今日は香港トレイルの「ドラゴンズバック」についてのお話です。
香港には大きく4つのトレイルコースがありますが、海岸に近いこともあって、標高が高い山は一つもありません。
今回ご紹介する香港島の「ドラゴンズバック」は、最も有名なハイキングコースの1つで、総延長50kmに及び、8つのステージで構成される「香港トレイル」の一部となっています。
今日は羽田発の香港エクスプレスの早朝便で香港へ到着し、14時過ぎから行動開始した様子をレポートします。
どうぞ最後までお付き合いください。
香港国際空港でA12バスに乗るには
ドラゴンズバックへ行くためには、MTR「柴湾」駅からミニバスに乗るか、歩いて登ります。今回は空港からダイレクトに「柴湾」まで行くので、まずは空港バスについてお話します。
空港バスは第1ターミナルの到着ロビーを出て、第2ターミナルとの中間から右側に歩いて行くと、バス乗り場に突き当たります。
バスはA12系統「小西湾」行き。A12系統のバス停に並んで待っていれば、2階建てのバスがやってきます。
料金は45香港ドルとやや高めですが、空港鉄道の「機場快速」を使うよりも割安。しかも「柴湾」まで乗り換えなしで連れて行ってくれるので楽チンです。
九龍地区にホテルを予約している方は、A21系統のバスでいったん九龍の市街地へ出てチェックインをし、MTRで移動するような流れになります。
これですね、空港から香港島にダイレクトに行けるバスの一覧です。
公共交通機関を利用するには、やはり交通系ICのオクトパスが便利。しかもちょっとおトク。コンビニや飲食店でも使えるところがたくさんあるので、香港ではマストアイテムです。チャージもカンタン。
現金の場合、「バスの中では両替が出来ないため、お釣りが出せません」という旨のことが書かれています。
バス停で待っていれば、バスがどんどんやって来ます。
今回乗るバスは、A12なので、この奥のバス停です。
実に分かりやすい(^^♪
香港島に入ると停車するバス停が多く、渋滞に巻き込まれやすいため、一気に遅くなります。
ドラゴントレイルの起点となるMTR「柴湾」の駅ですが、このバスの終点ではありません。そのため、スマホで現在地を確認しながら 降車のタイミングを取りましょう。降車時は、押ボタンで知らせます。
私は「柴湾」の駅を2つほど乗り過ごしてしまい、少し歩いて戻りました。
「柴湾」駅からミニバスを乗り換えて登山口へ向かう方が大多数ですが、今回は歩いて向かうことにしましょう。
柴湾から徒歩で登山口へ向かう
駅周辺にはセブンイレブンやお店がたくさんあるので、飲料水を調達します。ミネラルウォーターのお値段は日本と同じくらいか、もうちょっと高いくらい。
香港は、訪れる時期によってかなり暑いので、水はマストアイテム。ちょっと多めに持っていたほうがいいでしょう。ちなみに香港にも冬があります。今回訪れたのは4月でしたので、すでにかなり暑かったのですが、2月ごろなら気温は20℃前後まで下がるので快適。
MTR「柴湾」駅付近から歩き始め、まずは「環翠道」という道路から「連城道」という道路へと左へ曲がり、急な上り坂を汗をかきながらグングン登っていきます。
市街地からすでにハイキングが始まっています。一般道を歩きたくない方、時間がもったいない方はミニバスに乗ることをお勧めします。
グーグルマップでは、「連城道」を真っ直ぐ登っていくと小道を伝って「Entrance to HongKong Trail Section 8」に至るようになっています。でも、公道ではない雰囲気なので「歌連臣角道」を右折して石澳道を目指します。上のマップでは「連城道」を下に向かって歩いていき、「歌連臣角道」を地図上で左側に向かって歩いて行くイメージです。
「歌連臣角道」はとても細い道ですが、2階建ての大型バスも通るので気を付けて歩きましょう。右手に街並みを見下ろし、周囲が墓地になっている道を歩いて行くと、「石澳道」とのT字路に出ます。
石澳道を左折して、すぐのところに上へと続く石段があり、ここが実質的なドラゴンズバックへの入り口となります。
グーグルマップの「大潭峡懲教所」とある場所が石段の起点です。
ちょっと怪しい階段を登っていくと、、、
ちゃんと看板がありました!
車が1台通れるくらいの舗装された道を少し歩いていくと、登山口がある広場に到着します。ここにはトイレや香港トレイルについての案内標識もあります。
ここから先は未舗装の歩道になり、ハイカーとトレイルランナー、たまに自転車も。
今回は、すでに午後3時を過ぎているのに大勢の人で賑わっていて、単独ハイカーよりグループが圧倒的に多いです。日本の山では、たいてい年配の方々がグループで行動していますが、ここでは10代とか20代くらいの若いグループが多い印象。
登山道は歩きやすく、散歩気分♪
歩き始めてしばらくは、ほとんどアップダウンのない平坦な道が続きます。ドラゴンズバック(龍背)というように、起伏が多い尾根を想像しますが、実際のトレイルは尾根上ではなく、トラバース状に道が付けられている感じです。
この辺りは、香港トレイルのグレードで最も高い、星3つとなっていますが、それはハイキングコースとしての話であって、登山に慣れ親しんでいる人にとっては全く心配ないレベルです。
今回、他のハイカーとは全部で200人くらいとスライドしましたが、みんなの服装はTシャツに短パン、スニーカーにデイパックというスタイル。
私はSALOMONのX-SCREAMというランニングシューズにラフな服装です。
トレイルランナーも見かけましたが、ちょっと走る気にはなれません。4月とは言え、気温が25℃を超えており、湿度も70%以上ありますので、心地よいレベルを超えています。それと、転んでケガなんてできませんからね。
開放的な尾根に出たら、海岸の見晴らしが良い
分岐点から階段を上って尾根に出ると、海岸線を見渡せるようになります。
ドラゴンズバックは標高が300mに満たない山なのですが、香港の山々はそそり立つように屹立しているので、高度感があって見晴らしもいいですね。
今回はあいにく曇り空に日が差す程度。午後ということもあってガスもかかり、ちょっと残念。でも、すっきりと晴れ渡れば見晴らしは最高でしょうね。時間は早朝に訪れてみたいと思います。
なお、ビクトリア湾とは向きが反対なので、夜景を見たいならやはりビクトリアピークに登るのがいいでしょう。
ドラゴンズバックでピストンしてもいいし、大浪湾に下りてもいい
ドラゴンズバックのピークは、トレイル中のポイントの一つ。来た道を戻ってもいいですし、そのまま進んでも大丈夫です。そのまま進んだ場合、バスで石澳道を戻る方法もあります。もしくはちょっと戻って、香港トレイルのゴール地点「大浪湾」まで歩いて楽しんだ後、バスで帰る方法もあります。
いずれにしても易しい行程ですので、水さえ十分に持っていれば、アドリブで何とでもなりますからご安心を。
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今回は翌日の天候が悪くて、香港トレイル全ステージを歩くことはできませんでしたが、ドラゴンズバックだけは下調べしてきました。次回は全ステージを歩きたいと思います。