【漁岳の4月|札幌50峰】白い大斜面と恵庭岳・支笏湖・オコタンペ湖

 

漁岳(いざりだけ)は、札幌岳、空沼岳から連なる山並みにある一つのピークで、更に南側には、小漁山やフレ岳、丹鳴岳といった、標高1,000mくらいの著名な山々が連なっています。

 

そのうち、漁岳と小漁岳は、札幌50峰としても知られており、地元のハイカーに人気がある山々です。いっぽうで、夏道が存在しないため、積雪期か沢からのアプローチに限られるところが残念なところです。

 

スキーの山として知られていますが、もちろんスノーシューでも楽しむことができます。支笏湖周辺は、札幌より雪が少ないいっぽうで、気温が低く風が強いことが多いので、おススメする時期は4月に入ってから。

 

アクセスも容易で、札幌市内に在住であれば、自宅からおよそ1時間程度で、登山を開始することができるでしょう。

 

登山開始は、漁岳林道から

漁岳

 

登山開始地点は、漁川の南側にある漁岳林道から。国道453号線のオコタンペ湖への分岐地点から約700m北側です。

 

林道は除雪されていないので、駐車スペースの確保が難しいので、林道入口や国道453号線の広いスペースなどを見つけて、他の車両の邪魔にならないように駐車します。

 

漁岳

 

入山箱がありますので、この中にあるファイルに記入してから出発しましょう。

 

漁岳

 

しばらくの間、林道を歩きます。積雪期にいきなり急登から始まると、心臓に悪いので、ちょうど良いウォーミングアップとなります。

 

2万5千図では、南側にある3つ目の尾根から取り付きます。

 

漁岳

 

尾根の取り付き地点には、マーキングが多数あるので、目印になります。

 

漁岳

 

ご丁寧に小さな標識までありました。

 

中には否定的な見解を示される方もいるでしょうが、こういう配慮は素直に感謝すべきだと思います。ただし法的に問題があるかどうかはわかりませんが…

 

さて、ここから標高点・901を目指して尾根を登っていきます。

 

漁岳

 

標高点・901には登らず、恵庭市と千歳市の境目となる稜線に出ます。

 

漁岳

 

稜線上の標高950mのポコ付近まで登ると、恵庭岳が大きく、手前に真っ白に凍結したオコタンペ湖、奥には凍結しない支笏湖を眺められます。

 

漁岳まで登らなくとも、これだけの景色を眺められるので、ここまでだけのスノーハイクも楽しいかと思います。この付近では紋別岳やイチャンコッペ山が人気ですが、この無名の稜線のポコもおススメです。

 

漁岳

 

しばらく稜線を歩いたのち、標高点・1175には登らず、南側をトラバースしながら漁岳とのコルへ下ります。

 

漁岳

 

コルへ出ると、正面に漁岳が姿を現します。

 

真っ白で大きな斜面に感動する場面。疲れていればガッカリするかもしれませんが、ここからが最後の登りになります。

 

山頂直下は急斜面なので、進路をよく見定めながら登りましょう。

 

漁岳

 

最後の登るから背後を振り返ると、支笏湖の北岸の山々も見渡せます。

 

このように概ね晴れていても、風が強いと雪が舞って視界が悪くなります。著名な樹木が少ないので、天候の判断は、コルに下りる前に行いたいところですね。

 

漁岳

 

山頂部はハイマツに覆われているのですが、風が強いために雪が飛ばされ、積雪はあまりありません。踏み抜きに苦戦を強いられますが、ちょっと我慢したら山頂標識が見えてきます。

 

テッペンで全周の眺めに感動!

漁岳

 

夏道がないのに、山頂には大きく立派な標識がありました。

 

風が冷たく、目を開けていられないほどなので、ゴーグルまでしています。4月上旬は、ポカポカ陽気になることもありますが、条件が悪いと厳冬期のような風雪に見舞われることもあるので、装備はしっかりと。

 

漁岳

 

恵庭岳と支笏湖の対岸には風不死岳。

 

札幌在住でも、凍結したオコタンペ湖を見たことがある人は、案外少ないかもしれませんね。

 

漁岳

 

小漁山にも登る計画を立てていたのですが、条件が悪いので引き返します。

 

直線距離は2km程度、実際の歩行も往復5km程度かと思われます。

 

漁岳

 

北側の山並み。ここから空沼岳まで縦走するのも楽しそうですが、三角点△1128.8(通称:北漁山)まで往復するのも魅力的です。そのような視点で考えると、コルでテン泊し、小漁山と北漁山を往復ピストンするような旅もワクワクしませんか?

 

漁岳

 

残雪期の漁岳、いかがでしたか?晴れていればニセコまで見渡せるそうですね。何度も通いたい楽しい山だと思います。みなさんもぜひ一度、漁岳を訪れてみてくださいね。

 

この記事は2014年4月11日の山行をもとに作成しました。