こんにちは!コモ子@やまたび北海道(@ComocoHk)です。
今日の話題は阿女鱒岳(あめますだけ)。この山は、余市岳やキロロスキー場の近郊にある山の一つで、標高は1,014m。札幌市からそれほど遠くありません。
夏道が無いので積雪期にしか登ることができないのですが、昔から山スキーを楽しむ人たちに親しまれてきました。そんな阿女鱒岳にツボ足で登ることができる、5月に訪れてみようと計画してみます。
無雪期にしか山歩きはしないという方が多くいますが、残雪期の終盤にツボ足で登るのは、ほとんど無雪期と変わりありません。
むしろ膝にやさしく、ショートカットもできる、虫もいない、汗もあまりかかない、水もあまり消費しない、と良いことずくめ。
とは言え、決定的に留意しなくてはならないことは、地図を読みながらルートを探らなくてはならないということ。でも、これは実際に練習しながら経験を積めば、感覚が養われていきます。
話が逸れましたが、阿女鱒岳は羊蹄山や余市岳をいつもとは異なる角度から眺められる山でもあるので、札幌近郊にお住いの方には、ぜひ一度訪れてみていただきたいですね。ではご案内します。
登山開始地点は、落合橋から入る林道から
出典:地理院地図(地理院タイルを一部加工して使用)
小樽市から国道393線を進み、毛無峠、キロロスキー場を通り過ぎると、赤井川村落合という地名になります。
落合橋という橋がありますので、そこから川に沿った林道へ入ってしばらくすると、斜面を登りだんだん高度が上がっていきます。
この付近はもともと雪が多い地域なので、林道の奥まで車を入れることは期待できませんが、入れる所まで進めて道路脇に駐車。そこから登山開始となります。
スクーターでも走ることができる走りやすい林道。
5月連休のこどもの日。標高点・328の手前まで入ることができました。
林道を歩いて、まずは送電線付近のT字路を目指す
しばらくは林道を歩きます。私は長靴で歩いたのですが、ソールが固いほうが雪をしっかりと捉えることができるため、雪がある時期は登山靴のほうが良いでしょう。
林道もしだいに雪が増してきますが、木々が芽吹いていたり、水たまりにはオタマジャクシやカエルがいたりして、春の訪れを感じることができるんですよ。
林道を約50分くらい歩くと、送電線の下を通り、T字路に到着。
平坦な土地に木々が生い茂る地点には、マーキングもいくつかあります。
T字路からは△886.8を目指して一直線に
ここから一直線に三角点△886.8を目指すため、コンパスを合わせて進みしょう。
途中から余市岳が眺められるようになります。
こちら側からの眺めは、滅多にお目にかかれないですよね。
軽装なので走ることも。長靴ではちょっとは大変?
羊蹄山の展望もあります。直線距離で約25km、こちらから見られるのは京極町側になります。
青空が広がっていれば、バッチリですね。
林内を抜けて南に向かい、高い方へと登っていくと山頂です。
阿女鱒岳の山頂は南北に広く、訪れた日には山頂標識が見当たらなかったのですが、余市岳の眺望を楽しめれば満足です。
登山開始地点から約2時間15分くらい。ラッセルがある時期なら2倍くらいかかるかもしれませんね。
帰り道はほとんど走って下山したので、T字路まで35分、登山開始地点まで30分。スキーなら20分もかからず下りられるでしょう。
林道のT字路付近の標高が550mもあるので、5月下旬になっても藪を漕がずに登ることができるかもしれません。北海道の5月は、夏山も雪山もコンディションが良くありませんが、この山は大丈夫かも?
みなさんも、ぜひ一度訪れてみてくださいね。
なお、阿女鱒岳については新版北海道の山と谷1(山と谷作成会議)の中にも紹介されています。