今日はサロマ湖100kmウルトラマラソンの話題です。
私は、このブログのテーマになっている通り登山が好きなのですが、市民ランナーとしてマラソン大会に参加することも趣味にしています。
でも、通勤ランニングをするくらいで、それ以外の練習はほとんどしていません。そのため、フルマラソンは完走できますが、未だに4時間を切ったことがないレベルの軟弱ランナーです。
ところが、ウルトラの世界にも興味を持ち始め、2016年に100kmの大会に申し込んでみることにしました。
月間走行距離300kmの壁が超えられない!
サロマ湖100kmウルトラマラソンは、国内では屈指の人気を誇る大会ですので、エントリーは先着順ですぐに締め切られてしまいます。
地元の方の優先枠、過去に完走している方の優先枠もあり、それ以外の一般枠はかなり限られています。
50kmの部と100kmの部がありますので、できれば50kmを完走してから翌年に100kmを目指すのが理想的かもしれません。
50kmはフルマラソンに毛が生えたようなものと思いがちですが、実際には最後の8kmの差はかなり大きいのです。
さて、開催時期は6月下旬、エントリーは1月下旬、参加費用も17,000円とかなり高額です。出場するなら、しっかり練習をして臨みたいところ。雪道の通勤ランニングを毎日続け、4月の雪解けから本格的に走りこみました。
それでも3月までが月間100km程度、4月が150km、5月が240km、6月は再び120kmくらいまで落ちました。
どうしても登山が諦められず、5月後半に岩手山と八幡平、6月には黒松内岳と長万部岳、それと利尻山にも登り、1日でまとまった練習をしたのは、5月に50kmを走ったくらいです。
私は飽きやすい性格なので、申し込むときにモチベーションが最高潮に達した後は、当日まで下がっていく傾向があります。これはすべての活動について同じことが言えます。
そんな感じであまり乗り気でないまま、いよいよレース本番を迎えることになりました。
3連休を取得して札幌から遠征、移動や宿泊もよく考えて
先ほどエントリーが17,000円と言いましたが、その他にも諸々の費用がかかります。
遠隔地からのエントリーですので、やはり移動と宿泊費が大きな負担になります。
現地での受付の必要はないのですが、出走が早朝5時なので前泊が必要です。レース時間も長いため、後泊も必要になることでしょう。
また、コースがワンウェイのため、ゴール地点からスタート地点への移動が必要になり、そのために専用バスの乗車券も手配する必要があります。
そういった費用を加えていくと、かなり力が入る大会だと言えるでしょう。
私は前日に、札幌から125㏄のスクーターで約300km走り、ゴール地点の常呂町へ移動しました。
スタート地点へ移動するバスは、ゴールの常呂町から深夜に発車しますので、明るいうちに付近を観察して、海岸にテントを張ってキャンプをすることにしました。
バイクでの長距離移動やテント泊に慣れている私ですが、この選択は誤りだったのではないかと振り返ります。
マラソンの大会は、レースに専念できるようにすべきだと思うのです。
ホノルルマラソンでは、前日にLCCのエコノミーで移動してゲストハウスに宿泊しました。
ソウルマラソンでも、前日の夜にソウル入りして、ゲストハウスやサウナに宿泊しています。
そうした大会では、やはり本調子が出ないものです。
サロマは100kmもありますので、前日までの体調管理は重要だと思うのです。20代の頃の自分とは違うのですから、、、
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結局、前日は土砂降りの大雨のなかでの移動となり、北見までずっと雨に当たりました。
常呂町に到着したことには、すでに疲弊しています。
常呂町バスターミナル裏の海岸をキャンプ地として、濡れた体で就寝体制に入ります。ここにはトイレもあるので、キャンプ適地だと思います。
一日中雨でしたが、オホーツク海側が晴れたのは幸いでした。
テント内を整理して、19時に就寝。翌朝は2時起床です。
早朝からバスに揺られてスタート地点へ移動、さあスタート
予定通り2時に起床。外は真っ暗、波の音しか聞こえません。
テントを残置して、バイクで常呂町スポーツセンターへ移動。駐車場で誘導に従ってバイクを駐車し、3時にバスに乗り込みます。
真っ暗な中、大型のバスが数十台並び、ランナーが大勢集まっている様相は、ちょっと異様な雰囲気。ホノルルマラソン当日朝のワイキキビーチと同じような感じです。
バスに揺られて約1時間、湧別のスタート地点へやって来ました。ちょっとバスに酔ってしまった感じです。
フルマラソンでは1万人以上が参加する大会が多い中、比較的こじんまりとした印象。
6月下旬とは思えないくらい寒い朝。小雨も降っています。
参加人数が少ないので、渋滞することなくスムーズにスタート。
まずは会場周辺を大きく回ります。
ペースを乱さずキロ7分を刻みますが、あっという間に最後尾グループに。後ろから最終走者に伴走するパトカーが見えます。
しっかり準備をしてきたランナーにとっては、心地よく走れる気温なのでしょう。
しかし私のようにスローペースの場合、体が冷えてしまいます。
何度もトイレに寄ることで、ますます遅れを取ることに。
15km地点くらいから雨が本降りになり、本格的な雨のレースとなってしまいました。スローペースなので内臓への負担が少なく、リタイアするまで食べたり飲んだりしても全く問題ありませんでした。
途中のエイドで、中高生くらいの生徒さんが中心となって、食べ物やドリンクを手渡ししてくれるのには、いつも本当に感謝です。温かい心がこもっています。距離が長いためでしょうか、フルマラソンより、感激して涙腺が緩むことも。
しかし、40kmを越えた頃から、いつものように膝が痛み出します。リカバリーのためにストレッチもしましたが、55km地点から急に走れなくなりました。
初めてのウルトラは完走ならず、60㎞でリタイアすることに
「ウルトラマラソンは諦めたら終わり」とよく聞きますが、本当にその通り。自分との闘い、忍耐力です。
さすがに痛みには勝てないと諦め、60kmでリタイヤすることに。準備不足を大いに反省します。
60km地点にはチェックポイントがあり、収容者の待機テントも設置されていました。
ランナーさんのほとんどが、振り返って一礼をしてからテントへ。この大会に参加するそれぞれの想いが伝わってきます。
あ~収容車が通り過ぎていく、、、北海道マラソンに続いて2回目
60km地点の収容所に集まるランナー達。過去の完走者も数名いた模様
収容バスでゴール地点へ移動すると、サブ9クラスのランナーさんたちが、次々と到着します。
実力の差を感じずにはいられない、そんな初めてのサロマでした。
次回いつ参加するかはわかりませんが、私は飽きやすい反面しつこい性格なので、きっとどこかで再チャレンジをするでしょう。
「参加することに意義がある」とよく言われますが、いっぽうでスポーツは上達しないとダメだと思います。より高みを目指すところに、スポーツの魅力、特に個人競技の醍醐味があるのだと感じています。
リタイアしたことにより、計画より4時間も早く終了したので、テント内でゆっくり過ごすことにしました。
セブンイレブンで1,200円分の食料を買い込み、一人で打ち上げ。
気持ちのリカバリーが早いのが取り柄です。
翌日は武華山に登って帰ろうと思いましたが、林道の入り口で転倒してしまい、中止。真っ直ぐ札幌へ帰りました。
どちらも、どこかで再チャレンジを。