ここ最近のトレンドの一つに、低山での山岳遭難が挙げられます。コロナ禍で初心者を中心に低山が人気となり、そこに集中する現象によることでそれに比して遭難者も増加したようです。
ただ、低山に登山者の人気が集中するという点に関しては、私はちょっと異なった見方をしています。
緊急事態宣言下で県を跨ぐ移動や市外との往来を避ける、そもそも不要不急の外出を極力控えることが推奨されていることによって、結果として行き先の選択肢が狭められ、それによって起きた現象に過ぎないのではないかと思うのです。
初心者だけではなく、経験者までそこに行かざるを得ない状況を生んでしまったのではないかと。
私も緊急事態宣言直前に栃木県へ行って以来、札幌市内から動いておらず、6月20日まで延期が決まっている宣言下でどうすべきか悩ましいところです。
市内の低山に登れるチャンスと捉える
そうした中、先日歩いた札幌自然歩道ではこれまで歩いたことがないルートで新鮮な気分を味わうことができました。市外との往来を避けるというのは登山者にとっては逆境に他ならないのですが、登ったことがない低山を親しむチャンスだと思ったのです。
そこで今まで行ったことがない近所の低山や自然公園について調べ、計画を立ててみることにしました。例えば、西岡公園と有明とを結ぶ自然歩道。途中には焼山と白旗山があるコースです。
この付近は住宅街とゴルフ場、陸上自衛隊の演習場が隣接するという性格から、山としてはこれまで全く興味がなかったのですが、こういう機会に歩いてみるチャンスだと感じています。
しかもまだ6月に差し掛かるくらいの時期なので、日中はそれほど気温が上がらず、虫や雑草も少ないと思われます。
上の図は、札幌市建設局みどりの推進部による公園検索システムで公開されていて、詳しい情報が盛り込まれています。
総距離は16.4kmとありますが、西岡公園から通称焼山も含めて有明まで往復するとちょうどハーフマラソンと同じ距離となり、起伏もあるのでそこそこの運動量になりそうです。登りたい山に行けないモヤモヤ感を紛らわせつつ、夏山シーズンに向けたトレーニングと割り切れば、思っているよりも充実した休日が過ごせるのではないでしょうか。
また、札幌市のウェブサイトでは、すべての自然歩道(円山・藻岩山・砥石山・白旗山・手稲山・三角山)について紹介されていて、公共交通機関によるアクセスにも詳しく解説されています。そのため車を使わず、行動開始位置と終了位置が異なるオリジナルルートを作成する際の一助になります。
その他にも、豊滝市民の森や白川市民の森、盤渓市民の森いった散策路が整備された森林公園もあります。
付近には積雪期にスノーハイクで親しまれる山もあるので、この機会に下見を兼ねて訪れてみるのも楽しいかもしれません。
次の記事ではこういった自然歩道や登山道を繋げて、完全燃焼系の長いルートをいくつか考えてみます。
⇨札幌市との不要不急の往来を回避して、市内で完全燃焼する山岳コース