屋久島の宮之浦岳を除けば、本土最南端に位置する日本百名山の開聞岳。
標高は1,000mにも満たない山ですが、純粋に海岸からの比高差となるのでまずまずの登りがいがある山です。
今回、2021年3月に登れるチャンスがありましたので、その様子をお伝えします。
登山口(開聞山麓ふれあい公園)へのアクセス
開聞岳は九州の最南端、薩摩半島の突端部にあり、鹿児島市内からおよそ50km、鹿児島空港からでもおよそ100kmくらい離れています。
登山口は1か所。開聞山麓ふれあい公園から登ります。
空港からダイレクトに向かう場合、溝部鹿児島空港ICから九州縦貫自動車道と指宿スカイラインを繋いで向かうと渋滞しないのでとても楽チン。
標準的なコースタイムはおよそ4時間20分なので、地方から日帰りをするのはちょっと厳しいかもしれません。
開聞山麓ふれあい公園から山頂までの道のり
開聞岳の登山口は2合目になっていて、一般登山者は駐車場からしばらく車道を歩きます。
正面の高いところに山頂が見えているので、ちょっと気後れするかもしれませんが、序盤はそれほど急なところもなく歩きやすい道が続きます。
5合目には展望所があり、ここからの海岸線の眺めは格別。天気が良ければ種子島や屋久島も見えるようです。
7合目付近まで進むと苔むした大きな岩場が続き、一部にはロープやハシゴが掛かる箇所もあります。軽いハイキングの山に思えますが、やや危険な箇所もあるので油断できません。
途中にはサラリーマン川柳のような札が随所に貼られていて、一人で登っても飽きさせません。
地元に密着した里山の要素もあるので、山岳の自然を楽しむというよりは、家族でハイキングを楽しむというイメージで訪れたほうがいいでしょうね。
9合目までは木々に囲まれた登山道ですが、山頂間近になってくるとちょくちょく視界も開けてきます。
ただし、海風の影響も受けやすくなってくるので、強風時は注意が必要ですね。
開けた山頂部で本土最南端に立つ喜びを実感
山頂部も周囲が木で囲まれているものの、ここからの見晴らしは格別。
私のように北海道から福岡入りし、陸路でここまでやって来たような人にとっては、長崎鼻や佐多岬へ行くよりも大きな達成感が得られるかと思います。
あいにくこの日は山頂部のみが雲の通り道で、ほとんどの時間がガスの中。3月上旬とは言え、朝7時半頃の気温は1℃しかありませんでした。
こんな時間ですがすでに登頂されている方もいて、下山時にも数十名の方とスライドしたことから、本当に人気の山なのだと感じました。
ヘッドライト装着で5時50分頃スタートし、9時には下山完了。このあとはすぐに霧島山を目指しました。