こんにちは!コモ子@やまたび北海道(@ComocoHk)です。
今日の話題はフィリピンのマニラ。
初めてマニラへ行かれる方に向けて、ニノイアキノ国際空港に関する情報を中心にお伝えします。主な内容は、
- 深夜に到着した場合、空港内で仮眠を取るにはどこが適しているか
- ターミナル間の移動に利用できるシャトルバスについて
- 出入国に関する最近の動向
この他に、
- 空港から市街地までのエアポートループバスについて
- 交通系ICカード「beep card」について
- ロハス通りで「タダで馬車に乗せてあげるよ」に騙されないために
といった内容を加え、旅行記風に書いていきます。ややボリュームのある記事ですが、最後までお付き合いください。
ジェットスター成田発マニラ行き。やっぱり人気がない!?
今回利用するジェットスターの成田発マニラ行きは、成田空港第3ターミナルからの出発。
搭乗手続きを済ませるためにカウンターに向かうと、乗客がたくさん並んでいるのでびっくり。でもよく見ると、みなさんケアンズ行きのご様子。マニラ行きのカウンターはガラガラ、搭乗手続き締め切りの1時間30分前だからでしょうか、それとも人気が無い?
マニラはセブパシフィックの拠点。その他にもエアアジアを絡めると、LCCのみで東南アジア各方面への旅程を組むことができます。特にボルネオ島のブルネイやコタキナバルへ旅行に行くときにはたいへん便利です。
さて前置きはこのくらいにして、私のフライトは定刻より遅れ気味で出発。
ジェットスターはニノイアキノ国際空港の第1ターミナルに到着します。到着時刻はすでに24時になっています。
- 深夜のマニラは危険がいっぱい
- 空港も物騒で油断できない
- タクシーに乗ればぼったくられたり銃撃を受けたり
などなど、ネット上ではあまりいい情報がありません。
でも本当にそうなのでしょうか?この目で確かめてみましょう。
本当にターミナル1では夜明かしできないのか?
ニノイ・アキノ国際空港は、ターミナルビル内で寝るには最低レベルの空港として有名でした。これはアジア圏でもそうですし、世界中を見渡しても最低レベルと言われ続けてきたようです。
実際のところはどうかと言うと、私が最近訪れてみて感じた意見は「特段悪いところはない」です。
ターミナル1が2015年~2016年頃にリニューアルされ、以前に比べてきれいになったと聞きますが、確かにそこそこの清潔感がある空港だと思います。クアラルンプールのKLIA2などと変わらない印象。
事前に得ていた情報では、出発エリアでの夜明かしが可能ということは分かっていたので、私もそのようにしようと計画していました。ところがフィリピン入国後は、一度ターミナルビルの外に出るような動線になっていて、再び出発エリアに入るには、ゲートでセキュリティチェックを受ける必要があるのです。これはムンバイのチャトラパティシヴァジー空港などと一緒です。
そこで次のような疑問が浮上します。
- セキュリティチェックを受けてターミナルビル内に入ったら、もう一度屋外に出られるのだろうか?
- ターミナルビル内に入るには、航空券の提示を求めらるだろうか?
という点です。で、この疑問に対する答えは次の通りです。
- ターミナルビル内に入るときは、口頭でどこの航空会社を利用するかを訊かれるだけで、出発する日時まで問われない。要するに詳細まで確認していないということ。実際に出国時に分かったことですが、自宅でプリントしてきたメールにはバーコードとジェットスターのロゴが入っており、それを一瞬確認するだけでした。
- ターミナルビル内にある出発エリアの両脇には、フードエリアと待合室があり、そこへの入場はセキュリティチェックだけ。チケット類の確認はなし。フードエリアや待合室から外へは自由に出ることができます。そのため、ここの待合室でも寝ることが可能。
ということでした。
なお、ターミナル1にはお店が全くないという情報を得ていましたが、フードエリアにはその名の通り食事ができる飲食店があります。
また出発エリアが比較的広いのですが、航空会社のカウンターが全周に配置されているのが難点です。中央の待合席は深夜でも常に騒がしいことが予想されます。
そのため横になって眠るには、ターミナル1よりターミナル3のほうが良好だと思います。実際にターミナル3では、多くの人が床の上で寝転がって仮眠を取っていました。
深夜の安全面については、ターミナル1もターミナル3のいずれも人が多いので問題ありません。
なお、ターミナル1の到着エリアでの仮眠は推奨できません。隅っこに椅子が少しだけあるだけですし、人もまばらです。ここでの仮眠は難しいと思います。
結論として、ジェットスターで深夜にマニラに到着した場合、そのままターミナル1で夜明かしすることはできるが、乗り継ぎが第1ターミナルである場合を除いては、第3ターミナルへ移動して寝た方が良い。ということになります。
では次に、ターミナル3への移動手段について説明していきます。
ターミナル間の移動に利用するシャトルバスについて
ターミナル間の移動は、シャトルバスを利用するのが便利です。
なお、ターミナル間の移動は徒歩では無理だと考えましょう。
これはジャカルタやクアラルンプールなどと一緒。暑い、遠い、そもそも歩道なんてない。成田空港の第3ターミナルの感覚で歩こうなどと考えたらいけません。
で、シャトルバスの話に戻します。
シャトルバスは、上の画像を見ていただければわかるのですが、乗り継ぎをする乗客を他のターミナルへ無料送迎するサービスというのが主目的のようです。言い換えるならば、乗り継ぎでもないのにターミナル間を移動したいだけであれば他の移動手段を利用しなさい、というふうに解釈できます。
どうします?タクシーを利用しますか?ちょっと怖いですよね。
シャトルバスの運行時間と経路について
上の画像はウェブ上でもたまに見かける、シャトルバスの運行スケジュールです。深夜の2時、3時台以外はほぼ30分~40分間隔くらいで運行するスケジュールになっています。
料金は無料です。
今回私が利用したのは、
- ターミナル1(到着)からターミナル3(到着):運行経路は1→2→4→3
- ターミナル3からターミナル2(出発)。3から出発するシャトルバスは、行き先が1と2で別々に運用
- ターミナル2(到着)からターミナル1(出発)
の3種類です。
*シャトルバスはターミナル4にも寄りますが、利用する人がほとんどいないでしょうからここでは割愛します。
さてここで、ニノイ・アキノ国際空港ターミナルビルの基本構造について触れます。
ターミナル1とターミナル2は、1階が到着階で2階が出発階という2層の構造になっています。つまり人の動線は、到着階では屋内から屋外への一方通行、出発階では屋外から屋内への一方通行というのが基本になります。
いっぽう、ターミナル3は出発階も到着階も1階の出入口を利用します。
先に説明した通り、ニノイ・アキノ国際空港は全ての入口で必ず手荷物検査とボディチェックを受けます。無審査で空港施設の中に出入りできないようになっているためとても面倒で、この動線を覚えておいたほうがいいでしょう。
考え方によっては、外部からの不審者から危害を受ける心配がないとも言えます。これは、あくまでも空港関係者を信用できればの話ですが、、、
さてシャトルバスは、1→2→4→3の順の経路で運行しています。
滑走路の西側にあるターミナル1とターミナル2から滑走路の敷地内に入り、滑走路の東側にあるターミナル4とターミナル3へ進みます。つまりシャトルバスは、一般エリアから制限エリアに入って移動するというのがポイントです。
したがって、ターミナル1とターミナル2は一般エリア側の出入口から乗降するのに対し、ターミナル4とターミナル3は制限エリア側の出入口から乗降するわけです。
お分りいただけたでしょうか?
それでは次に各ターミナルでの乗り方を具体的に説明します。
ターミナル1でシャトルバスに乗り、ターミナル3へ移動する
私がマニラに到着したのは日付が変わった24時過ぎ。でもこの時間であれば、まだシャトルバスを利用することができます。
繰り返しになりますが、シャトルバスへは無料で乗車できるのでこの時点では現地通貨は不要。まずは真っ直ぐにシャトルバス乗り場を目指しましょう。
ターミナル1到着ロビーからは、正面玄関の一番右側から屋外に出ます。
外に出ると柵に囲まれたスペースがあり、ベンチが並んでいます。ここがシャトルバスの乗車口。
先ほどお話した通り、利用者は乗り継ぎ客に限るとのこと。そのまま乗らせてはくれません。名簿への記載を求められます。
係員が常駐しており、予約のドキュメント類を確認されている乗客や、出発日と時間までチェックされている乗客もいました。
でもここはマニラ。要領よくやり過ごしましょう。
この名簿に記載する事項は、
- 到着便名
- 乗継便名
- シャトルバスに乗車するターミナル名と下車するターミナル名
この3点。シャトルバス利用者は全員記入してチェックを受けます。私は翌日もターミナル1からジェットスターでの出発。ターミナル3へ移動する目的は仮眠をするためだけ。
そこで、エアアジアがターミナル3からの出発だということを思い出し、名簿にはエアアジアとだけ書きました。もちろん、実際には利用しません。私の場合は混雑が始まったタイミングで並んだので、それ以上は追及されることはありませんでした。
もしここで予約ドキュメントの提示を求められても、決して動揺してはいけません。
「Eチケットなのだがモバイル端末が不調なので直接カウンターでチェックインするんだよ」みたいなことを言えば大丈夫。ここはマニラです。うまくやり過ごしましょう。
しばらくベンチで待機していると、バスの到着時に係員が教えてくれます。終点がターミナル3ですので、万一眠ってしまっても大丈夫。
ちなみに帰りも利用する人は、ターミナル3でバスを下りたときに発着する場所をしっかりと覚えておきましょう。
ターミナル3のシャトルバス乗り場はここ。かなり複雑な場所なので、初めて利用するときはきっと迷うことでしょう。
ちなみに上の画像は、シャトルバスの中からターミナル1の乗り場を見た様子。
行き先について係員から尋ねられ、時間がかかっている人たち。マニラは乗り継ぎ客が多い印象です。
ターミナル3でシャトルバスに乗り、ターミナル2へ移動する
ターミナル3のシャトルバス乗り場は、1階の正面のエントランスを入って右奥に進んだところ。
シャトルバスから下りた時は、通路の最奥にあるエアサイド側に出てきます。でもシャトルバスに乗るときは、その手前のトランジットと書かれたほうへ行き、手荷物検査とボディチェックを受けてから乗り場へ向かいます。
フロアに出ると左手にカウンターがありますので、ここの受付で乗車手続きを済ませます。私は受付の存在に気づかず、そのまま待合席に着席して待っていました。その後バスが到着したのでそのまま乗り込みましたが、特に何も問題ありませんでした。このへんがマニラです。
ちなみにここの受付の人が、名簿に記載してある名前を読み上げながら乗車を促しますが、乗客達は無視してさっさとバスに乗ってしまいます。
先ほど説明した通り、ここからはターミナル1行きとターミナル2行きが別々に運行されています。私が間違ってターミナル2へ行くバスに乗ってしまったのは、ここでしっかりと受付を済ませていなかったから。ですから、しっかりと受付をしたうえで、案内に従ってバスに乗ることを勧めます。
なお、市内からタクシーやプレミアムバスのUBEエクスプレスを利用する場合、直接ターミナル1やターミナル2へ行くことができます。
LRT1やMRT3のEDSA地区から格安で運行されているエアポートLOOPバスに乗る人は、ターミナル3までしか行きません。この場合、ターミナル3からシャトルバスを利用することになります。 本当に面倒くさいですよね。
ターミナル2からシャトルバスに乗り、ターミナル1へ移動する
最後にターミナル2からターミナル1へ移動する方法です。
私は間違ってターミナル3からターミナル2に行くシャトルに乗ってしまいました。そのため、今度はターミナル2からターミナル1へ移動するシャトルに乗り換えることになります。
バスの運転手さんに尋ねると「ダウンステアー」と教えてくれました。そう、バスの到着は2階の出発フロア前ですが、出発は1階の到着フロアからになります。
さて、1階に下りて道路を渡った中央分離帯の部分に、クーポンタクシーの看板があります。それよりさらに右側に進んだところに、エアポートシャトルの看板があります。
ここにも係員がいます。
"I'd like to go to the terminal 1"と申し出ると、この席で待っててと言われます。ここにはターミナル3行きとターミナル1行きのバスが来ますので、乗りたいバスが来たら教えてくれます。
何度も繰り返しますが料金は無料です。
ターミナル3の4階で夜明かしする。
さて次はターミナル3での夜明かしについてです。
ターミナル3で寝られそうな場所は、1階、3階、4階。それぞれのフロアには仮眠を取るには十分なスペースがあります。
3階は出発フロアなのですが、大きく2つのゾーンに分かれています。
ひとつは航空会社のカウンター。このエリアに入るには、セキュリティチェックを受けてからでなければ入れません。つまりターミナル3から出発する乗客のみということになります。
もうひとつは商業スペース。スターバックスなどのカフェや飲食店があり、セキュリティチェックを受けないでそのまま入ることができます。ここには広めの座席スペースがあり、ここで仮眠を取ることができます。
4階は商業スペースがメイン。でも意外と椅子が少ないです。
ただ、セブンイレブンやマクドナルド(早朝4時にメニューが変わる)などがあるため便利。多くのお店が24時間開いていることもあってちょっと騒々しいですが、人が多いので安心感があります。
私は4階の床で深夜2時半くらいから眠りましたが、4時頃に清掃スタッフが窓ガラスの清掃を始めたので、起きて移動しました。たまに警察官が巡回して床で寝ている人に注意することもあるので、快眠することは難しいです。
1階も椅子が配置されているので仮眠を取ることができます。でも横になって眠るのは難しいでしょう。1階には両替所やATMがたくさんあり、深夜や早朝でも両替ができます。
マニラの空港は本当にワーストエアポートなのか?
4階の柱にこんな張り紙がしてありました。
「寝ないでね」と。
ちなみにGANGCHAIRSとは金属製の硬いベンチのことです。
***
結局のところ、ターミナル3には24時間営業のコンビニや飲食店があり、無料WiFiも使えます。しかもトイレは清潔で両替もできるしATMも使え、安全性についても他の空港とほとんど変わりません。
これらを総合的に判断して、ニノイ・アキノ国際空港でも問題なく夜明かしすることができると思います。
強いて言うならば、充電用の電源の確保が難しいことくらいです。
ニノイアキノ国際空港ターミナル3の雰囲気
最後にターミナル3の雰囲気を紹介します。
4階にはコンビニ2軒が24時間開いていますし、スターバックスやマクドナルドなどの飲食店もたくさんあります。
便利で清潔、お店も多いので全く不自由しません。
マニラのコンビニにもイートインスペースがあります。こんな感じで飲んだり食べたりしながら談笑している人が多いです。
4階にはウェンディーズもありました。
こっち系のお店は欧米人の利用が多い印象。日本人は海外旅行先で現地のローカルフードを食べようとしがちですが、欧米人はそうでもないのでしょうか。
セブパシフィック航空やANAでマニラ入りをすれば、最初からターミナル3を利用できるので便利です。
いっぽう、JALやジェットスターはターミナル1、フィリピン航空はターミナル2になりますね。
空港からバスで市街地へ移動する
さて続いては、ニノイ・アキノ国際空港からタクシーを利用せずにバスで市街地へ移動するための情報です。
空港と市街地を結ぶバスには、従来から運行されているバス(通称エアポートシャトルあるいはエアポートループ)が格安です。
もうひとつ、2016年頃から就航したプレミアムクラスのバス(UBEエクスプレス)があります。その他にも路線バスがありようですが、私は利用していないのでここでは割愛します。
①エアポートループバス
ターミナル3とLRT1のバクララン駅やEDSA駅、MRT3のタフトアベニュー駅付近とを結ぶバスがあります。運賃は格安で20ペソ(日本円で約45円)ですが、エアコンもきいていますし車内もきれいです。
難点は空港側の発着点がターミナル3のみというところです。
②UBEエクスプレス
各ターミナルとメトロマニラの主要なポイントとを結ぶ大型のプレミアムバス。2017年2月現在では5路線があり、利用客がまだまだ少なく快適そうです。
難点は運賃が300ペソとエアポートループバスの約15倍!
日本円にして約650円で、これはもはや先進国並みの運賃です。
空港の正面を出てすぐのところから発着しているのがUBEエクスプレス。ターミナル3の右側奥にある乗り場に待機しているのがエアポートループバスです。
ターミナル3でのエアポートループバスの乗り方
ターミナル3の正面から屋外に出て、右に向かって歩くと一番奥にカウンターがあります。カウンターには、交通系ICのBEEPカードのマークが張ってあります。
カウンター周辺には係員や運転手がいますが、尋ねても「勝手に乗っていいよ」という感じで扱われます。なので、最初からそのまま乗ってしまっても大丈夫。
乗客がある程度集まってきた頃を見計らって、係員がバスの中に乗り込んできます。ここで1人ずつ料金を徴収されますので、20ペソを渡しましょう。支払うと領収書をもらうことができます。
バスが発車するとしばらくはロハス通り沿いに走り、バクララン教会、エドゥサ通りに入ってエドゥサ駅からビルの隙間を抜けてトラモに到着します。
エアポートループバスに関しては、乗り方も経路も非常に単純なので心配は全く不要です。
終着点のトラモからLRT1に乗ってイントラムロスのあるセントラルへ行ったり、MRT3に乗ってマカティに行ったりするのであれば、エアポートループバスが格安でしかも便利です。
ちなみに空港への帰りのバスも、ここトラモから出発します。
トラモはエドゥサ駅から入って右側にバスが到着し、左側からバスが出発します。中央がモータープールのようなイメージ。帰りも利用するのであれば、空港行きのバスが止まっている場所を先に確認しておくとよいでしょう。
ここにも同じようにカウンターがあり、係員が待機しています。
「エアポート3」と尋ねると「勝手に乗れや」的な感じで扱われ、バスに乗ってしばらくすると係員が料金の回収にきます。
ちなみにBEEPカードのマークが貼ってありますが、実際に使用できるのかどうかは未確認。
UBEエクスプレスについて
上海や広州、香港、台北、ソウルなど北東アジアの大都市では、空港直結の地下鉄やLRTが多いのですが、東南アジアの大都市ではシンガポールやバンコクのスワンナプームなどを除き、エアポートバスの方がまだまだ主流なことがほとんどです。
さらにエアポートバスも各国で差が大きく、クアラルンプールやジャカルタに比べると、ホーチミンやマニラのバスはやや劣っている感じが否めません。
【クアラルンプール】空港バスの乗り方、Touch in GOカードの購入の仕方、MRT、アロー通り、バトゥケイブなどトランジットで役立つ情報まとめ
【ジャカルタ】スカルノハッタ国際空港|ダムリバスの乗り方|トランスジャカルタの乗り方など
そのためかどうかはわかりませんが、2016年に開業したUBEエクスプレスは運賃は高めの設定ですが、便利さと快適さ、それと安心を売りにして、かなり力を入れているようです。
300ペソという運賃はフィリピンでは高い部類でしょうが、日本人の感覚ではそれほどでもないということで選択肢に入れる人もいると思います。
上の画像はモールオブアジアのちょっと離れた場所で撮影したもので、しっかりとした専用のバス停があります。
どうせなら、ショッピングモール直結の一般バスやジープニーが止まっているレーンから発着すれば、もっと便利でしょうね。
UBEエクスプレスの路線図
公式ホームページで確認できますが、2017年2月現在で全5路線です。
公式ウェブサイトからはオンライン予約をすることができたのですが、現在は休止中のようです。路線や運賃も随時変更があるようですので、必ず最新情報をご確認ください。
トラモでバスを降りたら、バクラランマーケットを散策
エアポートループバスでトラモに到着したら、まずはバクラランマーケットを散策しましょう。
カオスという言葉がぴったりの街並みにやや圧倒されます。普通の旅行先に飽き足らず、マニラへ来るような人であれば、きっと心が躍ることでしょう。この付近で見る光景は、ホーチミンやジャカルタよりもはるかに貧しい感じ。生きていくということがどういうことなのか、改めて考えさせられる機会になります。
日本からたった4時間の距離で、これほどまで街並みが違うことに驚くばかり。マニラはそのくらい刺激的。
バクララン教会は日曜日の朝ということもあって、多くの教徒さんが集っています。宗教行事が行われていますので、サッと見学をしてバクララン駅へ戻ります。
バクラランからLRT1の乗り方
マニラには空港直通の電車はありませんが、都心部にはLRTが運行されています。
バクラランマーケットの上には高架があるので、あそこにLRTが走っているということがわかります。でも駅の表示が見当たりません。
階段を見つけて上っていくと、窓口があるのでここで乗車券を購入します。
なお、マニラも2015年頃から交通系ICのbeepカードが導入されています。短期間の滞在では不要と考える方も多いのですが、利便性を重視して旅行者はむしろ購入すべき。
「beepカードプリーズ」そう言って窓口で100ペソを渡して購入。そのうち20ペソがデポジットで、4年間有効なのだそう。
beepカードは改札でかざすだけ。日本のSuicaと一緒。デザインがシンプル過ぎる感じがしますが、、、
ちなみにLRTの乗車時もセキュリティチェックがあります。
今回私はイントラムロスの近くのセントラル駅を目指すことに。LRT1の車両は内装もきれい。でも駅の中やホームは夜かと思うくらい暗いんです。
セントラルからイントラムロスへ向かって歩きだす
セントラルから歩いてイントラムロスへ向かいます。
大きな通りを横切りながら、まずはパッシグ川のジョンズ橋を目指します。
マニラの貧困問題は絶対的貧困ではなく、相対的貧困と呼ばれているのだとか。
路上生活者、ガード下で寝ている人、昼なのに何もしていない人、物を売りに来る人、マニラではとてもリアリティを感じます。
「死に川」と言われているパッシグ川に架かるジョンズ橋の手前には、BOUNDARYの表示があります。この橋を渡るとチャイナタウンです。
これより北は徒歩で行くには危険な地域と聞きましたので、親善門だけ見て引き返すことにします。
あの親善門がチャイナタウンへの入り口、その北西には東南アジア最大のスラムと言われるトンド地区です。グーグルマップのストリートビューでも様子を確認することができます。わずか数km離れただけで、これほど世界が異なるということにきっと驚くでしょう。
パッシグ川は汚染されていて悪臭が凄いと想像していましたが、ちょっと見た感じでは浮遊物もそれほどありませんでしたし、異臭もしませんでした。私が訪れたのが2月だったからかもしれません。
イントラムロスでは城壁の上を歩いて見下ろすように南下していきます。
途中で下りて内部へ入っていくと、自転車に乗せて観光案内をする人たちが、次々に声をかけてきます。いくら断っても次々に客引きが寄ってくるのに閉口し、足早にイントラムロスを後にして、ロハス通りを南下します。
ちなみにマニラに関する旅行ガイドは少なく、地球の歩き方の情報が役立ちました。最近では地球の歩き方シリーズもkindle版が販売されていて、しかも分冊版があるんです。そのため、マニラのみ滞在予定の方であれば必要な情報だけを割安で購入することができます。
その他にも、地球の歩き方Platマニラ&セブという本にはマニラの情報が多く、私のようなショートトリップをする方にはおすすめの一冊。
「日本人トモダチ!」馬車に乗せられ不当な請求
ロハス通りの海岸を歩いて南下していく途中、カレッサという観光客向けの馬車に声をかけられました。日本語で「日本人は友達だから写真撮らせてあげる」「タダで乗せてあげる」と強引に乗せられてしまいました。
北海道在住で山歩きを趣味としている私にとっては、牛や馬、羊や鹿には全くもって興味がないわけですが、そんなことを説明する英語力もなければ、面倒なわけです。
金銭を要求されるという直感が働いて警戒しましたが、ブログのネタになるいう下心も同時に働き、騙されるのも面白そうだと思って写真を撮ってもらい、少しだけ乗せてもらいながら雑談をして別れました。
ここで油断しました。
捕獲した獲物を一旦リリースする作戦にハマったわけです。
別れてからしばらくした頃にまた現れ、もっと乗せてやるから来いと再び強引に乗せられました。で、ちょっと走ると脇から子供が走ってきて、私の左側に乗りました。おや?という感じです。
さらにいろいろな場所を案内をされ、ちょっと走ったところで突如停止。
さっきまで満面の笑顔だった彼が、怖い顔で「払うね、払うね、1000円払うね」と迫ってきます。足で下り口をブロックして私が下りられないようにしています。反対側にはさっきの子供がブロックしています。グルなんですね。
正直な気持ちとして、このような形で金銭を要求されなければ、案内してもらったお礼として対価を支払ってもいいと思っていました。それだけにとても残念でした。
やっぱりなと思いがっかりしたのですが、カタコトの日本語を操る彼の素性から判断して、これからも他の日本人がターゲットになる可能性があるでしょう。それは決してよろしくないので、私なりの怖い顔と大きな声でNO!と突き返して馬車から飛び下り、その場を後にしました。
この一件で気分を害したのはまだいいのですが、せっかくマラテまで歩いたのに、またイントラムロスまで戻されてしまったため、再び同じ道を南に向かって歩くことになります。
で、次に目指した場所がモールオブアジア。イントラムロスからはかなりの距離があり、1時間以上歩いた感じがします。
モールオブアジアからはマニラ湾を挟んでいくつかの島々が見えました。お洒落なパン屋さんでパンを2つ購入し、イートインでランチ。
モールの出入り口には武装した警備員がおり、この国のお国柄を感じます。マニラではどこへ行っても、セキュリティチェックがあります。
私はいかにもアジアらしい市場の雰囲気にワクワクするタイプなので、モールオブアジアは心にグッとくるものがありませんでした。ただ、ここはフリーWiFiが使えますので便利です。
ちなみにフィリピンでもAISのプリペイドSIMが格安でおすすめ。信頼のクオリティです。出発前にAmazonで手に入れておいたほうがいいです。
さて、モールオブアジアからタフトアベニューまで歩いて今度はMRT3に乗り、マカティへ向かいます。
巨大なショッピングモールが立ち並ぶマカティは、グロリエッタやランドマーク、グリーンベルトにも行ってみますが、モールオブアジアと同じ感じ。
SMデパートメントストアの地下には食品スーパーがあり、時間をかけて物色してみます。
マカティよりさらに東側には、ボニファシオグローバルシティという先進的な街並みもあり、高層ビルが立ち並びます。同じ都市圏の中で、これほどまで差がある都市は少なくても日本にはありません。
正直なところマカティもそれほど魅力的には感じられず、初めてのマニラ滞在は終わりの時間を迎えつつあります。MRT3で夕暮れ時の混雑したEDSAに。
日本人は日曜の夜になるとさっさと家に帰ってサザエさん症候群みたいに憂鬱な気分になったりするけれど、東南アジアの国々では、みんな外で楽しく盛り上がっていますよね。
日本人はもっともっと遊ばないとダメ。中途半端が一番良くないです。
フィリピン出入国関連情報
さて、最後にフィリピンの出入国に関する情報をお伝えします。空港職員も信用できないような評判が悪いニノイ・アキノ国際空港ですが、実際のところはどうなのでしょう?
まずはフィリピンの入国について。
フィリピン入国に際して、機内では2種類のカードが配られます。
- アライバルカード(青色)
- 健康申告書(黄色)
この2種類です。ちなみに赤色のディパーチャーカードもあります。こちらは出国手続き時に航空会社のカウンターでもらうことができます。
黄色の健康申告書は、直前までのフォーマットとやや異なっているようですが、記入する項目は同じだと思います。機内で記載しておき、入国審査前の通路上で手渡します。
なお、税関に関する書類は廃止されたようです。
そうそう、着陸前の機内ではCAさんによる殺虫剤が撒かれます。頭上の手荷物収納棚にスプレーで吹きかけるというものですが、果たしてどのくらい効果があるのでしょうか?ちょっと謎。
空港内のフリーWiFiと野良コンセント
ターミナル1でもターミナル3でもフリーWiFiが利用できます。時間の制約も特にありませんでした。
ちなみにiPadはSIMフリーでなくても、海外ではSIMフリーのように使えるのですが、今回はフリーWiFiのみで使用。
それと充電出来そうな電源について。残念ながら野良コンセントはほとんど見かけませんでした。でも出国後の制限エリア内には電源スタンドがありました。
出国時のセキュリティチェックと空港税
空港税を出国時に550ペソを現金で納付という記事をよく見かけますが、これは現在、航空券の購入時に含まれています。航空会社から発行される領収書の内訳を見ればわかります。
ターミナル1での出国時は、ボーディングパスを見せてイミグレーションに並び、通過後にセキュリティチェックを受けますが、この動線のなかで諸税を支払うブースは見当たりませんでした。
また過去には、セキュリティチェックで空港職員が銃弾を鞄の中に入れる、あるいは空港職員がグルになってX線検査機付近で貴重品の盗難にあうというような事案が多く発生したようです。これについて書かれたブログ記事などをよく見かけますが、そもそも空港職員が過剰に配置されておらず、むしろ愚直に仕事をしているように見受けられました。これはもはや過去の話になったのかもしれません。
とは言え、パスポートとボーディングパスは必ず手に持ち、財布や貴重品はすべて手荷物の中に入れてしっかりとチャックを閉めてから検査を受けるべき。
それと、フィリピンペソの持ち出しについては10,000ペソまでという記事も見かけますが、現金のチェックはありませんでした。
余った現金は、制限エリアに入ってからペイパルに
スターバックスの手前にフィリピンペソをペイパルなどに交換する機械がありました。
私は日本円で3,000円分だけしか両替しておらず、しかも400ペソしか使いませんでした。結局900ペソくらい余したのですが、フィリピンへはまた来ると思うのでそのまま持っておくことに。
トランジットエリアにある電源スタンド
コンセントやUSB端子、各種コード類が用意されたチャージングステーション。イミグレーションを抜けて、免税店エリアの脇にありました。ここには大型のテレビもあり、椅子も横になって寝られるタイプです。
Miascorラウンジは24時間営業
ジェットスターの成田行きは9番ゲートから出発だったのですが、ちょうど9番ゲートのところにあるMIASCORラウンジを利用。
プライオリティパスが使えて24時間営業ということもあり、人気があります。23時~24時の間でもほぼ満席でした。
斜め向かいにはサクララウンジがあります。 上級会員の方はこちらで。
私のような庶民はプライオリティパスで入れるラウンジを利用。
ラウンジではおきまりの缶ビールと肉系の食事。照り焼きチキンと書いてありましたが、確かに日本風の味付け。ビールとともにおかわり。
プライオリティパスは本当に重宝します。楽天プレミアムカードを発行すると年会費はかかりますが、無料でプライオリティパスを発券できるのはとても有名な話です。しかも海外旅行傷害保険が自動付帯。
LCCで海外旅行に行く人が楽天プレミアムカードを持つべき理由|プライオリティパスと海外旅行傷害保険が自動付帯のコスパ最強カード
なお、MIASCORラウンジはシャワーの利用も可能。
ビール2本を飲んでお腹いっぱいで気持ちよくなり、寝不足も手伝って離陸したのも気付かずに成田に着陸して目が覚めました。約4時間エコノミーで爆睡
アジアで最悪の空港と言われたニノイ・アキノ国際空港ですが、少しずつ改善されて「最悪」は過去の話になりつつあるようです。
ちなみに、今回の旅費ですが、
- 新千歳→成田→マニラ→成田→新千歳で約23,000円
- 自宅→新千歳→自宅、成田→京成成田(観光4時間)→成田の運賃約2,500円
- 空港野宿なのでホテル代0円
- 現地で使ったお金約350ペソ
- 日本での食事3食(主にコンビニ)とワンピース84巻で約1,500円
冬は国内より乾季の東南アジアで、格安な週末を過ごしたいですね。