こんにちは!コモ子@やまたび北海道(@ComocoHk)です。
今日の話題は芦別岳。
2018年6月に登ったときの状況をもとに記事を書いてみました。
タイトルの通り、空気が澄んだ青い空の下、全周に雲海が広がり、希少種のツクモグサも見ることができました。
日の出までにどこまで到達できるかをもとに逆算して出発する
まずは天気のお話から。
登山の前日に雨が降りましたが、夕方から急速に天気が回復し、予想天気図でも高気圧が進んでくる状況。
上のキャプチャは午前6時の天気図です。
こういう状況はチャンス!
朝早い時間から登れば満天の星空やご来光、雲海に浮かび朝日に輝く峰々などを楽しめるかも。
ただピークを踏むだけに登るなんて、実にもったいない!
6月は日の出時刻が早いので早朝登山がツラいところですが、深夜から登り始めれば、森を抜ける辺りでご来光を楽しめる可能性があります。
私は2時30分から登りはじめ、半面山の手前の開けた箇所から日の出を楽しむことが出来ました。
実は寝坊して1時間遅めの出発になってしまったため、芦別岳に朝陽が差し込むシーンを見逃してしまうことに。
芦別岳新道コースの場合、残雪の心配さえなければヘッドランプで山頂まで登ることも難しくありません。
早立ちすることで、素晴らしい景色を見ることができます。
芦別岳から十勝連峰や大雪山を見た場合、ちょうど逆光になります。
今まで見た雲海の中で、最高に近いレベルかも。
最近では、2019年12月に登った台湾の雪山(標高3,886m)も感動的でした。
ぜひ、こちらも読んでみてください。
こちらは日高山脈。
一番右の幌尻岳から始まって、標高1,900mクラスの山並みがクッキリと!
半面山を越えて熊ノ沼から雪が残る
途中にある半面山から山頂を見上げると、雪が残る箇所が大きく2か所あります。
- 雲峰山の山腹
- 山頂直下
雲峰山は斜度があまりないので心配要りませんが、山頂直下はかなりの斜度があります。
早朝は雪が締まっているため、注意が必要です。
拡大すると概ねこのようなルートで登っていきます。
方向を見失いそうでちょっと心配な方は、ボサの際(きわ)を進むといいかも。
雲峰山を越えると、最後は山頂までの急斜面。
最後の詰めの場面は、かなり緊張するところ。
ズームで見るといろんなトレースがありますが、山頂に向かって右側が急峻なので、大きく左側を捲いている方もいます。
いっぽう、雪渓のトラバースはなるべく少なくして、一気に通過したいという心理も理解できます。
絶景が広がる山頂とツクモグサ
山頂直下の雪渓を詰めるとついに念願の芦別岳山頂です。
見渡す限りのパノラマが広がり、自分の他には誰もいない世界。
孤独であることがこんなにも贅沢だと感じられるのは、こういう場面だと思いませんか?
世間では、孤独という言葉がネガティブに捉えられていて、孤独死という言葉がよく使われるようになりましたよね。
でも、先日読んだ本に書いてあったのですが、「孤独という状態」と「寂しいという感情」は本来別物であるわけで、これに関しては私も同意なんです。
山頂で達成感を感じながら自然と一体となり、そして自分と向き合える。
最高に素晴らしい瞬間だと思いませんか?
そんな感じで孤独を噛みしめ、感慨にふけった後は、お目当てのツクモグサを探しに出かけます。
裏側にいましたツクモグサ。
旧道コース側の斜面にたくさん咲いています。
新道から山頂に登ってそのまま降りてしまったら、ちょっと気付かないところでしたね。
盗掘なんてもってのほかですが、踏みつけないように気を付けて。
ツクモグサは本当にかわいいお花ですよね。
日本にしか咲かない高山植物で、分布地もほとんどが北海道、絶滅危惧種に指定されているのだとか。
繰り返しますが、踏みつけたりしないように注意して、大切に保護したいですね。
山頂からの眺めがサイコー!
山頂まで登ると夕張山地全体を見渡せます。
2019年6月に夕張岳に登ったときは、芦別岳に雲がかかっていたのですが、お花がたくさん咲いていて最高でした。
【夕張岳|大夕張コース】林道ゲートは6月15日から解放 ユウバリソウをはじめ高山植物が満開
夕張岳へと続く稜線、冬季いつかは縦走してみたい憧れの稜線ですよね。
どことなく羅臼岳から眺める知床連山に似ています。
知床連山|7月に木下小屋から知床硫黄岳までの縦走を日帰りで往復できるかやってみた
こちらは表大雪。
旭岳もかなり雪が解けましたが、それでもお花が楽しめる夏山シーズンは7月から。
2019年7月には銀泉台からコマクサ満開の赤岳に登ってみました。
大雪山赤岳・小泉岳|北海道で気軽に高山植物を楽しむなら、7月の銀泉台がおすすめ
こちらは羊蹄山と無意根山。
光の関係で、日没後から朝早い時間でないと見えないかもしれませんね。
遥か彼方にニペソツ山。
ツクモグサはニペソツ山でも咲くんですよね。
2017年6月に登った時の様子はこちら。
【ニペソツ山】杉沢コース登山道へ通じる16の沢林道の被災状況について
向こうから見えるということは、こちらからも見えるということ。
直線距離で70kmくらいあるようです。
こちらは十勝連峰とトムラウシ山。
凄いですよね。
この広い北海道にある日本百名山のうち、一気に5座も眺めることができるなんて!
特に編集はしていませんが、動画も公開していますので、そちらもどうぞ。
音が出ます。ご注意ください。