旅行記の2日目。
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今日は昆明へ移動する。昨晩から西安咸陽空港の近くのホテルに宿泊していたので、2時間前に空港へ行けば十分だろうと思い、5時20分に起床。ササっと準備をして5時45分にチェックアウトする。空港送迎バスが30分おきに運行されているので、10分前に外へ出る。やはり2月の西安はそれなりに寒い。ユニクロのダウンジャケットを持ってきて正解だった。
そうそう、朝食付きプランだということを忘れていて食べ損ねてしまった。朝食会場は5時30分からオープンしていたというのに。

送迎バスが2台あり、大型バスはT2・T3行き、マイクロバスはT5行きのようだ。訊かないと教えてくれないところがちょっと不親切なんだけど、中国人はだったら訊けばいいじゃないかと思うのかもしれない。とにかく彼らは行動が早い。周囲を窺って「訊いた方がいいのかな?」なんて考えないように見受けられる。いい意味で、あれこれ考えずに動く姿勢(私にはそのように見えた)は見習うべきものがある。

空港へ到着すると、朝から結構混雑している。まずはチェックインから。中国で国内線に乗るのは初めてなので、勝手が分からない。
カウンタを見てみると、どうやら受託手荷物の受付のみらしい。みんなが並んでいるキオスク端末でチェックインするようだ。
ところがパスポートを読み込まない。もたもたしていると、いつのまにか後ろに長蛇の列ができている。でも、海外ではそんなことはお構いなし。ウロチョロしている係員に合図して手伝ってもらうことにした。
彼女が操作してもパスポートをスキャンできなかったので、直接入力できる画面を開いてもらった。最初から自分でそうすれば良かった。エアアジアのセルフチェックイン機で今までだってやってきたじゃないか。それと同じなのだ。
手荷物検査場へ移動する。こちらもどんどん人が並び始める。クローズしていた隣のゲートが開きそうになると、みんな一斉にそちらに並び始めるところが逞しい。
混雑する理由は、身体の検査が厳重で時間がかかるからだろう。日本の空港の3倍くらい丁寧に全身に検査機を当てていく。眼鏡すら外せと言う。眼镜(Yǎnjìng)という単語を知っていたのですぐに理解できた。
私の稚拙な中国語でも「小心请慢慢走」みたいなフレーズだけは聞き取れた。自動翻訳デバイスの普及がもうすぐそこまでやって来ているけれど、自分で学んで言葉を聞き取れたり、ちょっとしたフレーズだけでも話せるのは嬉しい。

T2の制限エリアは広い。国内線なのに、バンコクのスワンナプームやハノイのノイバイと同じくらいデカい。とにかく中国の施設はスケールが大きい。
電光掲示板で搭乗口を調べようと立ち止まると、設置されたカメラが私を認識して、氏名やパスポート番号、搭乗口番号、行き先などの情報がスクリーンに表示される。便利でもある半面、何でも監視されているようで複雑な気分になる。
搭乗口へ着いたのは6時40分頃だった。人が多くて何でも時間がかかると想定していただけに、サクサクと進んで助かった。

7時15分、搭乗口に人が並び始めた。機材が沖止めになっているのでバス移動がある。ベトナムやタイの大きな空港でもよくあることなので、時間には余裕を持って搭乗口付近で待機したい。

機材の場所がかなり遠かった。ずいぶんと長い距離をバスで移動した。
昆明行きはほぼ満席での出発。隣に座った人がかなり大きな体格だったので、窓側のシートに座っていてもかなり窮屈だ。

曇り空の西安咸陽国際空港を飛び立つと、しばらくして眼下に雪の峰々が見えるようになった。まるで日高山脈上空を飛んでいるかのような眺望。
沿岸の巨大都市とはまた違う一面を見れる。大陸は広い。

1時間くらい経つと機内食が配られた。咖啡と言ったら一発で通じた。嬉しい。
それに国内線でまさか機内食が出るとは思っていなかったので、朝食を抜いたことは結果として正解だった。ダイエット中なので。。。

昆明に到着。空港が大きいので、動線が長い。とにかく歩く。

春城と呼ばれるだけあってやはり暖かい。
真っすぐ地下鉄6号線へ向かう。

中国では地下鉄に乗る前に手荷物検査がある。儀式みたいなものだ。その後に改札口がある。駅によっては、手荷物検査と改札口の間に券売機があるパターンと、手荷物検査の前に券売機があるパターンの2種類がある。昆明長水空港は後者だ。でもたいていの人はスマホのQRコードで改札を通る。私もAlipayである。上海でもそうした。
ところがゲートを通って改札機にAlipayをかざしても、エラーが表示されて改札口が開かない。何度やってもだめなのでWeChatでやってみるがそれもだめ。でもそんな私に周りの人もスタッフもまるで関心がないようだ。こちらから誰かを捕まえて訊かないと全く始まらない。女性スタッフがいたので、半ば強引に捕まえて訊いてみる。
そうなのだ、通常のAlipay決済のQRコードではだめなのだった。ホーム画面からモビリティを選択しないとダメだったんだっけ。
彼女に操作してもらいながら思い出した。ところが都市ごとによって登録が必要になる。上海で使えたからそのまま使えるわけではない。
氏名の登録がうまくいかず、安全検査のゲートを逆走して券売機で購入することに。久しぶりに中国で現金を使った。

改札口はこのような感じ。

QRコードをかざすと扉が開く。

ちなみに券売機は通常のタッチパネルになっていて、行き先をクリックして枚数を選択すれば紙幣の投入ができる。

最近の中国では現金が使えないというイメージがあるが、昆明では券売機できっぷを購入している人を見かけたし、現金決済をしている場面も何度か見た。都会と地方では温度差があるようだ。
ちなみに私が持っている現金は、2018年に深圳のATMでキャッシングしたときの残り。もう二度と使う機会がないと思っていた。
結局、その後は問題なく登録できて、それ以降はAlipayで乗車できるようになった。

駅のホームにはこのような自販機が設置されていることも多い。
日本のCoke ONよりもカンタン。

駅構内にはコンビニもあるので便利。逆にコンビニの路面店は少なめ。

ホテルのチェックインまで時間があるので、中心街を散策することに。Google系サービスも使えるeSIMを購入したので、Googleマップも使えるが情報量が少ない。地下鉄も全線が記載されていない。日本人は漢字が読めるから、英語表記できる高徳地図よりも百度地図を使ったほうが直感的に理解しやすいと思った。

ちょうどお昼時。お腹が空いたし、何も見ても美味しそうだ。しかも安い。
でも今はダイエット中。旅先だからと言って油断してはいけない。だって普段は昼に外食しないんだから。

昆明老街付近も飲食店が多い。

金碧広場→南強街→昆明老街→大成殿→翠湖へと歩く。
気温は15℃~20℃付近で、晴れていて気持ちが良い。2月の北半球で標高1,900mもある都市とは思えない快適さだ。

翠湖は人気の観光スポットのようで平日なのに多くの人で賑わっていた。
でも、正直言って大したことない場所だというのが率直な感想。好みの問題かもしれない。

地下鉄に乗ってホテルへ移動。降りる駅を一駅間違って、20分くらい余計に歩いてしまった。ちなみにこの日の歩数は38,523歩だった。ムダ旅ではそこそこ歩く。

16時、予約したホテル(昆明夢景·彩虹芸術酒店)にチェックインする。やや経年劣化があるものの、必要なリフォームがされていて小ぎれいだと思う。スタッフはホスピタリティに溢れているし、朝食付きで1泊157元(≒3,247円)なら上出来だと思う。昆明の定宿にしたい。えっ?また昆明へ来るつもりなのか?
今回はモバイルバッテリーを持ってきていないから、1時間くらいスマホやアクションカメラの充電をしながら一休みする。スマホが無ければ地下鉄にも乗れないし、買い物もできないから、とにかく電池は切らせられない。

夕暮れ時の海東湿地公園へ行こうと思い、地下鉄1号線と4号線を乗り継いで、終点の宝豊駅へ来た。夕陽が沈む時間帯に滇池が見られたら最高だけど、思っていたよりも地下鉄の移動時間が長くかかり、すでに18時30分である。
外はもう暗いかな?と思いきや、まだまだ明るい。昆明の経度はハノイとバンコクの中間くらいに位置しているから、日本との時差は実質2時間くらいあると思ってよい。
駅から更に10分くらい歩く。やっとのことでゲートへ着くと19時に閉園されるらしい。あと15分もない。ここは諦めて来た道を引き返す。まさにムダ旅。
最後に官渡古鎮と併設の夜市へ行こうと思う。直線距離では6kmしかないのに、地下鉄だとぐるっと大回りするので1時間以上かかる。

20時過ぎ、最寄りの駅である星耀路に着く。そこから古鎮へは20分くらい歩く。昆明の著名な観光地はなぜか地下鉄駅からそこそこ遠い。

ここは楽しい。上海の豫園のような雰囲気で、しかももっと規模が大きい。

帰り道は珥李路駅から帰ることにした。宝象河の北側にある云秀路沿いのマーケットが東南アジアの雰囲気に近くてなかなか楽しかった。そうこの街は東南アジア諸国への玄関口なんだよね。

23時にホテルへ戻る際、駅のコンビニでツボルグビールを購入。日本では見たことがない。
デンマークのブランドだが、昆明の近くの大理など中国国内各地で製造しているそうだ。