こんにちは!やまたび北海道のコモ子です。
今日は北日高の芽室岳のお話です。
芽室岳は日高山脈の国境稜線上の山で、これより北には芽室岳西峰(パンケヌーシ岳)があるくらいで、国道274号線の日勝峠までの間に縦走路はありません。
日勝峠の手前には夏道が付いているペケレベツ岳がありますが、登山者にとっては、芽室岳が日高山脈の最北端と言ってもいいような印象です。
2016年の台風による被災で、2018年9月現在においてもなお、町道および林道の通行止めが続いており、登山口まで約4.3kmの区間が徒歩でのアプローチとなります。ちょっと大変ですよね。
詳しくは北海道森林管理局のウェブサイト「登山等に関する通行規制等について」内の「十勝西部森林管理署内の登山道に通じる林道の状況」をご確認ください。
また、芽室岳についての詳しいガイドは北海道夏山ガイド④「日高山脈の山々」で紹介されています。
それでは2012年10月2日の山行をもとに、紅葉の北日高の様子をお伝えします。
日高山脈に親しむために、まずおススメしたいのが芽室岳
山歩きを初めて間もない方にとって、日高山脈の山々と言うとかなりハードルが高いイメージがあるようです。
- アクセスの林道が長い
- 沢歩きが必要
- 尾根が急登でしんどい
- 藪漕ぎやハイマツが苦しい
- ダニやヒグマと遭遇する
- 行程が長くて手ごろ感がない
こんな印象がつきまといます。本当にその通りかもしれません。
でもその魅力に取りつかれる人もたくさんいて、私もその一人。こうして北海道の山々に関するブログを運営している以上、日高山脈の魅力をお伝えしていくことは、一つの使命だと感じています。
でも、40代までに山歩きを始めた方ならいいのですが、50代を過ぎてから始める方にとっては、体力的に日高山脈の山々と関わらずに終えてしまう可能性も否定できません。
北海道在住の山好きの人にとって、それはちょっともったいないこと。せめていくつかの日高の山々に、登って頂きたいと思うのです。それもなるべく若いうちに多く親しみたい。
その一つに芽室岳を推したいと思います。
芽室岳から派生する支稜線には、久山岳や剣山があって、これらの山々にも夏道が開かれているのですが、もう少し踏み込んで国境稜線上の芽室岳にも登ってみたいところ。
沢歩きがないので比較的登りやすく、近所の伏美岳と並んでおススメできます。
日高山脈で日帰り登山できる難易度の山は、秋がおススメ
沢歩きを伴う日高山脈の山であれば真夏の登山でもいいのですが、芽室岳のように尾根歩きだけの場合は暑さで苦しいと思うのです。
でも6月だと残雪があるでしょうし、マダニの心配もあります。
そこで、9月中旬から10月上旬がおススメ。大雪山系より1~2週間くらい遅めに紅葉のピークが来ますし、秋晴れの日は空気が澄んで見晴らしがいいんです。
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さて、芽室岳の登山口には、芽室川が流れていて比較的新しい小屋もあります。まずはここで準備をスタート。
しばらくは樹林帯の中を進みます。
山頂までのコースタイムは、およそ3時間30分くらいです。
広葉樹の赤や黄色の暖色が空を明るくします。
森の魅力を分りやすく感じられるのがこの時期ですよね。
標高を上げていくと、木々の背丈も低くまばらになっていきます。
朝露が辛いところですが、稜線がくっきりと見えてきましたよ。
芽室岳山頂からの眺めは、あいにくガスの中、、、
西峰との分岐がまずは本峰へ。最後はすっきりとした稜線で、ガスの合間から紅葉した北日高の山肌が見えます。
岩が点在し、一等三角点がある山頂は、日高山脈の国境稜線に登頂した喜びをきっと感じさせてくれるはず。
帰りは西峰にも寄ってみたいところですが、ガスがかかって途中で道が判然としなかったので、引き返しました。
山はやっぱり晴れた日に来たいもの。次回また来ることを約束して下山します。
秋の芽室岳。少しはその魅力が伝わったでしょうか。
ガスが完全に晴れず、せっかくの景色もイマイチ、、、
当時の持ち物を山頂で。GPSも年代物。誤差が30mくらいあります。
この時には西峰との分岐点に案内板が設置されていました。
西峰へも足を延ばそうと思いましたが、判然としないので引き返し。