霧島連山には最高峰の韓国岳(標高1,700m)があり、日本百名山の霧島山はここを指すのが一般的なようです。
山域の反対側には高千穂峰があり、信仰の山として古くからその名を知られているだけあって、とても風格があって最も美しい山容。
霧島神社、天の逆鉾、坂本龍馬も登った山などなど、たくさんのエピソードがあるこの日本二百名山へ3月中旬に登ってみました。
今回の登山は高千穂河原登山口から
高千穂峰には東西に登山コースがありますが、今回は西側の高千穂河原から登ります。
こちら側には高千穂河原ビジターセンターがあり、登山コース上には1235年の噴火で焼失した2代目の霧島神宮社殿跡や、788年の噴火で消失した初代の霧島神宮跡があります。
高千穂河原ビジターセンターからは高千穂峰の御鉢が眺められます。高千穂峰はその奥にあるため見えませんが、まずは左側のピークを目がけて御鉢の火口縁を目指します。高千穂河原の駐車場は1日1回500円(普通車)。駐車場には売店だけではなく、自動販売機やトイレもあるので深夜早朝の到着でも心配なさそうです。
まずは御鉢の火口縁を目指して
コースは概ね四部構成となっており、
- 駐車場から自然研究路分岐までの石畳
- 御鉢火口縁までのザレの登り
- 火口縁の馬の背
- 霧島神宮元宮から高千穂峰への急登
これらで往復およそ6km、コースタイムで3時間半から4時間程度の道のりになります。
最初の石畳は準備運動みたいな感じ。後半は階段になっていてゆっくりと高度を上げていきます。
石の上が乾いていれば歩行に問題ありませんが、濡れていれば滑りやすいので注意が必要です。
続いてザレの登り。樹木が無いので基本的にどこでも歩けますが、火口縁まで尾根地形になっているので大きく外れることはありません。
黄色のペンキでマーキングされているところを歩けば視界不良でも迷いませんが、こういった火山系の山には、晴れている日以外は登らないほうが賢明です。
岩がしっかりと固まっている箇所と浮石が多い箇所、それとザレの深い箇所があるので、登りと下りでうまく使い分けると歩きやすくなると思います。
火口縁から急登を詰めて高千穂峰の頂へ
火口縁まで出ると傾斜が緩んで一休みできます。
スケールの大きな火口を右手に見ながら正面には高千穂峰、左手には霧島連山の山並みも見え、ここまで登っただけでも十分に満足できるかと思います。
このまま火口縁を歩いたら霧島神宮元宮まで少し下り、そこから最後の登りに差し掛かります。
最後になかなか登りごたえがある急登が待ち構えていますが、距離にして僅か500m、標高差は170m程度です。
ジグを切り、ザレに足を取られながらの登りになるものの、登りきったらいよいよ山頂です。
標高1573mの山頂部はかなり広い地積があり、山頂標識はもちろん、規制線で囲まれた鳥居や天の逆鉾、避難小屋や携帯トイレブースなどがあります。
天の逆鉾の裏手には三角点があり、こちらからの霧島連山の眺めは格別。
この日は直前に韓国岳に登ってこちら側を眺めてきたのですが、また違った雰囲気を楽しめました。
⇨ヤマレコの記事はこちら。