今日の話題は韓国ソウルの北漢山(북한산)。
北漢山(プッカンサン)は、ソウルの中心地の北側約10kmに位置する標高836mの山。
名前の通りソウル市内を流れる漢江の北側に位置しています。山塊の最高点は白雲台(백운대:ペグンデ)、その他にも仁寿峰、万景台というピークがあります。
山の麓には、登山用品を扱う多くのメーカーがアンテナショップを出店していることでも有名です。
アクセスが大変良好で、ソウル駅からでも地下鉄とバスを利用すれば、約1時間くらいで登山口へ到着することができます。
北漢山へのアクセス方法
登山口は山塊の東西などいくつかありますが、本記事では西側から登り方についてご紹介していきます。なお、東側の北漢山牛耳からのアクセスについては、2019年4月に再訪した際の記事をご覧ください。
【北漢山白雲台コース案内|韓国ソウル】《登り》北漢山牛耳駅《下り》旧把撥駅
さて西側から登る場合、登山口の最寄りにあるメトロの駅は、320番の旧把撥駅(구파발:クパバル)になります。旧把撥駅までのアクセスは、明洞の隣にある忠武路(충무로:チュンムロ)という駅から地下鉄3号線に乗ると、乗換えなくがなくてスムーズです。
営業キロで13キロということで、そう遠くないことがわかります。
メトロの路線図で見た場合、ソウル駅や明洞との位置関係は、上の画像の通りです。
ちなみに地下鉄やバスを利用するときは、交通系ICカード「T money」があると便利。コンビニでの買い物にも使えますよ。
SIMカードもコンビニで購入できますが、日本で買ってもほとんど値段は変わらりません。入国審査前にセットアップできるので、当サイトではAmazonでの購入がおすすめ。
旧把撥(クパバル)駅から登山口への行き方
ソウルメトロ3号線でクパバル駅に到着したら、1番出口から地上に出ます。この駅からバスで登山口へ向かうのが普通で、バスはかなりの頻度で走っています。バスの系統は704番で料金は1,350ウォンです。
バスの運行時間は朝4時から夜22時30分まで、おおむね12分から16分間隔で運行されているとのことですが、詳細は次のウェブサイトから、最新情報をお確かめください。
下の画像のように表示されます。
なお今回は軽いウォーミングアップを兼ねて、駅から登山口まで走ることにします。
駅の周辺は開発が進んでおり、最近新しくロッテモールがオープンしました。
朝早くから営業しているカフェや飲食店もありますし、セブンイレブンなどのコンビニもあります。
登山に必要な行動食を調達したり、店内や店頭のイートインスペースで朝食を済ませたりすることも可能です。
まずは軽めにあんパンを食べてみます。
冬はホットドリンクがありがたい!
1番出口から地上に出たら、はじめに大きな道路に沿って北へ向かって走り始めます。
川に突き当たるまで直進すると(直進せずに信号から右に曲がり、並行して北上する道でも大丈夫)、東西に走る大きな道との交差点(T字路)に出ますので、ここで右折。
さらにしばらく道なりに走ると、正面に北漢山が見えてきます。
途中で何度も704番のバスが追い抜いて行きますので、かなりの本数が運行されていることがわかります。
なお、現地の登山者もバスに乗るのが普通。
徒歩で登山口へ行くのは、かなり稀な例だということを付け加えておきますからね。
だんだん近づいてくる北漢山を見上げたとき「えっ?あれに登るの?」とちょっと怖気づいてしまうかもしれません。
北漢山は山肌がむき出しになった岩山で、下から見上げるとかなりの高度差を感じることでしょう。
左手に地下鉄を見ながら、ひたすら北へ歩きます。
T字路にぶつかったら、右折するとだんだん山が見えてきます。
バスが何度も抜いて行くので、心が折れそうになるかも、、、
山がだんだんと近づいてきますが、更にT字路まで歩き(走り)ます。
東に向かって大きな通り沿いに歩いて行くと、だんだんと山々が迫ってきます。
再びT字路にあたりますので、そこで横断歩道を渡って左折し、再び北へ向かって約1kmほど歩きます。ちょうど右手に山を見ながら歩く感じです。
「北漢山城」と書かれた案内標識がある交差点で右折をすると、北漢山の登山口へと伸びる道路が続き、両脇にはお店が立ち並ぶ大変にぎやかな登山口となります。
2回目のT字路で横断歩道を渡り、再び北へ向かって歩きます。
まだ午前9時前ですが、下山者が。韓国人ハイカーさんは本格装備。
案内標識が見えてくると、登山口までまもなくです。
バスで来ると、この停留所で下車します。ちょっと走って駅から40分。
お店に寄るのは下山後にして、真っ直ぐ登山口へ向かおう
最後のバス停で登山者がたくさん降りてきますので、タイミングが合えばその人たちの後ろをついて、登山口へ行くことができます。
登山口までの通りには、登山グッズを売るお店が並んでおり、飲食店やコンビニ、露店風の売店も数多くあります。
朝8時くらいでも、営業しているお店がたくさんありました。その分、閉店するのは早いかもしれませんね。
韓国はキャッシュレスの先進国なので、クレジットカードさえ持っていれば手ぶらで来ても北漢山に登ることができます。そのくらい何でも揃いますよ。
韓国でお馴染みのCUだってあります。ここが最終コンビニでした。
露店では、水や行動食だけではなく、おでんやお酒も購入できます。
登山用品なら衣類や靴はもちろん、カラビナなど登攀用具も揃います。
車両止めと右にポストが見えてきたら、まもなく登山口です。
登山口から山頂までの状況
登山口付近にあるモンベルさんのショップ(2016年当時)の真向かいには、水洗の公衆トイレがありますので、ここで済ませておきましょう。なお、トイレと自動販売機が途中にもありますが、どちらも行程の序盤のみとなります。
登山ルートは全般を通じてとてもよく整備され、案内標識もたくさん設置されているため、迷うことはないかと思います。ただし案内標識はハングル表記(一部英語併記)ですので、せめて目的地となる白雲台だけは、読めるようにしておきましょうね。
余談ですが、ハングルはちょっと勉強するだけですぐに読めるようになります。他国の言語でこれほど短期間で識字が出来るようになるのは、他に例がないと思います。そのくらい簡単です。
1時間でハングルが読めるようになる本は当サイトで何度かおすすめしているのですが「1時間」というのはさすがにどうかと。まあ、そのくらい簡単だということなんですね。
モンベルさんの真向かいに、公衆トイレがありましたよ~
案内看板がとても充実していますが、読めないとね。
最高点の白雲台(ペグンデ)まで約4kmです。ハングル覚えました?
登山口には東屋と案内看板、汚れを落とすためのエアコンプレッサも。
序盤はよく整備された遊歩道
最初のイメージとは異なり、序盤はよく整備されたハイキングコースを行きます。
私の印象では、韓国人ハイカーさんたちは日本人ハイカーに比べ、序盤からハイペースでガシガシ登っていきますし、下山もサクサクっと軽やかに下りていきます。
北漢山ではすれ違うときに挨拶をしたり、登りの人に譲ったりするような文化はあまりないような印象です。でも家族連れに限って言えば、子供がよく「アンニョンハセヨ~」と挨拶をしてくれます。
他方で、大邱広域市で登った八公山や伽耶山では挨拶をするのが普通でした。
八公山(パルゴンサン)縦走登山|韓国大邱市内からカッパウィ地区への行き方、ケーブルカー乗り場からバスで帰る方法
【海印寺】へバスで行く方法と伽耶山を日帰り登山する方法|釜山からKTX、大邱からバスで世界遺産へ行こう
下山時にホットドリンクで体を温めたいですね。
序盤に設置されたトイレの裏側には凍結箇所もありました。
序盤だからなのかもしれませんが、みなさんペースが早めです、、、
分岐点。帰りは真っ直ぐ行かないように注意が必要。遠回りですよ。
コース脇には、こんなところもありました。
すでに11月下旬で、街はクリスマスモード。午後から雪が降りました。
岩峰なので、後半はやはり厳しい登りが待っている
登山口から約3km地点、白雲台まで残り1kmくらいからだんだんと急登となって岩肌も露出してきます。
引っ掛かりのない1枚岩も多いので、雨で濡れると滑りやすく注意が必要です。
私が訪れた日は、午後から明洞でも雪が降りました。
夏山ハイキングで安全に北漢山に登るのであれば、11月中旬が限界かもしれません。
さてさて、岩稜帯に入ってからはキープライトと書かれた看板を1度見ました。でも順守されている様子はなく、登り優先みたいなルールもほとんどなさそうでした。
北漢山城と呼ばれているように、稜線には石のブロックが詰まれた門があります。この門をくぐって階段を登っていくと、まもなく山頂の白雲台です。
石段もだんだんと段差が高くなってきました。
最後の1.3kmが正念場。登りが急になっていきます。
落石の危険性がありそうです。油断せずに注意しましょうね。
みんなもバテ気味。自分のペースでしっかりと。
石門の近くになると、本格的に組まれた階段になります。
やっと石門に到着です。ここから最高点まで、残すところ約400m。
門をくぐって、急な岩場を登りきると念願の山頂
いよいよ山頂まであと僅か。石門から山頂までは岩が露出した核心部なので、気を付けて登りましょう。
視界も一気に開けてきて、ソウル市内や近郊の街並みが一気に見渡せるようになります。また、同じ山塊の鋭く突きあげている仁寿峰が間近に迫り、登攀意欲を掻き立てられます。
ここから先は山頂まで大きな一枚岩が多く、登山者の数も一気に増えるので、すれ違う時には十分注意しましょう。特に下山時に転んで滑り落ちて、相手を巻き込んでしまったら大変です。
山頂へ到着すると、標高836mの低山とは思えないくらいの高度感があり、抜群の景観が待っています。韓国の国旗が掲げられた狭い山頂部は、せいぜい5人くらいしか立てません。でも30mくらい下までの間はほとんど遮るものがないので、どこで休憩しても同じような景色が見られます。
ちなみにここでの炊事は禁止されているようですので、お湯を沸かしてコーヒーを飲みたい方もここではガマン。
11月下旬はかなり寒くて手も冷たくなります。体感的に山頂の気温は、マイナス5度くらい。
ここからの下山は慎重に。靴のソールパターンによっては本当に滑るので、一歩一歩確実に下りましょう。
石門で他のコースと合流し、左に折れて山頂を目指します。
視界も一気に開け、ソウルの街並みに思わず歓声が!
手すりを補助に安全確実に。登山者同士、譲り合いましょうね。
韓国の国旗が建てられた山頂部は狭いので、写真を撮ったらすぐ離脱。
大きな一枚岩が山頂標識。カッコいいですね。
ちょっと下りたところで休憩。でも寒すぎて食べずに下山開始です。
日本ではあまり見ない風景ですよね。異国に来た実感が湧きますよ。
相棒と登った山は多数。この後、台北でお別れしましたが、、、
K2など韓国オリジナルの登山用品に興味津々、、、
下山後に雪が降りました。ソウルは冬の始まりです。
興味が湧いたら、半日で楽しめる北漢山にぜひ登ってみて!
いかがでしたか?北漢山のアクセスや登山コースについてお伝えしました。
登山口へのアクセスも良くて登山道もよく整備されていますので、ソウルに訪れた際には、ぜひ登ってみてくださいね。
下山後にチムジルバンで汗を流し、焼肉とビールは最高です。
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シロアムサウナ|ソウル駅至近で仮眠もできる格安チムジルバンの使い方
また、反対側の北漢山牛耳駅からのコースはこちら。
【北漢山白雲台コース案内|韓国ソウル】《登り》北漢山牛耳駅《下り》旧把撥駅
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