ヒクタ峰と次の・998との間には標高900mのコルがあり、まずはここまで180mくらい標高を下げます。ちなみにヒクタ峰の山頂標識の後方に大岩があるため視界が遮られますが、白井岳に向かって右側から下りるとすぐに視界が開けます。
40mくらい登り返したところで別の尾根に合流し、左に折れて・998へ。
・998を超えると、両側に雪庇が出ているやや細めの稜線を歩きます。その先には南北に走る稜線が白井岳に続いており、正面には余市岳の真っ白な斜面が確認できます。
途中に・1044がある稜線は広く平坦なので歩きやすいものの、進行方向の白井岳に向かって右側に雪庇が張り出しているので林縁に沿って歩くのが無難でしょうか。
・1044を過ぎると登り基調に。まずは1100m付近まで右側の樹林帯をトラバース気味に登ります。ヒクタ峰から見えていた稜線は向かって左側の林縁でしょうね。
1100m付近で傾斜が緩やかになり、白井岳の肩付近まで最後の登りとなります。画像では公園の小山くらいにしか見えないものの、実際はかなり急斜面で、樹木がほとんどないのでなかなかの高度感を感じます。雪がザラメなのでまだ良かったものの、カチカチならピッケルがないと怖くて登れません。
振り返ると札幌近郊の山々がズラリ。日常生活では仕事や家庭など狭い範囲しか見えなくなりがちですが、山の世界は逆。遠くの山ばかり憧れませんか?でも最近は原点に返って、近場の山々の良さを再発見している私です。
白井岳の山頂は何の特徴もない平坦地。余市岳や朝里岳、そちらへと続く稜線が一望できます。雲行きがますます怪しくなってきましたが、まだまだ十分な視界があるので上白壁へ。
上白壁へと向かう稜線から白井岳を振り返ります。優しい山容の白井岳に比べ、こちらの稜線はかなり対照的。迅速な通過を心がけます。
・1160は上白壁と呼ばれている札幌150峰の一つ。国際スキー場から登ってくると、ラストはかなり急なので大変だと思います。
上白壁から次の下白壁まではずいぶんと高度を落とすように見えます。上白壁が1160m、下白壁が1020mなので単純には140mの落差になりますが、途中のコルが930mですので、170m落として90m登り返すことになります。いつも感じるのですが、コルや谷を挟んで対岸の山を見ると実際より大変に見えるんですよね。でも、地形図の数字はウソをつきません。
30分くらいで下白壁に到着し、さらに次のタケノコ山へと至りたい気分でした。でも小雪が舞ってさらにガスもかかってきたので中止。沢地形を伝って国際スキー場へ下りることにします。
下白壁から30分もかからずに国際スキー場のゲレンデに到着。平和の滝から全行程およそ8時間。今まではこういうルートを考えることなどあり得ませんでしたが、実際にやってみるとたいしたことはありませんでした。ちょっとメンタルブロックが外れた感じ。最後はセンターハウスの休憩スペースでホットコーヒーを飲んで、15時30分出発のバスで帰路につきました。次回はつげ山を乗越してこちらへ来たいです。