山歩きは自然相手の遊び。危険と隣り合わせなので、初心者の方に安易なアドバイスをするのはちょっと気が引けます。
利害関係のない私ですらそう思うくらいなので、ましてやメーカーさんやショップの店員さらなおのこと。
例えば装備の場合、スペックが高ければより安全を担保できうるし、一方でお値段も高くなる。
だからユーザーの立場ではその情報を鵜呑みにするのが良いのか、自分で咀嚼して判断するか、ちょっと難しくてより多くのレビューを探すのだと思います。
そんな私だって、装備の購入にあたっては予算とスペックの折り合いをどこで付けるべきか、かなり悩むのです。購入せずに登山専用ではない商品で代用することもよくあります。
さて、今日のブログでは専用でなくてもいいと思ったグッズの一つ、保温ボトルについて書いてみます。
雪のシーズンでは飲み物が凍らないように保温ボトルが欠かせません。
私はもっぱら日帰りの行動しかしないので、冬は500ccのボトルを2本しか持ち歩きません。それでも長時間の行動であれば保温ボトルには熱湯を、その他に常温の水筒を2本程度持って熱湯で割って飲むこともあります。
だけど普段は最初から適温にして500cc×2本で行動しています。
この保温ボトルは山岳専用ではなく、一般のもの。普段使いできる製品です。これで氷点下の山岳地帯を5時間程度歩いたところで、特になんの問題もないんですよね。
だから、よほど劣悪な気象環境下で長時間山に入りっぱなしという場合でもなければ、○時間で○℃をキープなんて高スペックな製品は必要ないと感じています。もちろん、予算が許すならハイスペックのほうをチョイスすべきですよ。
このような話を以前、ゴアテックスの雨具についても書いたことがあります。
普通ならきっと必要ないよって。
万一の事態に備えてっていう思考は考え出すとキリがないのでいったん置いといて、基本的に自分が行動する時間や活動エリアに加え、今日は予定通り山に登ろうと決断するときの天気予報、深夜早朝を含む計画なのか、あるいは日中だけなのか、こういった要素も加味していくと、かなり緩い基準になると思うのです。
そのうえで万一の場合が発生する可能性や、発生した場合のリスクを考慮すればいいと思うんですよね。このリスクっていうのも、具体的な事例をイメージしてみるんです。
さて話を戻して本題の保温ボトル。
大は小を兼ねるので私は500ccを2本持っているんですけどね、もっと小さいサイズもラインナップされているんですよね。
これってどんなニーズなのかな?って以前から疑問を持っていたんですが、最近雪山に通っていて「あぁ、なるほどな」って感じたんです。
「ちょっと缶コーヒーが飲みたい」とか、「甘いミルクティが飲みたい」「コーンスープが飲みたい」とか。
そういうニーズを満たしてくれるんだなって感じたの。
で、本数が増えれば山専用のものばかり揃えられないでしょ?庶民なら。
容器が増えれば重量は増えるものの、寒いときに温かい飲み物はありがたい。これって、積雪期だけではなくて、秋でも夏の高山でも一緒。
山で調理をするのは時間もかかるし手間なので、基本的に行動食と水分だけで我慢する私。だけど、近いうちに2本くらい買い増しして、手間をかけずにコーヒーブレイクを入れられるスタイルに進化してみようと思います。