
2025年2月24日から4泊5日の日程で西安と昆明を旅行した。海南航空で新千歳から西安を経由して昆明へ。往復で4万円は安いと思い、3週間前にチケットを購入。何と言っても新千歳から西安へ直行便があるのが嬉しい。
さて、最初に日程と費用の話から。詳細は次の通り。
日程
日にち | 旅程 |
2月24日(月) | 13:45新千歳ー18:40西安咸陽T5ー西安泊 |
2月25日(火) | 8:15西安咸陽T2ー10:25昆明ー昆明泊 |
2月26日(水) | 昆明泊 |
2月27日(木) | 11:55昆明ー13:42西安咸陽T2ー西安泊 |
2月28日(金) | 7:00西安咸陽T5ー12:40新千歳 |
費用
内容 | 金額 | 構成比 |
航空券 |
¥40,907 |
58.3% |
宿泊費(西安) |
¥4,899 |
23.6% |
宿泊費(昆明2泊) |
¥6,588 |
↓ |
宿泊費(西安) |
¥5,075 |
↓ |
食費 |
¥4,723 |
6.7% |
現地交通費(地下鉄のみ) |
¥1,134 |
1.6% |
国内交通費(自宅ー空港) |
¥2,200 |
3.1% |
入館料等 |
¥645 |
0.9% |
おみやげ等 |
¥3,987 |
5.6% |
合計 |
¥70,158 |
100.0% |
着地は想定通り7万円だった。決済手段がアリペイだけなので、詳細まで追うことができた格好。こうして見ると、中国は現地滞在費がとても安く納まったことが分かる。
1日目 新千歳出発から西安到着まで
さて、まずは1日目から。
HU486便西安行きは13時35分出発。自宅を10時に出発し、地下鉄とJRを乗り継いで11時過ぎに新千歳空港へ到着する。

日本は3連休の最終日だし、インバウンドが多いので警戒して早めに到着しておこうと思っていた。そうしたらやはり人でごった返している。
飲食店はもちろん、ローソンも長蛇の列。本当に外国人が増えた。ところが日本人は海外へあまり行かないらしい。しかも新千歳空港から出国する人は、同じく入国する外国人の6%くらいしかいないというデータもあるそうだ。私にとってはこれはチャンスなのだ。

チェックインにも時間がかかるかと思いきや、全く混んでない。いつもは混雑する手荷物検査場もスムーズに進む。結果としてギリギリに行っても良かったかもしれない。

出国審査を済ませると、バンコク行きのタイエアアジアXの出発が遅れているらしく、待合室は混雑。床に座っている人もたくさんいた。
搭乗口は一番左奥の71番ゲート、この付近は空いている。西安行きはもしかしたら乗客が少ないのだろうか。就航してまだ3カ月足らず、予約が埋まっていないことも考えられる。

13時、搭乗が始まる。機材はボーイング737-8、初めてのMAX8に心躍らせる。割り当てられたシートは窓側で、横一列通路の向こう側まで6席、誰も座っていない。約6時間のフライト時間、これはツイている。
乗客が少ないからかもしれないが、737-8は地上での加速も速い気がする。そしてワクワクしながら新千歳空港を飛び立った。

トイレの心配が要らないので、飲み物はいきなりビールをもらうことにする。そして機内食はビーフを選択したら、ビーフカレーであった。朝もキーマカレー、ここ毎日ずっとカレー続きだったため、開けた瞬間笑うしかなかった。
満腹とアルコールの力で2時間くらいは眠っただろうか。フライト時間は5時間50分と長い。それでもAudibleで本を聞いていたら、いつの間にか着いていた。

オープンしたばかりのターミナル5への到着。なのに利用客がほとんどいない。同じ時間帯に他の到着便がなかったのか、人の姿がほとんど見当たらない。
そして私が乗ってきた海南航空には私の他に外国人が乗っていなかったようで、いつもの指紋採取の機械を操作している人も他にいない。ほぼ無人なのに、いたるところに設置された監視カメラが中国の物々しい雰囲気を更に盛り上げる。何だか怖い。
機械にパスポートをかざすと、何度やってもうまく反応しない。係員がいるにはいるが、外国人が私だけなので無関心なようだ。彼女は中国人帰国者の誘導だけに専念している。
で、隣の機械に移動したらすぐにいつものレシートが出てきた。指紋を取っていないのにレシートが出てきたから心配になったが、昨年上海に行ったのでその時採取した情報が有効なのかもしれない、と思うことにした。
導線を進むと、再び顔認証機械が設置されたゲートがある。機内持込み手荷物を再びX線検査にかけるだけのようだ。ここも無人。でもゲートがあり、一人一人通過しないと開かないようになっている。どういう目的があるのだろうか?謎。
アライバルカードを書くエリアにも外国人は誰一人いなかった。カードは以前の黄色い用紙ではなくて、最近は薄い水色の用紙に変わっている。
「過去2年間に訪問した国、地域」の欄にすべてまじめに記載するのは面倒だなと悩んでいると、男性の係員がやってきた。意外とフレンドリー。私が記載したホテルの名前を見つけると、スマホでホテルの電話番号を調べて私の代わりに書き込んでしまった。ただ、その記載欄は「中国国内での受入先と連絡先はありますか?」の問いの場所である。これがあとで厄介なことになる。
入国審査は、一帯一路のゾーンだけに乗客が並んでいた。私のパスポートを見た係員が、別のカウンターへ案内してくれ、帰国者と一緒に並ばずに入国審査が始まった。新千歳空港へとはまったく逆の現象で、外国人が並ばずに済むという話。
入国審査官から先程の電話番号について訊かれたので、あそこのスタッフが私の代わりに書いてしまったと伝える。すると困った顔をして何度かやり取りがあった。が、スタッフが書いたとしか言いようがないから、私も一点張りである。
結局、彼女があいつは困ったものだ、みたいな感じで引き下がってスタンプを押し、そのまま入国することができた。

税関ゾーンを通り、やっと到着ロビーへ着く。相変わらず監視カメラの多さに辟易する。気にせず動画撮影を再開。
新しいターミナルはとても広い。そして人の姿はまばら。巡回している安全員とか清掃員とか関係者のほうが多い。

さてホテルへ移動しよう。場所はターミナル1付近にあるので、シャトルバスに乗ってターミナル2へ行くことにする。シャトルバスは512の出口から出るらしい。512の出口を探す。ちなみに一桁目の数字がターミナル番号、二桁目は階数、三桁目は連番だろう。

出口を出たら、みんなちょうどバスに乗り込んでいるところだった。今日はとにかく待たずにサクサク進む。
移動の車中で百度地図を見ながらホテルの場所を探していたら、泊まるホテルを視認できた。事前にTripドットコムで外観を見ていたからだ。よし、あそこへ行けばいいんだなということで、ターミナル2で下車。事前に調べた情報では211の出口から徒歩で10分以内だそうだ。
このままチェックインしたら、おそらく食事にもビールにもありつけないだろう。ダイエット中だから食べ物は食べなくていいが、ビールは困る。コンビニへ寄ろう。
ターミナル内に入るにはわざわざ安全検査を受けなければならないが、死活問題なので仕方がない。ターミナル2のコンビニでビールとおつまみを買うことにした。
ターミナル内に入るにも検査は地下鉄のそれとは異なる。パーテーション内で待機し、何人か集まったらやっと中に入れる。中国のこういうところがいちいち面倒くさい。
Alipayの準備をして店内へ。青島ビール1缶とミックスナッツだけにする。ビールは全く冷えていない。
レジへ行くと、店員はずっとスマホの画面に夢中だ。日本ではあり得ない光景だし、そもそも勤務中に私物のスマホを持込むことすら許されないだろう。
私がカウンターに商品を置いても、スマホを見ながら片手で商品バーコード、Alipayのバーコードを読み取ってそれで終了。目を合わせるどころか顔を向けることもなく、もちろん言葉も発しない。何事もなかったかのようだ。
でもこれが中国人の標準だと考えるのは早まった見方だ。接客の素晴らしい人もたくさんいる。単純に標準偏差が大きいだけだろう。逆に日本のほうが画一的で異常なのだとも思う。
単純労働者の賃金が低くて仕事に対する意識が低いとか、職務の教育が不十分だとか、そういうことも考えられる。そもそも人間は多種多様なのだ。
色んな国々を旅行してきた私の見方である。
実際にこの後のホテルでは受付対応は良かった。中国では英語が全く通じないことも多く、彼女は一生懸命にアプリで翻訳してくれた。

シャワーを浴びて温いビールを空けた頃、扉をノックする人がいる。
ドアを開けると先程の受付の女性で、翻訳アプリで「もう一度パスポートを見せてください」という。査証欄をパラパラめくって、入国スタンプを探しているようだった。入国審査官が変な場所に押すものだから、私も探すのに時間がかかってしまった。