おととい、沖縄本島の最高峰である与那覇岳を歩いてきました。
沖縄本島の北部は多くの野生動物が棲む自然の宝庫で、2014年よりやんばる国立公園に指定されています。そして昨年2021年、世界自然遺産に登録されたことも記憶に新しいところです。
今回入山して分かったのですが、野生動物の保護、自然環境の保全といった観点などにより、安易に立ち入らない方が良さそうな印象を受けました。前述の経緯から、おそらく近年になってその傾向が強くなりつつあるのかもしれません。
今日のブログでは、私が感じたそのあたりのニュアンスを伝えられれば良いかと思います。
那覇市内のホテルを朝7時にチェックアウトし、国道58号線を北上。2時間半くらいかかって登山口へ到着しました。時刻は午前10時になろうとしていますが、車は1台も停まっていません。
この付近は比地大滝が有名なようですね。でも今回の行き先は与那覇岳。国頭村森林公園方向を目指して高度を上げていきます。夜行性の小動物との接触を避けるため、夜間は通行止めになっているみたい。
やんばるの森はとても静かで独特の世界観があります。与那覇岳へはほとんど平坦な易しいコース。ところどころに分岐点があり、直角に折れるような場所もあります。山頂まで終始視界が開けないため、道迷いには注意が必要かも。
標高398m地点に「登山口の広場」があります。ここから先、山頂までの区間は「立入制限にご協力ください」とのこと。これまで全国でたくさんの山に登ってきましたが、「立入禁止」でない表現は珍しいかも。信号で言えば「黄色」、でも山頂へ登りたいからみんなここまで来たんだよね。解釈と判断が難しい。少なくとも歓迎されていないのは確かなようです。
今から17年も前に設置されたと思われる看板。おそらくその当時からじわじわと自然保護の「強度」が強まって今に至ったのでしょうか。
登山口の広場より先は細い踏み跡になって山頂まで続いています。途中に最高点があるもののGPSで現在地を確認しなければ判然としないと思います。分岐を標識に従って右に折れてちょっと下り、登り返したところが与那覇岳の山頂です。
最後の最後まで視界が開けないまま頂上に到着。林の中にポッカリと開けたスペースに小さな標識があるだけです。眺めを期待するならここには来ないほうが良いかも。先程の看板の表現も含め、どうしても沖縄本島最高峰にこだわりたいという人でもなければ、来ないほうが良さそうです。
「立入制限にご協力ください」という山頂への道のりを歩いたことによって、なんとなく後味の悪い与那覇岳。今回は2日間とも山歩きだったので、下山後は気分を変えて大宜味村の砂浜で少しだけ沖縄らしい海を満喫。
せっかく北部まで来たので、大好きな古宇利島へも立ち寄ってみました。しかし異変が。昨年8月に福徳岡ノ場での噴火による軽石が砂浜に押し寄せており、いつもと景観が変わっていたんです。
今回の旅行では石川岳と与那覇岳を訪れ、その他には何もなかった沖縄旅行。それでも1泊2日、1万円くらいで気分がリフレッシュできる効果は絶大。多くの方に沖縄旅行をおすすめしたいです。コロナ減便にならなければ3月上旬に再訪します。