山歩きが好きな人でも、下山が一番楽しいっていう人ってあまりいないと思うんですよ。特に急な長い尾根を下っている時なんか、筋斗雲を呼んで登山口まで運んで欲しいって思うんです、私。
で、下山中に考えていることって、たいていは「〇〇が食べたい」「風呂に入りたい」、そして「風呂上がりに生ビールを飲みたい」くらいのもの。
でも、この格別であるハズの登山後のビールが思っていたよりも美味しくなかったことってありません?それも結構な高確率で。
マラソンをやる人なら分ると思うんですが、フルマラソンを完走した後のビールなんかもどうも美味しくない。むしろ、翌日のビールが一番ウマかったりして。普段のラントレなんかもそう。トレーニングをサボった日のビールが一番おいしいって感じたりするんですよ。
これってなんでかな~?って今まで疑問に思っていたんですけど、最近なんとなくですが理由が分かってきました。学術的な根拠はありませんので参考程度に読んでいただければと。
カラダの水分が足りていないのがイチバンの理由か?
あくまでも私自身の経験則なんですが、カラダが潤っていないのがイチバンの原因ではないかと思うんですよ。
登山中って夏でも冬でもかなりの水分がカラダから失われるんですよね。だけど、実際に給水が足りていないことが多い。オシッコの色が黄色くなってきたり、そもそも出なくなってきたらかなり深刻なレベル。
例えば秋の午前中に5時間くらいの行程なら、1リットルどころか500mlも消費しないと思うんですよね。だけど、実際は1.5リットルから2リットルくらいは補給してもいいと思うんです。
おととい登った木曽駒ヶ岳を例に挙げれば、深夜1時台から登り始めておよそ10時間の行程。水分は2.5リットル携行していたけれど、ガクガクブルブルするくらい寒くてそもそも喉が乾かない。だからほとんど消費しなかったんですよ。
寒いのも理由の一つだけど、登山者が多い山だと頻繁に尿意を催すのを避けたくてあまり給水しないというのもあります。オッサンでもそう感じるくらいですから、女子ならもっとそう思うでしょう。
だけどこのくらいの行程だと、私の試算では3リットルくらい水分補給しないとならないと思うんですよね。これは行動時におけるパフォーマンスという視点ではなく、カラダを正常な状態に保つという意味合いで。
結局、登山口まで残り1時間を切るくらいの場面になったあたりから、慌てて持っている水分を全部飲み切ってしまいました。下山時の水の残量はゼロで終了、つまり2.5リットルは消費した計算。飲まないとダメだと思ったのがその理由。
さらに下山後の昼食時に500㏄、お風呂上りに150cc×5杯の緑茶を飲んでカラダを潤しました。おかげでこの夜のビールはかなり美味しくいただけました。
木曽駒ヶ岳から下山した夕方、おかげで車中泊の直前に美味しいビールが飲めました。せっかくこういう高価なビールを購入しても、美味しく感じなかったら残念ですからね。最高の1杯をいただくためには、事前の水分補給が大切なのかも。もちろんカラダの回復のためにも水は必須。それと、山のトイレの問題は近年かなり注目されてきましたが、オシッコに行きたくなるのを抑えるために水分補給が消極的になっちゃうのも問題だと思うんですよね。ここは難しい。登山前にコーヒーを飲まないようにするといった着意も必要だけど、登山は長い時間運動するので水分補給は大事なんですよね。ビールを美味しく飲みたいから水分をたくさん摂るというのはちょっと不純な動機だけど、とにかくお水をいっぱい飲もうというメッセージでした。