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姥ヶ岳雪山登山|志津温泉からスノーシューで月山敗退(1月下旬)

姥ヶ岳

 

2泊3日の東北遠征中、「日本海側が晴れる」という天気予報をアテにして、急きょ月山を目指してみました。

 

今回の遠征は、日本百名山狙いで西吾妻山磐梯山辺りを計画していたのですが、結局は夏に登ったことがある蔵王熊野岳月山へ行くことに。

 

同じ山でも季節が変われば趣が異なって面白いもの。

 

ちなみに東北地方で未踏の百名山は八甲田山早池峰山磐梯山吾妻山それと飯豊山。出来れば雪のある時期に登りたいところです。

 

当日の天気

天気図

 

「24日は北に行くほど晴れる」という状況で、実際に北海道はこの時期には珍しく快晴。道内各地で多くの方が雪山を楽しまれたようです。

 

「欲張らないで23日のうちに帰れば良かったなぁ」と後悔しても仕方ない。そこで、北海道に近い八甲田山秋田駒ヶ岳、あるいは11月に敗退した早池峰山も視野に入れていたのですが、冬に片道200kmを超える移動は厳しいと判断して月山へ登ることに。

 

事前の情報が少なくてちょっと心配。まあ楽観視して、ダメ元で現地へ行ってみることに。

 

月山除雪最終地点

 

前日の23日、日が暮れる前の16時頃に除雪最終地点に到着。翌朝は3時台から行動開始予定なので、事前に下見をしておきます。

 

志津温泉街より少し進んだところが除雪最終地点。10台以上の駐車スペースも確保されていました。

 

土曜日16時の時点で駐車している車は1台も無かったのですが、スキーやスノーシュー、ツボ足などのトレースが多数付いていて一安心。状況を確認したら西川町のセブンイレブンまで戻って夕食を調達し、水沢温泉でお風呂に入ってそのまま道の駅で就寝。

 

車中泊なのに、風呂→ビール→そのまま寝る、なんて最高の贅沢ですよね。

 

2時起床、3時20分行動開始

道の駅にしかわ

 

前夜19時には就寝態勢に入っていたので、2時前には目が覚めてしまいます。そう言えば11月に大朝日岳に登りに来た時も同じような感じだったっけ。

 

ここの道の駅にはトイレがあるのが便利ですが、冬は自販機があることのほうが嬉しい。

 

ミルクティーを2本購入して水筒に詰め替え、山中で飲むことができます。

 

月山

 

車でおよそ30分かかって除雪最終地点へ移動。いよいよ3時20分に行動開始です。

 

道の駅でスノーシュー以外はすべて身に付けており、パッキングも完璧なのですぐに出発。車は1台も停まっておらず、トップでのスタートのようでした。

 

積雪期の単独ナイトハイクは相変わらず緊張します。月山なのに月も星も見えず、ガスもかかってきて怖い。

 

だけどそれよりも、先月鬼滅の刃を全巻読んだので、黒死牟とかが出てきそうで怖い。

 

月山

 

姥沢までは林道歩き。スキーの滑走トレースを進めば、ほぼ最短距離で移動できるはずなのでかなりアテにしました。もちろんニセトレースの可能性もあるので、GPSでも確認しながら。

 

姥沢の手前で、雪上車が圧雪した道に合流してちょっと拍子抜け。この日はそもそも残雪期並みに雪も締まっていてラッセルなしだったけれど。ものすごい好条件。

 

ただ結果的に分かったことは、電線沿いに登るのが最短ルートだと言うこと。

 

月山ペアリフト

 

何気に出発から2時間くらいかかってペアリフトのりばに到着。時刻は5時20分。夏ならすでに陽が高い時間ですよね。

 

ここからもスキーの登りのトレースがあったので利用しましたが、スノーシューならジグを切らずにリフトに沿って直登した方が早いかも。

 

左側が沢地形になっていて片斜面なので、スノーシューだとちょっと歩きずらいところ。トラバース時でも水平が保てるヒールリフターってあればいいのだけど。

 

月山ペアリフト上駅

 

午前6時にペアリフト上駅に到着。ここからがいよいよ本番です。2017年の秋に登った時の記憶を思い出しながら、できれば標高を下げず姥ヶ岳を巻くように進みたいと考えます。

 

この辺でほとんどのトレースが消失してしまったので、山頂を目指す人は少ないのかもしれませんね。

 

まずは姥ヶ岳に直登するように高度を上げていきます。

 

月山

 

6時過ぎ。月山山頂が薄っすらと見えてきました。下界から見た通り真っ白な山塊。

 

曇っているせいか6時を過ぎても周囲がほとんど確認できず、しかも真っ白なので地形の判別が難しい。

 

ここで方針を変えて最短距離を諦め、一度姥ヶ岳に登って稜線沿いに月山山頂を目指すことに。

 

姥ヶ岳

 

ペアリフト上駅から30分ほどかかって姥ヶ岳山頂らしき場所に到着。自分にとっては未踏峰なので、これはこれで成果アリ。昨日のこの時間は蔵王刈田岳にいたんだよね。

 

今まではほとんど無風だったのですが、谷から吹き上がる風が急に強くなり始めたのもこの頃。

 

谷から吹き上がると言うことは、おそらく稜線歩きはずっと風に吹かれるだろうと推測。とりあえず・1688まで進んでみて、敗退するかどうかを決めることに。

 

月山

 

恒例の笑顔の自撮りタイム。

 

それにしても一面真っ白な世界。シベリア南極大陸に行ってみたくなりました。ヨーロッパアルプスアンデスの山々には憧れるけれど、それよりも真っ白な大平原に魅力を感じるタイプの私。

 

姥ヶ岳から鳥海山

 

曇っていて写真では分かりずらいですが、肉眼でははっきりと鳥海山が見えました。

 

鳥海山に登ったのは2015年の夏。もう6年も経過しているので、今度は雪のある時期に再訪してみたいですね。

 

湯殿山

 

隣りに見える山は湯殿山なのでしょうか?こちらも完全に真っ白に雪化粧。

 

さらにその左奥に見えるのは、おそらく朝日連峰なのでしょう。昨年11月には大朝日岳にしか登れなかったので、今年は以東岳から祝瓶山までの縦走をやってみたいです。

 

月山リフト

 

強風地帯を抜ければ、あとはチンタラ下りるだけ。スキーならテンションマックスで雄叫びを上げる場面でしょうが、スノーシューだとやっつけ仕事。夏の林道歩きに匹敵するおもしろくなさ。

 

ずぶずぶと雪に沈みながら下るので、膝に優しい運動ですが、、、

 

こんな時考えていることと言えば、「風呂入って、ビール飲んで、ホットシェフのカツ丼食べて、早く寝たい」だ。

 

姥沢からの下り

 

姥沢まで下ると、やっと数組のパーティーとスライドしました。ほぼ95%がスキーかスプリットボード。やっぱり月山はスキーの山だよね~。

 

みなさん林道のトレースを進んでらっしゃいますが、「いやこっちの方が早いって」と心の中で思いながら電線に沿って下ります。この電線は2万5千図には描かれていないですが、志津温泉から姥沢までずっと続いているんですね。

 

月山除雪終点

 

そんなこんなで9時10分に下山完了。

 

除雪終点地点はすでに満車どころか15台以上が駐車していて、僕が着替えていると更に数台がやってきました。なので片付けもそこそこに離脱してスペースを空けることに。

 

月山の山頂は踏めなかったものの仙台からそれほど遠くないので、何度か足を運んでみようと思います。

 

ダイジェスト版はヤマレコにて。