こんにちは!コモ子@やまたび北海道(@ComocoHk)です。
今日の話題は雌阿寒岳。道東の雌阿寒岳(めあかんだけ)は、日本百名山に選定されている阿寒岳(雄阿寒岳)と一緒に登られている山で、むしろこちらの方が人気がありそうです。特に夏は、道外からの多くの登山者で賑わいます。
登山を始めたばかりの初心者でも短時間で登りやすく、それでいて普段見られないような景色が広がっており、麓の温泉もすばらしいので、お手軽に楽むことができます。
北海道の登山者は冬季でも雌阿寒岳に登ることが多く、「入門&ガイド 雪山登山」(山と渓谷社)の中でも雪山ルートガイドで紹介されています。
*夏山に関しては北海道夏山ガイド⑥道東・道北・増毛の山々をご覧ください。
無雪期も積雪期も基本的にはルートは一緒なので、迷うことはないでしょう。ただし、5合目以降は森林限界を超え、山頂の標高は意外と高いので、風が強い厳冬期は注意が必要です。
夏の登山口から、夏道に沿って林内を進もう!
登山口は夏道と同じく雌阿寒温泉の手前です。
道道949号線(オンネトー線)は、雌阿寒温泉よりオンネトーまでの区間が冬季通行止めになりますが、登山口までは通年入ることができます。したがって、積雪期にオンネトーコースから登る人や、阿寒富士に登る人はほとんどいないでしょう。
なお、道道949号線の冬季通行止めは例年12月初旬から翌4月中旬までとなっています。
雌阿寒温泉付近には公共駐車場があり、準備をしたらやや戻って登山口へ至ります。
林内には多数のマーキングがあり、トレースも多いので、それに沿って歩いていけば迷うことはないでしょう。
林内を抜けると、雌阿寒岳の山頂付近が飛び込んでくる!
山頂に向かって南東に300mくらい標高を稼ぐと、一気に視界が開けてきます。
夏道もこの付近から東に進路を変え、標高点・999まで緩斜面をトラバースするように進んでいきます。この付近で風が強い場合、上部は相当な強風が吹いていることが考えられるので、中止するかどうかの判断材料になるでしょう。
振り返ると東大雪の山々の眺めが素晴らしい
雌阿寒岳の姿は、大雪山系や日高山脈の主要な山々から捉えることができます。
そのため、この付近から振り返ると東大雪方面の山々を一望することができるのです。
森林限界を超えてからは、滑落に注意して山頂まで登る
夏道は標高点・999から尾根地形を登っていくのですが、上の画像をご覧の通り、下山時に西側の沢地形を滑走する人もいます。
かなり上部までツボ足で登ることができます。
スノーシューで登ることも出来ますが、ややクラスト気味で、上部はカチカチですので、アイゼンは必須です。
4月は、天候によって厳冬期のようなこともありますし、日中は気温が上がって雪が腐れ気味のこともあります。
晴れた日の早朝は、ご覧の通り風紋が美しく、朝陽を浴びて輝く風景を楽しめます。
迫力ある火口と阿寒富士を間近に、彼方に知床までをも見渡せる
山頂付近の火口壁の上部からの眺め。
赤沼までは落差200mもあり、とても高度感があります。噴煙と音がダイナミックで、自然の力強さがダイナミックに伝わってくるところです。
岩が露出しており、足元が凍っていますので、近づくと危険なので注意したいところ。
山頂からは阿寒富士が間近に見られます。おそらく1時間程度で訪れることができるでしょうが、この時期に登ったという話はあまり聞きません。
無雪期であれば、阿寒富士にも立ち寄って、オンネトーコースから下山するのもいいでしょう。
〇2018年5月上旬に訪れた夏の阿寒富士の記事はこちら
⇨雌阿寒岳・阿寒富士|日本百名山|初心者向けの道東の名山は、雄阿寒岳や阿寒湖、オンネトーの景色が抜群で、雪解けも早いのでおススメ
真っ白なフレベツ岳への斜面と凍結した阿寒湖、その畔にひときわ高い雄阿寒岳の眺め。
阿寒湖の延長線上には、山頂付近が真っ白な藻琴山と、遥か彼方に知床の山々を見ることができます。
2020年2月の雌阿寒岳の記事はこちら
⇨雌阿寒岳の雪景色|この世で最も美しい☆雪と氷が作る真っ白な世界
8月の藻琴山の記事はこちら
⇨屈斜路湖湖畔の藻琴山を初心者さんにおすすめしたい5つの理由
雌阿寒岳は、展望の山としても最高のパフォーマンスを見せてくれます。
2017年5月には残雪の雄阿寒岳にも登ってみました。敗退ですが。
⇨【雄阿寒岳|オクルシュベコース】4月の残雪期に廃道となった夏道コースを登って山頂へ
下山後はぜひ雌阿寒温泉を楽しみましょう。
野中温泉は秘湯感が抜群!硫黄を含んだ独特のお湯が、冷え切った体を温め疲れを癒してくれます。
この記事は2014年4月8日の山行をもとに作成しました。