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登山前後の準備運動とかケアのお話

 

今日は登山の行動中の話ではなく、その前後についての話をします。

 

自分はよく「今日はピーカンで山頂からの景色がめっちゃキレイでした」みたいな話題が多いものの、実は他人が興味あるのはそういう話ではないことがほとんどです。

 

そこに至る道のりとか失敗談みたいなストーリーだったり、どんな道具を使っているとか、どんなトレーニングをしているとか、膝痛にならないためにはどんな歩き方をすればいいかとか、そういうノウハウ的な話だったり。

 

山岳雑誌や書籍ではよく特集が組まれる話題ですが、個人が発信することはあまりない分野。なので今日はその辺の話題に触れてみたいと思います。

 

 

今でこそ職場で何も訊かれなくなったものの、通勤ランニングを始めた当初は「何のために走るんですか?」「何を目指しているんですか?」とよく訊かれたものです。走らない人にとっては理解できないみたい。

 

それに対する私の答えは「山に登り続けたいから体力を維持しています」みたいな感じ。それで「あっ、この人山登りするんだ」みたいな。でも”走る”と”登山”は直結しないようで、不思議が解消されていない様子。

 

私自身とて、走ること自体が楽しいなんてほとんど思っていないわけで、せいぜい海外の市民マラソンに参加するのが楽しいくらい。

 

で、山登りを楽にするために日頃から走って体力を維持するわけですが、その要素を分解して深く考えたことってほとんどありませんでした。

 

まず、山登りが辛いと感じる代表格は、心肺への負荷が強い時でしょうか。そのために強度が高めのトレーニング、インターバル走などを取り入れる場合もあります。ただ私見では山歩きの本番そのものがトレーニングを兼ねていて、その時に強くしていけば良いと考えています。

 

それと脚力。私は、長い時間歩き通せる足を作るほうにトレーニングの重きを置いていて、そのために走っているという感じです。また、筋力が弱いことで下りの負荷に耐えられず、膝痛にも悩まされていたので、昨年から自転車も始めました。会社でも、毎日5階まで何度も何度も階段を1個飛ばしで登っているのも、小さな積み重ねになると考えているからです。

 

だから足を鍛えるためには”走る”ことが唯一の手段ではなく、その他のエクササイズでもいいのです。

 

高いパフォーマンスを引き出すとか、リカバリーのためのケアとか

 

前置きが長くなりましたが、今日の話題はトレーニングではありません。 

  1. 登山中に高いパフォーマンスを引き出すこと
  2. 下山後の回復を早めること

この2つに着目してみます。

 

まず私の現状から。

 

通勤ランニングでも登山でも、たいして準備運動もせずに行動を開始することがよくあります。

 

だけど例えば、勤め先では朝礼前にラジオ体操があり、ラジオ体操をしっかりすると体がスッキリするのは十分に体感しているんですよね。だけど運動前にはあまりやらない。登山前にすればきっとパフォーマンスが上がるはずですし、故障も減るハズだと分かっているのに。

 

登山でありがちなのは、寝不足で長距離の運転をして登山口到着後にいきなり登り始めるとか、登山口で車中泊をして起床後すぐに行動開始するとか、そういったパターン。僕もしょっちゅうやりますが、冷静に考えてみればこれでは高いパフォーマンスを引き出せるわけがないんですよね。

 

ラジオ体操第1って、時間にすると僅か3分14秒NHKのYouTube動画より。ラジオ体操の正確な動作をできる人は稀なので、この機会に動画を見て正確な動作と目的を確認することをおすすめします。)、登山前に取り入れてもいいかと思います。実は私も、登山口に誰もいなければこっそりやることがたまにあります。他に誰かいればちょっとだけ背伸びをしたり動的ストレッチをしたりして登山開始することが大半。

 

ちなみに「登山前にラジオ体操をしよう」みたいな運動って流行るかな?って考えてみたりして。たまたま登山口で一緒に居合わせた人達がまとまって、円になってラジオ体操をするみたいな。最後に肩を組んで「頑張って行こう!オー!」ってそれぞれ出発する感じ。まあこれは冗談だけど。

 

なお、近頃なぜか話題になっている自衛隊体操ですが、こちらはおすすめしないかなぁ、私も入隊当初は死ぬほどリピートさせられたけれど、いきなりやると筋肉痛必至です。腕水平振側開とか懐かしい、もう15年以上も昔の話。

 

 

ここまでが登山開始前の話。次は下山後のリカバリー。

 

下山後のリカバリーと言えば、温泉とおいしい食事が代表格。頑張ったご褒美だし、何と言っても気持ちいいですよね。

 

だけど登山も一つのスポーツとして考えるならば、下山直後の静的ストレッチと高機能な水分やプロテイン補給、アイシング(水風呂とか)と入浴後のストレッチ、胃腸に負担をかけない食事、そして最も大切な睡眠(8時間以上)など、やるべきことは盛りだくさんのはずなんですよ。

 

さらに翌日もアクティブレストと入浴、水分補給と食事、それとやっぱりまとまった睡眠時間が大切だと考えています。

 

私はスポーツ界のアカデミアではないのでこれが正解だとは断言できませんが、概ねズレてはいないかと思います。

 

少なくともこれだけでもしっかりやれば、登山の2日後にはほぼ元の身体に戻っているはず。

 

 

登山を楽しむなら、準備運動とアフターケアが大事だよねってお話でした。

 

MTB

昨年、天人峡へ下山してオプタテシケ山登山口の白金温泉まで自転車で移動したときは確かに疲弊したけれど、下山後に自転車を漕いだことで翌日は意外と身体がスッキリしていた記憶があります。登山後に別の運動をするのも効果があるのかも。