函岳は山頂まで車道がついていて、しかもゲートが閉じていないということもあって「わざわざ函岳のためだけに遠くから行くのはどうも…」という声が聴かれます。
ところがこの車道というのは長大なダート区間なのです。登山口までのアクセスという点では、道内の山の中でも最も長い距離を走るのではないかと思います(もっとも函岳は登山口ではなく山頂なのですが)。
加須美峠を越える道北スーパー林道(美深歌登線)はオフロードライダーにはよく知られていて、私も20年くらい前に一度走ったことがあります。山菜の季節には行方不明者もよく出るとも聞いたことがあります。
今日はニコニコレンタカーでお借りしたスズキの人気車「ハスラー」で訪れます。ピンクの車体と紅葉のアンバランスさがありますが、この車は林道でも気持ちよく走れるので、おススメです。
とても遠い函岳の登山口、山頂までは200m
名寄バイパスを最終の美深北インターで下りて国道40号に合流し、北上して少しすると函岳への標識が現れます。
右折して線路を越え、しばらく走るといよいよ美深歌登線のダート区間が始まります。道は荒れていなくて直線区間が多いのでハイスピードでガンガン走れます。常識的な速度で、ライト点灯キープレフトで走っていればまず事故につながることはないでしょう。
3㎞ごとに入り口から何キロという標識が整備されています。加須美峠には標識とゲート、建物があり、左折して函岳へ向かいます。ここからまだ10㎞強あります。ゲートは10月下旬に閉じられるそうなので秋深くなってきたころには確認が必要でしょう。この日も一部に雪が見えました。
ここからの道も直線が多く道路状況も良好なので、スピードが出ます。
ガスガスの山頂部には小屋と広い駐車場、立派な案内看板などがありました。閉ざされたゲートがありますが、歩いてすぐに気象レーダの施設があり、その脇を通って後ろに山頂標識があります。
晴れれば360度の展望が開けるそうで、100㎞彼方の利尻富士や120㎞離れた大雪山系も見えるとのことです。
帰り際、ガスが晴れてきて函岳の山容が見えるようになりましたが、風が強いためか樹木が少なく、笹や低灌木、ハイマツなどのなだらかな斜面が広がっているようでした。
できれば再訪してみたいと思います。個人的には「わざわざ行く価値はある」と思います。