昨日の話になりますが、平日休みを利用して平和霊園から百松沢山に登ってきました。
先日のブログで触れたように、帰り道にシルバーザッテルと岩崖を通る別ルートをチョイス。
日曜日の大雪以降ほとんど誰も山に入っていないようで、厳しいラッセルを強いられたものの、いつもより刺激的な百松沢山を楽しむことができました。
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予想外の厳しいラッセルで山頂までおよそ4時間の道のり
いつも通り、発寒南駅から『発42 平和の滝入口』行きの始発バスで平和霊園へ向かいます。大雪の後遺症なのでしょうか、始発から通勤ラッシュのように混雑していました。そして、外が明るくなりましたね。春まであと1か月です。
予想外に天気が良い朝。Yahoo!天気ではいつも曇りマークと雪マークですけど、年が明けてからの山行は、比較的晴れている日が多いんじゃないかな。
先行者の女性2名に先を譲っていただき、林道に付けられた前日と思われるスキートレースを進みます。いつものスノーブリッジには注意喚起の看板が取り付けられているのに気付きました。最近はインターネットが山の情報源になっていることが少なくありません。私がブログやSNSで発信した情報によって、山での事故を誘発することだけは避けたいと思います。だから、お酒を飲みながらブログを書くのは良くないかなって。なお私見としては、雪山を安全に楽しむためには装備や技術、知識はもちろんですが、経験の数こそが最も重要だと思うのです。
確かにこれだけドカ雪が続いたわりには、最初のスノーブリッジは貧弱。前回登った1月9日から1か月も経過しているのにどうしたんでしょうね。今回も10mくらい下流側のスノーブリッジから渡渉します。ちなみにこの後の渡渉点はすべて雪で覆われていました。
スノーブリッジを渡った後、まもなくトレースが消失。かなり早い段階からのラッセルが始まりました。これはなかなかツラいですね。慣れてるルートなのに、フルラッセルは初めてかも。これまで百松沢山には9回登っていて、そのうちこのルートから登るのは7回目。それでもですよ、ピンクリボンが無かったら記憶だけでは登れなかったと思うんです。特に標高500m~670mくらいまでの記憶は怪しいですね。
約4時間かかって百松沢山に登頂。予定では2時間40分でしたから、ラッセルによって大幅にズレ込みましたね。それにしてもこの1か月でかなり雪が積もりました。標識の高さが一気に目線くらいまで下がりましたよ。もっと高い位置に付け替えるなら今年はチャンスかも。
1か月前の1月9日はこの高さだったんですね。
で、こちらがちょうど1年前、2021年2月7日。いかに今年の雪が多いかが一目瞭然です。
烏帽子岳を断念して、シルバーザッテルと岩崖へ
南峰を経由して烏帽子岳に登る計画でしたが、さすがにこれだけ時間がかかると断念せざるを得ないですね。そもそもずっとラッセル続きでもう足が残っていません。
下りはシルバーザッテルに寄り道して、岩崖を抜けるルートで下山。初めて歩くルートなのでちょっと心配でしたが、山頂で雪が止んで視界が開けてきたことが決め手となりました。でも、最初に左股川へ下りる尾根を間違って下ってしまうミスも犯しました。
標高750m。送電線の鉄塔と点線道が交わる付近から見た手稲山。ここからやや東側の林内に入り、765Pのさらに東へ出ます。
せっかく来たので、ちょっと下ってシルバーザッテルにも寄ってみます。果たしていつ頃からこの名で呼ばれているのかは分かりませんが、相当昔なんでしょうね。昭和52年発行の北海道の山と谷にはすでにその名が普通に記されています。
シルバーザッテルから765Pへ登り返して、今度は北へ進路を取ります。750mから送電線までやや急斜面を下りますが、ここはブッシュが濃くてちょっと面倒かも。その後616Pの東側にあるポコへ至り、530のコルから560のポコの南側を巻いて、再び下ったところから△584.9の登りとなります。特に危険個所はないものの、全体的に東側の沢に向かって雪庇が張り出しています。
△584.9の岩崖を登らずに安全に通過するなら、北側の530m付近をトラバースするのがいいと思います。地形図によれば岩のマークは稜線の南側にありますが、雪に隠れてよく分かりません。北側にも岩が露出しているため、北側からでは登れる気がしません。しかし三角点のやや手前の一段低くなったところから尾根に出て、南側の雪の上を木にしがみつきながら登ることができました。
三角点があると思われる箇所にはピンクテープが付いていました。掘り起こしたら標石が見つかると思うのですが、雪が崩れた嫌なので静かに立ち去ることに。同じルートを戻って北側の岩の基部に出て、あとは北に進路を取って標高を落としながらトラバースしていきます。
核心部を過ぎてホッとしました。もうあとは下るだけ。471Pへ向かう尾根もありますが、北北西へ向かう尾根を下り、470のポコとのコルから平和霊園へと向かう沢地形を下りました。沢底には障害物がないので、スキーならあっと言う間に着くでしょうね。
平和霊園横の除雪されていない車道に合流したらゴールは間近。今日はラッセルに加え、いつもと異なるルートを使ったこともあり、新鮮な気持ちで百松沢山を楽しむことができました。