北海道百名山の中では、どちらか言えば目立たないほうに位置づけされる乙部岳。
山頂には道南レーダーがあり、車道も付いているので、登山意欲が薄れるのは否めないところです。
樺戸山地のピンネシリ、道央の紋別岳や手稲山、道南の横津岳、道北の函岳なども同様に人工物がありますが、実際に登ってみると楽しい山旅が待っています。
林道の先の鳥居から乙部岳に登り始める
乙部岳の夏道は、尾根コースと沢コースがありますが、今日は尾根コースから登ります。
札幌を朝の5時に出発し、中山峠を越えて八雲から日本海へ出ます。乙部町鳥山から道道1061号で10時30分に登山口へ到着です。
道道の番号がいつの間にか4000番台に変わってしまい、途中で迷ったのと、レンタカーで林道を走るので、ノロノロ運転で遅くなりました。
尾根コースの手前にトイレがある駐車スペースがあり、そこで準備をしてスタートです。
さらにその先には広い駐車スペースがあり、車が3台ほど停まっていました。
意外にも先行者がいるようで、ちょっと安心しました。
道南の山にはそれほど多く登った経験はありませんが、急登から始まることが多く、乙部岳もそのようです。
背丈以上の笹に覆われた登山道
紅葉の時期にも早く、お花の見どころも終わってしまったので、緑とたまにキノコがあるくらいの登山道です。
九朗獄社への分岐点を過ぎると、ちょっとだけ下りて深い笹に覆われた刈り分け道になります。
足元が見えないのも危ないのですが、笹が見に入ってしまうのが最も危険なので、両手で掻き分けながら慎重に進みます。
細尾根に出ると山頂部のレーダーが確認できる
笹で覆われた刈り分け道から、再び登り始めてしばらくすると、・766から細い尾根になります。
前方に山頂部のレーダーが見え、近く見えるのですが、深い谷をぐるりと回りこむように登山道が付けられているので、なかなか近づきません。
しばらくすると登り斜面となって、傾斜が緩やかになる頃には、山頂が進行方向からどんどん左後方に離れていってしまい、ちょっと不安になります。
そのうち、沢コースと合流して、いよいよ最後の稜線歩きとなります。
山頂への最後の登りが楽しい
最後の登りは気持ちの良い開けた稜線で、一部にリンドウが咲いていました。
母と登ると、たいていコースタイム通りで到着するので、計画が立てやすいのがいいところです。
山頂からは駒ヶ岳が見えるのですが、この日は雲の中。
あとは、横津岳でしょうか。いずれにせよ、かなり山深いことがわかる乙部岳の山頂でした。
下山後のお楽しみは鳥山温泉で
本当はこの日に駒ヶ岳に登ろうと計画していましたが、乙部岳に登って正解でした。
下山後はちょうど帰り道にある鳥山温泉「ゆりの里活性化センター」さんで汗を流してから函館へ。
さらにラッキーピエロさんで食事をして、昭和町の函館健康センター湯都里さんで宿泊。
車中泊やキャンプ以上、ホテル以下、という選択肢は意外と少ないものです。
入館700円、深夜料金1200円でお風呂に入れて静かに寝られるので2日目もここで泊まりました。WiFiも使えます。
ただちょっと場所がわかりずらいので、事前によく下調べをしてから行かれることを勧めます。