十勝連峰縦走のはずが強風で富良野岳お花見ツアーで終了した話

十勝岳温泉

 

2時20分に十勝岳温泉を出発する。

 

想定より風は穏やかで、下界の夜景もよく見える。上々の出だしではないか。

 

そうそう、今回十勝連峰を選んだ経緯は次の通り。

 

火曜から2連休を取得して知床連山の縦走をする予定を組んだ。

 

天気の概況は日曜夜に北海道の上空を低気圧が発達しながら進み、月曜には千島列島に抜けていく。

 

月曜以降は次第に晴れる見込みだが、強風が続く予報になっている。道東や道北は特にその傾向が強いだろう。

 

月曜の退勤後から行動するので、月曜の出社前の段階で予定を変更することにした。

 

1年で最も日中の時間が長く、しかも2連休ならばロングコースか、遠くへ行かなければもったいない。

 

レンタカーの費用も夏季特別料金で50%増しになっている。必然的に元を取ろうという心理が働く。

 

そうなると東大雪から登る山に焦点が当たる。

 

クチャンベツから忠別岳とトムラウシ山、もしくは石狩岳往復、あるいは天人峡から高根ヶ原を通って旭岳温泉へと周回する、こういうコースが浮上していくる。

 

もやもやしながら月曜の夕方になり、最終的に天気予報を確認して安定の十勝連峰になったというわけだ。

 

スーパーで買い出し

十勝連峰の往復をやるために、出発前に食料の不足分を買い増ししておく。過去に3回やっているので、経験則でこんな感じだ。

 

気温が低い予報、山中で採れる箇所もあるし、エスケープルートもたくさんある。でも水は3ℓ持つ。

 

人それぞれに体力や経験が異なるし、リスクに対する考え方だって違う。要するにいかなる状況下でも帰還する、最悪のケースに陥っても、命を落とさなければいいと私は考える。

 

ハクサンイチゲ

稜線が近付く頃になるとヘッドライトが要らなくなった。いつしか風が強くなり、風速15m/sはありそうだ。厚い雲の中なので全身も濡れる。

 

出発時、十勝岳温泉の気温が11℃だったので、ここではさらに低いはずだ。

 

冬の装備に準じた服装をしているにも関わらず、指先は痛いし寒さも感じる。

 

どう考えても今日はダメな日だ。三峰山を経て上富良野岳から下山するのも無理なくらい風が強い。どうしようもない。

 

まあ、晴れていれば強行していた可能性もあるが。

 

ハクサンチドリ

救いはお花畑である。

 

ちょうどこの時期の富良野岳を再訪したかったので、いい機会である。

 

富良野岳山頂を踏む理由は全く見いだせないが、お花畑を散策しているうちにいつの間にかピークに達していた。

 

富良野岳

花の百名山である富良野岳はエゾノハクサンイチゲがシンボルである。

 

それの最盛期にあたって何と幸せなことか。

 

ハクサンイチゲ

サンカヨウの花びらが透き通って見えるのはよく知られているが、エゾノハクサンイチゲやチングルマも水滴に濡れて透き通って見えるんだね。

 

いつも晴れた日を目がけて登っているから、天気が悪いとこういう気付きが得られるってことだ。

 

チングルマ

空がなかなか明るくならなかったことと、強風でお花たちが揺れている理由で、使える写真がほとんどない。

 

コマクサやツガザクラ、イワヒゲ、イワカガミ、ウコンウツギ、アズマギクなどメジャーな花たちは一通り見られる。

 

下山中、約10年間使い続けたEOS KISS X7の電源が入らなくなった。予備電池を3つとも試してみたがうんともすんとも言わない。

 

デジカメ

帰宅後にFAQを辿ってみると、サポート終了につきメーカー対応もしてもらえなさそうだった。素直に諦めよう。

 

サブ機で使っていたGR2も故障したままなので、修理依頼をするまではお古のLUMIXを使うしかなさそう。

 

最近は動画撮影がメインになってきたし、スマホでもそこそこの写真が撮れる。何よりも写真を使う場所がブログやSNS程度なんだから、カメラそのものが必要かどうかを再検討する時期に来ているかもしれない。

 

とここまで書いたところで、連休2日目は雨竜沼湿原と南暑寒岳にでも登ろうか。