4日前の日曜日に富良野岳に登り、今度は芦別岳に登ると決めたので早速行ってきた。
若干疲労が残るが、気持ちに弾みが付いたときは、考えずに行動した方が良い。
いつものニコニコレンタカーで借りた車が可愛らしい。まあ運転者は50を過ぎたオッサンなのだが。
1時30分に自宅を出発。雨のなか120km先の登山口まで運転して、新道登山口前に着いたのが4時20分。
登山開始直後からすぐに雲のなかに突入。
反面山で雲を飛び出して大雲海を見る計画である。
イメージしていたのは上の画像のような景色。
でもこれは2018年6月のときのもの。
すでに見飽きてしまったシラネアオイ。
小雨でしっとりと濡れているとまた違った表情を見せるものだ。
山は晴れている日に限る、とも言えない好事例。
この時期は植物が大きく育つ前なので、見ていても楽しい。
夏になれば人の背丈くらいまで伸びるから、今度はうっとうしくなるけれど。
お花を見ながらちょくちょく立ち止まる。
おかげで山行時間が長くなるが、心拍数がドカーンと上がらなくて済む。
実際、無酸素運動の域まで上げないで終わった山行と、それ以上まで負荷を上げた山行とでは、翌日以降のダメージがまるで違う。
今の私は前者でいい。
結局、雲峰山まで登っても雲海の上へ飛び出すことはなかった。
と、そのとき雲が晴れて山頂のお出ましである。
せっかく軽アイゼンを持ってきたので、最後の雪渓で装着してみた。
この10本爪は購入してから3年以上経過しているけれど、使用したのは初めてだ。
そもそも目的が残雪期終盤のこういうシーンで使うためだった。
10本爪だからなのか、それとも雪質なのか、はたまたシューズとの相性なのか、理由は判断しかねるが、いつもの12本爪よりかなり信頼性が劣る。
安全にオーバースペックはない。
それとリスクを取ることとはまた別の話だ。
山頂は雲海の上だった。そしてさらに高層にも雲。
天気が崩れるなかでの縦走でもなければ、こういう眺めを見る機会は少ない。
雨の日の登山も悪くなさそうだ。
絶滅危惧種のツクモグサ。
これまでに芦別岳とニペソツ山で見てきた。
開花がこんな時期だし、どちらの山も気軽に登れる山でないから、このように人々の手にかけられずに生き残っていられるのかもしれない。そっと見守ろう。
今日はダメだと思っていただけに最後の最後に雲が晴れてご機嫌だ。
何事も最後まで諦めないこと、最後までやり遂げること、山歩きではこういうことを学んだり再認識する機会が得られる。
11時30分に下山。結局誰一人とも会わない静かな山旅だった。
帰りはセイコーマートでホットコーヒーとカツ丼のランチで終了。
札幌から往復6時間くらいかかるものの、深夜に自宅を出発するから帰宅も遅くならない。
残雪期の山に登るなら3月や4月がいいが、今シーズンのように冬期間にお休みしてしまうと感覚が戻らないので残雪期も敬遠してしまいがち。
4月は花粉症に悩まされるし、5月は強風で山歩きは微妙。そうなると6月から本格始動となる。
と言うことで、今週末も頑張って山に登りに行こうと思う。