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プノンペン国際ハーフマラソンとマニラ国際マラソンの旅を計画してみたら、最終的に全く別の旅程に仕上がった話

2025年は6月15日にプノンペンハーフマラソンが、翌週末の6月22日にマニラ国際マラソンが開催される。地理的にはあまり遠くないので両方参加すればちょうどいい、そんなテキトーな思い付きで会社を2週間休むつもりの私。

 

2024年は、中国の深圳経由プノンペン行き航空券を手配していたんだけど、深圳でアライバルビザが取れないことを理由に、出国後に渡航を断念した経緯があって。今年こそはリベンジを果たしたい。

 

3月開催のローママラソンに出場して海外マラソン参加は延べ30レース目、翌週のダナンが31レース目、そしてプノンペンが32レース目、マニラで33レース目と続く。

 

フィリピン出身者に6月のマニラの天候について訊いてみたら、『絶対に暑い、8月の東京並みだ』と教えてくれた。なのでフルマラソンではなくハーフ参加を計画。無理をしないほうが結果として楽しいだろう。

 

具体的に旅の予定を組んでみる

さて旅程を具体化していこう。今回は計画段階での過程も書いてみる。

 

まず次の表がベースになる。

曜日 行動
札幌→…
…→プノンペン
プノンペンハーフマラソン参加
 
 
 
 
…→マニラ
マニラ
マニラ国際マラソン参加
マニラ→…
…→札幌

決まっているのはマラソンの日程だけ。これをベースに毎日のスケジュールを埋めていく。

 

まずどうやってプノンペンへ行くか、スカイスキャナーとTripドットコムのサイトで航空券を検索してみる。

 

すると、13日に関空出発でKLで乗り継ぐエアアジアのフライトが12,200円であった。これは絶対安い。ラッキー。

 

とりあえずこのチケットだけ取ってしまうことにした。Tripドットコムで購入するので、念のため100%キャンセル補償のオプションを付加することにした。それでも15,430円。

 

余談になるが、航空券やホテルをバラバラで取る場合、航空券も宿泊予約も直前までキャンセルができるようにしておいた方が良い。

 

旅程をキャンセルするのは体調不良などの自己都合のケースより相手都合によるケースがほとんどだからだ。この場合の「相手」とは航空会社だ。

 

欠航や遅延が発生して全額返金されたとしても、それ以降の旅程に関しては自分で何とかしなければならない。最悪の場合、旅行を中止して全部パーになることだってあり得る。だからバラバラで航空券やホテルの予約をする場合、できる限りキャンセルできるオプションを付加しておいたほうが良い。

 

さらに余談になるが、3月に行くソウルーアブダビーローマのフライトにも予約変更オプションを付加している。ところが、先日になってこの航空券の価格が2万5千円くらい下がり、さらに前日出発の場合、4万円以上下がってしまった。

 

こういうケースでも予約変更ができると、もう一度航空券を取り直して、さらに差額が戻って来るという恩恵が得られる。だから旅程が確定していても、キャンセルオプションは付加しておくべきだと思う。

 

話を戻そう。

 

マニラからの帰国便は1万円台の前半からうじゃうじゃあるので、まだ取らないでおく。できればソウル経由にしたいけれど、たまに東京で寄り道するのも悪くなさそうだ。ついでに東京でいとこ会の開催を企画しよう。私のスケジュールに付き合わされるのも可哀そうだけど。

 

プノンペンハーフマラソンとマニラマラソンとの間は、バンコク、KL、ホーチミンあたりを空路でホッピングしていればすぐに時間が経つだろう。

 

でもそれではいつものやつと変わらない。せっかくのカンボジア行き。アンコール遺跡群があるシェムリアップを再訪することにしたい。

 

プノンペンからシェムリアップは空路で行くのか?新しい空港は市街地からかなり遠いらしい。ちょっと調べてみる。

 

するとバス移動が安くてそれなりに快適だと分かった。シェムリアップからバンコクもバスの方が良さそうだ。陸路で国境を越えるなんて楽しそうじゃないか。

 

最後にバンコクからマニラへ移動すれば空路移動は1回で済む。

 

プノンペン入りする前日のKLでは1泊することが決まっているので、ホテルの予約も済ませておく。これで次のように大枠が決まった。 

 

曜日 行動 移動費(円)
札幌→関西空港  
10:50関西空港→16:35クアラルンプール 15,430
10:35クアラルンプール→11:35プノンペン
5:30プノンペンハーフマラソン参加  
8:45プノンペン→14:45シェムリアップ 2,681
シェムリアップ   
7:45シェムリアップ→16:16バンコク  6,780
バンコク   
バンコク→マニラ  
マニラ  
マニラ国際マラソン参加  
マニラ→東京  
東京→札幌  

ところがここでさらに3つの欲が出てくる。

  • 関西空港から出発するのだから、近畿在住の友人にも会っておきたい。
  • せっかくの関西、万博にも行ってみたい。
  • バンコクからデリーへ行ってタージマハルを見てみるのはどうだろう。

こうするには、前入りで日数を1日追加することと、それと中間のバンコク滞在を諦めることになる。そしてバンコクーニューデリーーマニラのフライト情報を調べていくと、次のようになった。

曜日 行動 移動費(円)
札幌→関西空港  
万博  
10:50関西空港→16:35クアラルンプール 15,430
10:35クアラルンプール→11:35プノンペン - 
5:30プノンペンハーフマラソン参加  
  22:30プノンペン→4:30シェムリアップ 2,996
シェムリアップ  
7:45シェムリアップ→16:15バンコク  6,780
13:05バンコク→15:50デリー 15,500
デリー→アグラ→デリー  
デリー→マニラ  
マニラ  
マニラ国際マラソン参加  
マニラ→…  
…→札幌  

バンコクからデリーへのフライトは、エアアジアを使うと案外安い。

 

ただ、ここからさらに深掘りしていくと、3つの課題にぶち当たった。

  • デリーからタージマハル日帰りの可否が不確実
  • デリーからマニラへの航空券がそこそこ高い
  • 6月のデリーは暑過ぎて観光不向き

そのように考えると今回のインド行きはやめた方が良さそうだ。

 

シェムリアップは一度行ったことがある。シェムリアップも6月は観光不向きなシーズンだ。そう言えば前回行ったのも6月だった。

 

でも今回はカンボジアから陸路でタイへ入るというオプションがあるので、シェムリアップがイケてなくても許容できる。

 

こうして再び次のように戻った。

曜日 行動

移動費(円)

札幌→関西空港

 

万博  
関西空港→クアラルンプール 15,430
クアラルンプール→プノンペン - 
プノンペンハーフマラソン参加  
月  プノンペン→シェムリアップ 2,681
シェムリアップ  
7:45シェムリアップ→16:15バンコク  6,780
バンコク  
12:20バンコク→16:55マニラ 18,360 
マニラ  
マラソンーマニラ→東京  
東京→札幌  

移動はほぼ固まったから、宿泊の手配に移っていく。

 

まずはマニラ国際マラソンのスタート位置と開始時間、レースキット受け取り場所の情報を調べる。深夜スタートの場合、スタート位置まで徒歩で移動できる場所に泊まるのが理想だ。

 

開催情報の詳細が未だ出ていないので、2024年の情報を調べる。

 

スタート位置はパサイの海外線だということが分かった。ホテルはそっちの方に予約すれば良さそうだ。

 

ただホテルの価格帯はバンコクやクアラルンプールより高い。これなら前日入りして1泊だけ、日曜のうちに帰国したほうが良さそうだ。マニラで私が興味ありそうな場所はショッピングセンターくらいだろう。それか射撃でもさせてもらおうか。

 

それよりもレースキットの受け取り期限に関して懸念がある。2024年はどうも大会の3日前が受け取りの最終日だったようである。これでは困る。何日も前からマニラ入りしなければならない。

 

そして口コミを調べていくと、マニラ国際マラソンの評判があまり良くない。と言うか悪い。

 

ここで心境の変化が起こった。今回のマニラは見送ろうと。

 

中国本土へ行こう

フィリピンへ行かないと決め、インドも今回はダメだ。ではカンボジアとバンコクだけでおしまいにするか?それはもったいない。

 

あれこれ悩んで中国本土へ行くという選択肢が急浮上。

 

すでに3月に深圳、広州、北京へ行くことが決まっている。他に行ってみたい都市でパッと思いつくのは、重慶、昆明、成都、西安、武漢だ。まずは国際線が就航しているような大都市から行ってみよう。

 

そうして次のような旅程に落ち着いた。

曜日 行動 移動費(円)
札幌→関西空港  
万博  
関西空港→クアラルンプール 15,430
クアラルンプール→プノンペン - 
日  マラソン→12:30プノンペン→18:30シェムリアップ 2,681
シェムリアップ  
7:45シェムリアップ→16:15バンコク 6,780
6:00バンコク→10:10重慶 16,260
重慶→成都  
15:50成都→18:15マカオ 22,220
9:30マカオ→15:00東京 - 
東京→札幌  

大枠はこれで決まり。これだと12日間で効率的に遊べる。重慶、成都、マカオともに6月は雨が多くて暑いようだ。

 

滞在都市は国内2都市+海外7都市。そのうち、プノンペン、重慶、成都、マカオの4都市は初めての訪問。

 

陸路移動はプノンペンーシェムリアップーバンコクと、重慶ー成都。

 

イベントは万博、プノンペンハーフマラソン、アンコール遺跡、それと成都でパンダを見たい。

 

交通費は約10万円かかる見込み。宿泊が10泊もある。高額になりそうなのは大阪、東京、マカオ。マカオは夜通し街歩きをするか、空港で寝よう。バンコクも空港野宿でいいや。

 

と言うことで、クアラルンプール、プノンペン、シェムリアップ2泊、重慶、成都での全6泊は18,452円で安く済ませた。

 

ちなみに以前はアゴダで予約することが多かったが、最近はトリップドットコムの利用が多い。見た目の価格はアゴダの方が安いが、宿泊後のキャッシュバックを忘れると高くつく。しかも申請に手間をかける時間がもったいない。それに航空券と宿泊予約を同じサイトで行うと、アプリでの旅程確認がとても分かりやすい。

 

その他にカンボジアのビザ取得費用、マラソン参加費用、万博、アンコール遺跡、それと食費がかかる。

 

ざっくり15万円。1日あたりコストが12,500円。まずまずだろうか。

 

仕上げにもう一度、マニラでマラソンを走ることと中国本土の旅行をすることを天秤にかけて、どちらに価値を見出すかを最終判断する。

 

その他に、高温で雨が降った際の観光、滞在時間に無理がないか、早朝の出発や深夜の到着がある場合は空港や市街地への移動手段があるかどうかといったことを、一つ一つ調べてイメージしながらチェックする。それでも完璧はないし、妥協もしないとならないと心得ることで、最終的に決断ができる。 

 

個人旅行は計画に時間がかかる

こうして計画を進めていくのは楽しい作業だが、膨大な時間がかかる。

 

特に宿泊予約は立地を優先すべき時と、そうではない時があってあれこれ悩む。

 

例えば翌日のフライトが早朝の場合は、空港までの移動手段をよく考えておかないとならない。

 

通常は価格で絞り込み、そして口コミにも目を通して落としどころを決める。ただ寝るだけという行為、しかも終わってみれば真っ先に記憶から無くなるのが宿泊だ。理由は単に私が酒を飲むからだと思う。

 

ちなみに印象に残るホテルとは、概して当たりのホテルではなく、ハズレのそれである。

 

それにもかかわらず、予約までの下調べに時間をかけるのは割に合わない作業だといつも思う。最近は当たりハズレは運次第と諦め、サクサク決めることにしている。

 

それと、同じ土地に何度も足を運んで土地勘がついてくると、次からは決断がかなり早くなるものだ。

 

おわりに

そんなこんなで旅の計画段階の過程を書いてみた。

 

これが面倒くさいと思えば旅行会社のツアーかオーダーメイドが最適だろう。世の中にはそんな時間をかけてられないという人だっているし、家族と行動するから最大公約数的に安全パイを求めたいというニーズもあるだろう。

 

単に私の経験から言えば、計画をすべて自分でやったほうが思い出に残りやすい。だから今はそうしているに過ぎない。

 

しばらくはこんなことを続けて行くと思う。