こんにちは!やまたび北海道のコモ子です。
今回は平湯温泉にある、登山者におススメの「穂高荘倶楽部」さんをご紹介します。
このブログは北海道の山を中心に構成されているのですが、たまに道外の山にも遠征して登ることがあります。
2018年8月に新千歳から名古屋の中部国際空港へ飛び、そこからレンタカーを利用して新穂高温泉へ移動、笠新道から笠ヶ岳へ登ったのですが、そのときに利用した平湯温泉の「穂高荘倶楽部」さんがとてもコスパが高くて登山者にとって利便性が良いと思いましたので情報共有します。
まず、私のようにそもそも北アルプスに詳しくない方のために地理的なお話から始めますが、すでに何度も北アルプスへ通っているという方は後半部分までスルーして読み飛ばしてくださいね。
北アルプス南部のマイカー規制、登山基地となる上高地と平湯温泉
北アルプスは富山県、新潟県、長野県、岐阜県に跨っている飛騨山脈の通称で、南部の主稜線は、長野県と岐阜県を分け隔てるように南北に連なっています。
主要な登山口となる長野県側の上高地や岐阜県側の新穂高温泉からは、主稜線の穂高連峰や槍ヶ岳、双六岳より北部への縦走、最南端の乗鞍岳、焼岳、岐阜県側の笠ヶ岳、それと長野県側に主稜線と並行して南北に連なる常念山脈の山々など、多くのへ山々へ登ることができます。
しかし、長野県側の上高地と、乗鞍岳の畳平へはマイカー規制が敷かれているため、車を駐車してバスやタクシーに乗り換えて移動しなくてはなりません。
東京、名古屋、大阪、長野といった都市圏からバスで移動する方にとっては、上高地へ直接アクセスすることができるのですが、自家用車やレンタカーでアクセスする場合は、長野県側の沢渡(さわんど)または岐阜県側の平湯温泉(あかんだな駐車場)に駐車して、バスに乗り換えることになります。
※各駐車場の見取り図については「上高地公式ウェブサイト」内「アクセス→マイカー
で行く」へと進むとご覧いただけます。
さて、そのようなことから
- 岐阜県側からマイカーでアプローチして平湯温泉に駐車し、翌朝に上高地や乗鞍にバスで移動したいけれど、車中泊はなるべく避けたいし、ただ寝るだけのために宿に泊まるのはちょっともったいない、という方
- 下山後は温泉に浸かってゆっくり睡眠を取り、疲れを癒やしてから運転したいけれど、天気が良ければ山中でもう1泊するかもしれないし、しかも一人なので、宿の予約がしずらいという方
このようなニーズに応えることができるのが、これからご紹介する「穂高荘倶楽部」さんではないかと思います。
仮眠できるけれど入場は21時までだから、静かに過ごすことが出来る
穂高荘倶楽部さんの利用システムは、都市圏によくある24時間営業の入浴施設をそのまま奥飛騨温泉郷に採用したかのようなものなので、大変わかりやすく気軽に利用することが出来ます。
入館方法を具体的に書いていくと、
- 場内の無料駐車場に駐車して館内へ入り、靴ロッカーに靴を入れて鍵をかける
- 受付の券売機で該当プランのチケットを購入し、従業員さんに渡す
- 説明を受けて、ロッカーキーとフェイスタオルや館内着(もしくはバスタオルの選択)、プランによっては枕カバーが入ったバッグを受け取る
- ロッカーで着替えをして24時間利用できる温泉や休憩所で自由に過ごす
- 翌朝10時までならいつでも自由に退出できる
といった具合で、とにかく気軽にできるところがとても嬉しいですよね。さらに、
- 地下にはレストランが併設されており、21時ラストオーダーで食事もお酒も別料金で楽しめる
- 喫煙所やビールの自動販売機なども利用できる
- 館内への入場受付は21時で締め切られるので夜間に入場する人がおらず、早立ちする登山者にとっては静かに睡眠をとることができる
- 別料金を支払えば、間仕切りされた特別休憩室を利用することができ、ある程度のプライバシーを確保することができる
- 毛布を無料で自由に利用でき、足を延ばしてゆっくり眠ることが出来る
- フリーWiFiが飛んでいるのでインターネットへのアクセスが可能
- 何と言っても源泉かけ流しの温泉が素晴らしく、シャンプーやボディソープ、無料のドライヤーなどのアメニティも充実している
- コインランドリーもあるので、長期滞在にも最適
- 平湯バスターミナルからも徒歩で3分程度という好立地
などなど、とにかく数えきれないくらいのメリットがあり、特に山から下りてきた登山者にとっては、温泉→100円コインマッサージ→ビール→美味しい食事→ごろ寝、という黄金プランを格安で楽しめるところがたまりません。
気になる料金プランはこちら
プラン |
利用可能時間 (最大利用時間) |
大人 (中学生以上) |
子ども (小学生以下) |
湯ったり入浴 |
12:00~翌朝10:00 ※入浴は翌朝9:00迄 |
1200円 |
500円 ※小学生以下の滞在は 22:00までに限る |
特別休憩室 女性専用・男性専用・2名用 |
12:00~翌朝10:00 ※入浴は翌朝9:00迄 |
1900円 |
500円 ※小学生以下の滞在は 22:00までに限る |
【追加情報】
- 16時30分以降に当日の入浴のみで滞在する場合は750円になります。
- 毎週木曜日は休館日。別途予告なく休館することがあります。
- 2018年7月より上記の料金プランに変更なっています。
※この記事は、2018年8月12日現在の情報です。
公式ウェブサイトから最新情報をご確認ください。
気になる館内の様子をご紹介
さて、気になる館内をご紹介します。
受付を済ませると、すぐ隣に男女別のロッカールームがあります。とてもシンプルですが、40リットルクラスのザックなら余裕で入ります。
でも、館内でリュックの中身を整理する必要が無ければ、車の中に残置しておいたほうがいいでしょう。バス利用の方は館内に持ち込む必要があるでしょうが、利用者の多くは登山者ですので、ロッカーの中に入らなくても邪魔にならない場所に整理して置いておけば問題ないでしょう。貴重品や特に汚れた衣類はロッカー内へ。
着替えを済ませたら、まずはお風呂へ。
大浴場はお隣の穂高荘「山がの湯」さんと共用になっており、ちょっと移動しなくてはなりません。穂高荘倶楽部さんは通称では東館と呼ばれており、本館「山がの湯」さんとの中間に浴室棟があり、階層別に大浴場あります。
エレベーターで東館の3階へ上がり、そこからスロープで浴室棟へ移動します。着いたところが浴室棟の2階で男性用の大浴場、女性用は1階なのでさらに浴室棟のエレベーターで下りる必要があります。ちょっと迷うかもしれませんね。
なお、浴室棟の3階には貸切りの露天風呂もあり、別料金で利用することができます。
広々とした脱衣場で着替えたら、いざ大浴場へ。
お風呂は、とても広々とした温めの浴槽とちょうど良い温度帯の浴槽の二つがあり、冷水槽とミストサウナもあります。
私は熱いお風呂が大好きですが、登山後は温めのお風呂に長い時間浸かり、冷水でアイシングもしながら疲れを癒やすように心がけています。
外にはさらに大きな露天風呂があり、星空を見ながらゆっくりと温泉を楽しむことが出来ます。もちろん、早朝に朝風呂を楽しむことができるので、下山後にはうってつけの温泉です。
お風呂の詳細は公式のウェブサイトをぜひご覧ください。
館内の中央にはリクライニングチェアがあり、ここで足を延ばしてゆっくりとくつろぐことができます。
2階にも和室の休憩室があり、マットが敷かれているので、そちらのほうが仮眠には適しています。
また、通常1200円の湯ったりプランですが、特別休憩室は1900円で利用することができます。こちらは室内が完全に真っ暗で仮眠専用にブースで仕切られているため、睡眠の質を重視したい方にはおススメ。
通常、特別休憩室の利用は事前に予約をしなければなりませんが、受付時に空いていればその場で利用を申し込むことができます。私も現地で利用を申し込みましたが、とても快適で朝までぐっすり眠ることが出来ました。
こちらは2階の休憩室。グループでもソロでも仮眠に最適なお部屋です。
また、地下の「食事処いなかや」さんでは、18時~22時(ラストオーダー21時)の間、食事をすることができます。平湯温泉付近にはコンビニがありませんし、食堂も少ないのでこちらで食事をするのがおススメです。
私も、山で行動食ばかり食べていたので、こちらで注文した生姜焼きのご飯セットと生ビールは格別でした。
と言うことで、平湯温泉「穂高荘倶楽部」さんを紹介させていただきました。
- 一人でも気軽に利用したい
- 予約なしで温泉宿を利用したい
- お金をかけずに温泉で前泊したい
などといったニーズにピッタリですので、上高地や乗鞍、新穂高から山に登る際には、みなさんもぜひ利用してみてください。