7月18日の日曜日に福島から札幌の自宅に帰り、4連休が終了。
今回のメインはやはり3日目の飯豊山でしょうか。
帰宅後も夜間でも暑さが続いて熟睡できず、睡眠不足で作業も捗らずブログ更新が遅くなりました。すでにヤマレコにはアップしていますので、お時間がない方はダイジェスト版のそちらをご覧ください。
弥平四郎登山口から飯豊山本山へ
飯豊山の登山口はいくつかあるようですが、今回は裏参道と呼ばれている弥平四郎登山口からスタート。深夜0時から行動開始するため、18時過ぎに登山口を目指します。弥平四郎の集落までは舗装されていますが、そこから登山口まではおよそ4kmの未舗装路。どちらも道幅が狭いので案外時間がかかります。
林道の終点が登山口の駐車場。20台くらい駐車できそうですね。川入からのコースに比べ利用者は圧倒的に少ないようですが、日帰りする人が少ないでしょうから駐車スペースがなかなか空かないかもしれません。ここ、川が近いので蚊が多いです、、、
深夜出発なので、明るいうちに荷物の準備を済ませておきます。今回の行動食がこれ。福島空港から一番近いサンドラッグさんで購入。大好きなチョコ系は暑くなって融けるので深夜~早朝に食べる2つだけ。アミノバリューは3時間に1本の計画(結果は2本余しました)。水分はスポーツドリンクオンリーで500ml×4本の2リットル。それとサロモンのソフトフラスクを1本携帯し、常時2.5リットルを持つことに。ポカリスエットの粉末を持ち歩くのは今回初めてですが、水場で補給したときに添加しました。水分補給については先日のブログで書いた通りで、それをテストするのが今回。固形物はバランスパワーとチョコチップメロンパン6本入り。これを1時間に200kcal程度摂取していくようなイメージ。これまでの山行で食糧計画なんてしたことはありませんでしたが、今回は少し意識して取り組んでみました。
5時間の睡眠を取り、予定通り0時出発。前日に入山届を記入して入れておき、コンパスにも登山届を出しておきます。ココヘリも忘れずに。就寝前に窓を開けてしまったせいで、20か所以上蚊に刺されて泣きそう、、、
4時間後に切合小屋に到着する時間計画で夜道を行きます。行動開始早々に強い便意に襲われ、いきなり地雷埋設のハプニング。その後は順調に進みますが稜線に出てからも無風で暑い。三国小屋に設置された温度計を見たらなんと16℃。午前3時、標高1,644mでこの暑さってあり得ない話。ちなみに三国山はその名の通り福島・新潟・山形の3県を隔てる山。ただ2万5千図を見ると、一点鎖線が2本平行に書かれていることから、稜線上は御西岳付近まで福島県の行政区分のようですね。
稜線上での夜明け直前の様子。飯豊山本山へと続く道のり。涼しければ本当に快適。秋の始まりのころが最も快適なのかもしれません。だけだお花も見たいし、残雪と緑のコントラストも楽しみたいし。表大雪と一緒で悩ましいところ。
夜明けの時間はマジックアワーなんて呼ばれていて、みんなもじっくりと写真撮影する時間帯。それはテント泊でない私も一緒。おかげで切合小屋に到着したのが40分遅れの4時40分。小屋の裏には水場があるのでそこで飲みながら1.5リットルを調達。さらに先にはまとまった雪渓もあって、ここでも水が採れます。暑くて早朝でも凍らないので、軽アイゼンは不要でした。
本山小屋への登りの場面。最低コルがおよそ1,900mなので、200mくらいの登りです。こういう登りがあってこそ、山頂へ到達した感動が倍増するというもの。ここで余談。最近ウォーキングをしているのですが、歩幅を狭くして回転を早くした方が大股でガシガシ歩くよりも同じ時間で遠くへ行けることが分かってきました。それを応用して、登り坂では半歩程度の歩幅で小刻みに登ったほうが疲れず早く登れるみたい。
山頂直下の本山小屋へ到着。時刻は6時14分なので、弥平四郎登山口からおよそ6時間。蓮華温泉から登った白馬岳が5時間、白金温泉の登山口からオプタテシケ山も私の足で5時間くらいなので、それらより1~2割増くらいで遠いのかなって印象。だけどそこまで小屋が3つもあるし、テントも張れる、水場もあるということで、少々マネジメントに失敗してもセーフティネットがあって安心。
テント場は小屋下の広い尾根上に。景色は抜群で地積も広いけれど、緩やかな傾斜で地面もゴツゴツしているので、快眠できるかどうかはちょっと分からない。テント泊に何を求めるかは人によって価値観が分かれるところなので。私はテント泊=野宿・ビバーグって考えなので、景色への優先順位はやや低めかも。
そして飯豊山の山頂へ。最高峰はこの先の大日岳だけど、飯豊山の山頂と言えば通常ここのことを指すのだそう。私もそれでいいと思う。なぜなら大日岳を山頂にすれば、無理をしてでもみんなそこへ行こうとするから。そしてここまで来れば、新潟県と山形県の県境に連なる飯豊連峰全体も見渡せるので、十分に達成感が味わえるのだから。
飯豊山本山から大日岳への道のり
とは言っても私の目的地はここではなく、第2の目的地は大日岳、そして最終目的地は北股岳で設定しています。まずはジャンクションピークの御西岳までの平坦地形を進み、大日岳への登りまで。計画では大日岳到着が午前8時ですが、この時点ですでに無理。だけどこんなに気象条件に恵まれることはまずないので、例え日没後の下山となったとしても攻めたい気持ちがこの時点ではありました。
「たぶんあそこが烏帽子岳と北股岳なんだろうな」なんてずっと右手に見ながらルンルン気分で歩きます。私がトレイルランナーだったら時間を縮められるのでしょうが、街ではただのジョガーだし、単独で転んだらタダでは済まないので、CT×0.7を維持してひたすら歩き続けます。
御西岳の西側にある避難小屋と大日岳。大日岳の姿がピパイロ岳から見た1967峰みたいでカッコイイ。だけど個人的にはその南に連なる牛首山と櫛ガ峰の渓谷美に惚れます。
さすがお花の時期だけあって、至るところにお花畑が。2日前に登った富良野岳も素晴らしかったけれど、飯豊山だってなかなかのもの。北海道と東北ってそれほど離れていないイメージがありますが、咲いているお花はかなり違うのも魅力。
大好きなチングルマも裏側から見るとさらにカワイイことを発見。こんなオジサンでもお花畑に癒されるんだから、お花を大切にしましょう。
大日岳の山頂へ到着したのが8時40分。御西岳から北へと続く陽線を歩いて3時間後に北股岳へ行く計画。だけど稜線上に雲がかかってきたし、気温がグングン上がって雷雨の懸念もあります。そして何よりここまでで十分満足できたし、体力的にもバッファを残しておかねば。早く下山してお風呂入って美味しいモノが食べたいって気分だし。この後は長い長い下山行程。約7時間を要し、15時20分に弥平四郎登山口へ到着しました。翌日は磐梯山に登ります。