれが刷り込まれてしまうので、ついつい快適さを求めた場所選びになってしまう。
でも、みんなも考えることは一緒。
だから人気の道の駅というのがある。
とにかくハイシーズンのうとろ・シリエトクでの車中泊は避けるべきだと思った。
その他にも道の駅「ノンキーランドひがしもこと」「パパスランドさっつる」「はなやか(葉菜野花)小清水」からでも、ウトロまでは1時間~1時間半程度の距離。
「分散」をちょっと意識して、そちらも選択肢の一つかもしれない。
その他にも公衆トイレは公園などにもあるので、登山者が前泊で車中泊をするのであれば道の駅を選ばないという選択肢もあるだろう。
運営側が啓蒙のための文書を作成し、敷地内への掲示に踏み切るのは、よっぽど迷惑しているからだと思う。迷惑をかけているのが成人して間もない「若い連中」ならまだしも、僕らの世代以上の中高年が目立つところに、今の社会の問題があるような気がする。
ご覧の通り、週末の駐車場内はほぼ満車。これだけの駐車スペースがある道の駅は少ないと思うが、それでも満車になるのは長時間の滞在者が多いからだと思われる。
こちらは斜里市街地の道の駅しゃり。駐車場がとても狭いので、そもそも車中泊に適さないと思う。赤字で強調されている箇所「食器洗い」「洗濯や洗髪」はどう考えても迷惑行為だと思うのだが、長期の旅になると、それらをどこで行うかが課題になってくることも理解はできる。だからと言って許されるわけではない。ここでもゴミの処理は有料だが、何日も自宅に帰らない旅であれば、有料で処理を依頼するのも検討しなければならない。