季節は着実に冬に向かっていて、今朝は札幌市内でも雪が積もっていました。
今時期は降ってもすぐに解けてしまうので、こうなると通勤ランニングどころではなくなります。
カラダがナマってしまうのでちょっと心配、、、
さて、昨日のブログでも触れた通り、本州の山でも氷点下まで下がるようになり、登山前日の車中泊だけでもとっても厳しく感じます。
晴れて気持ちが良い山歩きができれば最高ですが、天候が悪ければただの苦行にしか感じられないことも。
でも、こうした経験を何度か繰り返していくうちに、”日常生活ができるって本当にありがたいよね”って感じられるようになってきます。
ミニマムな暮らしでもありがたいって心から思える。
山登りに行くときによく感じること。
- 車の中で身体を曲げ、気温が一桁まで下がる車内で寝袋に包まって眠るのが辛い。
- 夜中に何度も目が覚め熟睡できない。
- 日が暮れればルームライトやヘッドライト、車外の街灯の光だけが頼り。
- 温かい食べ物や飲み物がすぐに手に入らない。
- 山に登り始めれば、好きな食べ物を好きなだけ食べられるわけではない。
- 疲れてもとにかく目的地まで歩き続けなければならない。
- ・・・・・。
こうした経験を毎週のように繰り返すと、”日常生活ってスゴイ!”って心から感じ、”日々の暮らしはミニマムで十分じゃん”って思えるようになってきます。
- 蛇口をひねればいくらでも水が出る。
- スイッチ一つで電気が点く。
- 直ぐにお湯を沸かせるし、温かいコーヒーだって飲める。
- いつでもお風呂に入れるし、歯も磨ける。
- 洗濯されて乾燥した衣類を身に付けられる。
- 暖かい布団で足を伸ばして眠れる。
- トイレが使える。
- 近所のコンビニへ行けば何でも手に入る。
- 無制限に通信でき、いつでも情報が手に入る。
- ・・・・・。
これって普通の暮らしには当然のこと。
でもね、毎日自宅にいるとありがたさになかなか気付けないもの。
北海道で暮らしている人であれば、2018年9月のブラックアウトを経験したので分っているはず。
でも、時が経つと忘れちゃうんですよね。
だけどフィールドで活動する日数が増えれば増えるほど、思い出させてくれるもの。
生活インフラに対して”心からありがたい”って思うようになれるんですよね。
ミニマムな暮らしでも十分だって思えるようになる。
そしてこれが重要なのですが、これだけの価値を享受するのに、あんまりお金がかからないってこと。
何かこれまでの人生は”お金が無ければ幸せになれない”って錯覚していたけれど、ミニマムな暮らしでも幸せだと感じ取れる感性が備わってくると、実はお金なんてそんなに必要ないってことに気付いてしまう。
そうすれば、血眼になってお金を追い求めなくても良くなるし、貯めておく必要もなくなる。
余裕があれば好きなことに全部使って、いまこの瞬間を充実させようって。
もちろん、家族全員が共通認識を持つのが難しいのもよく分かります、僕も以前は結婚していたので。
頻繁にフィールドに出て不自由な状況下で過ごすことで、こういった感性が養われてくることを実感。
もしかすると、僕がここ最近の山歩きや海外での旅で一番学んだことは、実はこういうことだったのかもしれません。
おとといの早朝、道の駅はやちねにて。こんな山奥に自動販売機があり、たった130円で温かくて甘いコーヒーが飲める。しかも照明の下で。こういう何気ないことに対して、ありがたい、幸せだと感じられる感性を身に付けられたのは、山歩きや海外の旅のおかげだと思うのです。