
この旅の2日目。アブダビからローマへの機中から始まる。
深夜2時30分発の機内では、すぐに眠りに落ちた。乗客には日本人の姿もチラホラ見かける。日本語がポツポツ聞こえてくるのが理由。つまり私のように単独でなければ同胞だということが分かる。
このフライトは乗客が多く、通路側の席でもかなり窮屈に感じた。機内がとても寒いので、毛布をかぶって寝た。
3時間半後、朝食。エティハド航空の機内食はとても美味しいけれど、今回のメニューはソーセージと卵という私にとって苦手なメニュー。それを避けて、残りのポテトとフルーツ、クロワッサンにヨーグルト、マンゴージュースのみにした。
時差があるとは言え、一晩で3回も食事をしたことに罪悪感を感じることは前回のブログに書いた。
しかしこれから数日間は現地の物価が高過ぎて、ろくな食事を取らないと思う。半年前のイタリア出張では美味しいものをたくさん食べたから、今回は貧乏旅行に徹しよう。

6時前にフィウミチノ空港T3に到着。入国審査官にパスポートを提出したら、すぐにスタンプを押して返してくれた。大げさかもしれないが、入国審査官から受ける印象はその国の印象に直結しがち。初対面でその人の印象が出来上がるのと近い。
フィウミチノ空港からテルミニ駅へ

フィウミチノ空港から中心部のテルミニ駅へは列車移動ができる。しかしバスの方が安い。これは万国共通。僅か数ユーロの世界でも、日本円に換算すると数百円の違いが出てくる。だから貧乏旅行ではバス移動一択となる。
空港シャトルバスのチケットはトリップドットコムのアプリで購入できる。便利なうえ、窓口よりも2ユーロ安い7ユーロで購入できる。

ところがこれには一つ問題点があった。始発が7時45分なのだ。ローマ到着が6時前だったので、ここでも時間を持て余す。

バスの待ち時間は空港内で過ごす。さてそろそろ時間だと思ってバス停へいくと、すでにたくさんの乗客が並んでいる。これは失敗したなと思ったけれど、なんとか乗れた。
隣に座った女性は日本人だった。ひとりなのになぜ分かったか?日本語のガイドブックを見ているからだ。この後に訪れたアテネや北京でも見たのだが、地球の歩き方を手に歩いている人を結構見かける。るるぶやまっぷるにない地域を旅行する人は、地球の歩き方一択になるのだろうか。
ちなみに私は荷物になるので、リアルな書籍は2016年にクアラルンプールへ行って以来持ち歩いていない。Amazonのkindle Unlimitedのサブスクを利用しているので、今回はスマホにハレ旅をダウンロードして旅行の参考にした。

私は他国で同胞を見かけてもめったに話しかけることはない。だから彼女は私が日本人だと気付かなかったと思う。でも彼女がヴァチカンで降りたとき、満面の笑みを浮かべて英語で何か言って立ち上がった。思わず「行ってらっしゃい」と日本語で切り返したが、どうも通じなかったらしい。
ローママラソン受付会場へ

終点のテルミニ駅でバスを降りる。最初に向かった先はマラソンの受付会場。テルミニ駅から地下鉄Bラインで移動する。

2025年3月現在、ローマの地下鉄はクレジットカードのタップ決済で乗れる。意外と知らない人が多いらしく、券売機に並んで購入している外国人の姿をたくさん見かけた。

ローママラソンのレースキット受け取り会場は、中心部から離れたところにあるPiazza John Kennedyという施設だった。地下鉄BラインのEUR Fermiという駅から徒歩圏内にある。

受付会場到着は10時前、空港でバスの待ち時間があったものの、結果としてちょうど良かったと思う。

ヴェネツィアマラソンのブース。こうして私を誘惑するんだなぁ。

マラソンのレースキットを受け取ったあとは、午後1時にバチカン美術館の入場を予約しているのでそちらへ向かう。
事前情報によれば、バチカン美術館には大きな荷物を持って入場できないので、クロークで一時預かりの対応をしてもらえるようだ。ただ、ここが混雑しがちだと聞いたので、前回も利用したBounceアプリから荷物預かりサービスを使うことにした。
Bounceで選択したテルミニ駅近くの預り所は、ホテルの3階にあった。ここで夕方まで荷物を預かってもらう。今思えば、これから泊まるホテルで預かってもらえば無料で済んだのだけど、計画段階ではこんなに時間通りに進むとは思っていなかったのだ。そう、半年前に訪れたときは、ボローニャでは空港シャトルトレインが運休になっていたり、バスに乗り遅れたり、モンブラントンネルが閉鎖されていたりと、ことごとく計画通りに進まなかったのだ。

ローマの地下鉄駅。観光客の乗降が少ない駅は閑散としていてちょっと怖いと感じるかもしれない。アジア圏の地下鉄のように新しくないので、単純に古いだけかもしれない。

バチカン美術館の入場時間までまだ1時間半くらいあるので、徒歩圏内のトリオンファーレ市場に立ち寄ってみた。

大好きなブルーチーズやプロシュートが日本で買うより安い。そうだ、イタリアにいる間は毎日チーズを食べよう。
バチカン美術館

トリオンファーレ市場から徒歩でバチカン美術館へ移動。
念のため30分前に行ったものの、列にはかなりの時間並んだ。事前のチケット購入は必須と考えたほうが良さそうだ。
なお、チケットを印刷しないでスマホで表示しても入場できる。

入場して2階に上がるとチケットブースがあり、その横にゲートがある。チケットがないと入場できない。とにかくよっぽど計画が不透明でもない限り、バチカン美術館とコロッセオは事前のチケット購入を推奨。

ラファエロによるキリストの変容。何かで見たことがある。

ベルヴェデーレのアポロン像。私のように教養が皆無の場合、片っ端から撮影して帰国後に学んでいくのが良いかと。

バチカン美術館入場に服装規定があるかどうか気になっていた。サンダルで行こうとしていたからだ。結論は、途中に通過するシスティーナ礼拝堂のみ、短パンなどでは入れない規則になっているようだが、実際にはそういう服装の人もいた。ちなみに私はサンダル入場をやめたのだが、結果として正解だった。なぜなら歩行時間が長いから。

基本、システィーナ礼拝堂以外は写真も動画も撮影が許されている。なのでミケランジェロの最後の審判以外はスマートフォン内に収められるだろう。

バチカン美術館で3時間くらい過ごし、そろそろホテルへ。
時差ボケなのか寝不足なのかよく分からないけれど、とにかく明日はフルマラソンを走るので早めに休もう。

夕食にナッツとゴルゴンゾーラと2リットルの水を買って帰る。ホテルの近くにPENNYマートがあったので、水は1ユーロ以下で手に入れられた。

宿泊先がドミトリーなので、しばらく部屋ではお酒は飲まない。ナッツとブルーチーズさえあれば満足。
