10月6日、懸案だった雄阿寒岳にやっと登ることができました。
雌阿寒岳と比べると、どちらかと言えば良くない評価をされがちな雄阿寒岳。
なので正直なところ、僕も期待値を低く見積もっていたのですが、実際に登ってみるとこれがなかなか素晴らしい。
すでに5回以上登っている雌阿寒岳より、雄阿寒岳のほうが好きになっちゃいました。
今日は、その様子をお伝えします。
札幌からはやっぱり遠い、阿寒湖畔の山々
昨日書いた記事の通り、20時にいつものニコニコレンタカーを借りて札幌を出発。
土日で筑波山と那須岳に登ってきたこともあり、出発前からややお疲れ気味。
なのに年甲斐もなく、中一日で徹夜登山をしようって言うんだから、そりゃぁ疲れます。
国道274号で日勝峠を越え、帯広、上士幌、足寄を経由して阿寒湖畔に到着したのは午前2時。
ほぼノンストップで走ってきたものの、やはり札幌から6時間はかかります。
高速道路を使わないところがセコい私。
札幌から阿寒湖畔までは途切れることなくずっと雨。
「これ、本当に晴れるの?」と疑問符を持ちながらの運転。
ところが登山開始時は雨が上がって、月も星空も見えていました。なんてラッキー!
で、日の出時刻の5時30分頃に山頂へ到着するように、3時出発を考えていましたが、Yahoo!天気の雨雲ズームレーダーを見ていると、6時くらいにもう一度雨が降る見込み。
とりあえず出発の3時まで1時間ほどあるので、車中で30分だけ仮眠を取ります。
脳を休めたらすぐに出発。
気温も低めなので最初から雨具を着込みます。
いきなり阿寒湖の湖畔を眺められるビューポイントへ。
月明りに照らされて、湖面が明るく見えるんです。
これは素晴らしい。
こちらは太郎湖。
月明りで読書が出来そうな雰囲気ですね。
登山道で迎える夜明けが好き。
生きていると実感できる数少ない瞬間の一つ。
それと太陽のありがたみを感じます。
今まで晴れていたのに、5合目付近から一気にガスがかかり始めます。
時刻は5時30分、やはり天気予報の通りです。
ただし風がとても強いので、山頂で一気に晴れる可能性に賭けてみましょう。
天気予報では、今日は晴れマークですから。
山頂から見下ろすパンケトーと遠方の雌阿寒岳
9合目まで詰めますが、かなり強い風が吹いているので、山頂直下の岩陰で風を避けてしばらく待機。
でも上空は晴れているので思い切って頂上へ上がってみると、まずはパンケトーが見えました。
風と一緒に雲が北西側からどんどん流れていて、雨具を2枚重ね、さらにダウンのインナーを着ても寒いくらい。
厚手の手袋を着けていても、指先が痛いほど。
季節は着実に冬へ向かっています。
この山には積雪期に登頂することをイメージしていたけれど、こうしてまずは秋に登ることができました。
紅葉が終わり、雪が降る前の「晩秋山」が好き。
嬉しいことにブロッケン現象を見ることができました。
いろいろな気象、季節、時間に登っていると、こんな体験ができることもあります。
前回は羊蹄山で経験しました。
強風が吹く山頂に45分も滞在して下山開始。
午前7時を過ぎると一気に晴れ渡り、風も徐々に納まってきました。
下山途中では眼下に阿寒湖、遠方には雌阿寒岳とフップシ岳も。
今年はイマイチと言われる紅葉も、下山中にはかなり楽しめました。
期待していなかっただけに嬉しくって。
下りでは次郎湖も見下ろすことができました。
せっかくなので湖岸まで下りてみたものの、上から眺めているほうが良かったかな。
今日は平日なので、スライドした人は5名くらい。
こちらは太郎湖。
北海道内の景勝地はほとんど訪れていると思っていたけれど、ここに来るのは初めてでとっても新鮮な気分。
国道から近いので、山に登らないツーリングライダーさんや一般観光客でも気軽に来られます。
太郎湖の端っこ部分。
まりもで有名な阿寒湖だけに、緑がとっても美しいですよね。
この時期は葉っぱが落ちて登山道からの眺めも良いですし、雌阿寒岳より歩きやすいんじゃないかなって思います。
また一つ、好きな山が増えました。
ちょっと無理をしてでも行動に繋げた甲斐があったというもの。