今日は2018年ソウルマラソンの話題です。このブログでは、2017ソウルマラソンに参加してみた体験から「初めての海外マラソンにソウルマラソンをおススメする7つの理由」という記事を書いていますが、自分で書いた記事を再確認するために、2018年も引き続き参加してみました。若干、重複するところもありますが、ぜひ最後までお付き合いください。
さて、この記事を書いている4か月前の2017年12月には、第45回JALホノルルマラソンにも参加してみましたが、やはりソウルマラソンのほうが参加しやすいと感じています。その理由は、
- 時差が無いためコンディションを保ちやすいこと
- 移動時間が短いため、土曜日から月曜日までの3日間の休日取得で参加できること
- エントリー、航空券、宿泊費、滞在費用などコストを低く抑えられること
- 明るい時間から始まり、お昼過ぎには終了すること
ざっと、このようなことが挙げられます。その他の内容は、過去記事を参考にしてください。
さて今回は、前日の18時過ぎに新千歳を出発し、ソウル入りを22時過ぎというタイトなスケジュールを組み、宿泊もチムジルバンで仮眠を取るという設定にしてみました。
本当はマラソン終了後に当日のフライトで帰国をして、月曜から出勤するところまで追求してみたいところですが、フライトのスケジュールの都合上、新千歳発着では困難なため、マラソン終了後もチムジルバンで仮眠を取り、月曜朝8時のフライトで帰るような旅程を組みました。
今回感じたことですが、一度の海外渡航でフルマラソンの参加と観光の両立は、かなりの体力と気力を必要とすること。よほど自信がある方なら結構ですが、そうでなければマラソン参加だけの渡航だと、思い切って割り切ったほうがいいかと思います。
もしくは10kmのファンランやハーフマラソンの設定がある大会であれば、その辺の距離で止めておくのもよいでしょう。ここは少々悩ましいところですよね。
前日の入国から大会当日の受付までの流れについて
私は、2017年10月に釜山を訪れて以来5か月ぶりの訪韓ですが、韓国入国時のアライバルカードが変更になっていました。
上のキャプチャ画像は裏面のHOW TOですが、以前のフォーマットより内容が簡略されているいっぽうで、滞在予定場所の記入が強調されています。滞在するホテルが決まっていない場合でも書かなければならないので、今回のようにサウナに宿泊する場合は「上手くやる」必要がありますね。
えっ?何て書いたかって?「シロアムホテル」です、、、
出入国に伴うスタンプも廃止されており、7cm幅のレシートのような紙が渡されます。香港と同じタイプですが、それよりサイズが若干大きいです。QRコードが印字されており、アクセスすると次のような画面が表示されます。
韓国入りが遅くても、空港野宿は避けましょう
韓国に夜遅く到着した場合、わざわざホテルに宿泊せずに空港で仮眠を取り、早朝に光化門広場へ移動するという選択肢も考えられます。
しかし、大会当日参加キットピックアップでは、光化門広場の日本事務局に6時30分から6時55分の僅か25分の時間内で、受付を済ませなければならないため、仁川国際空港で仮眠を取った場合、始発の一般電車でソウル入りをしても、かなりギリギリの時間となり、間に合わない可能性があります。そのため前日の韓国到着が遅くなっても、ソウル市内へ移動しておくべきです。夜中でも深夜バスが運行しています。
宿泊費を低く抑えるためには、ゲストハウスが選択肢の一つですが、22時以降の受付を拒否されるゲストハウスも多いため、この場合チムジルバン一択になります。もちろん、5千円以上支払ってホテルに宿泊できる方は、その方がいいでしょう。
チムジルバンって何のこと?よし、泊まってみよう!
チムジルバンは韓国式サウナのことで、日本でお馴染みの健康ランドや長時間滞在型のスーパー銭湯と同じと考えて差し支えありません。
大浴場があって仮眠スペースもあり、タオルも浴衣もロッカーも貸してくれます。中では食事もできるので、着替えの下着さえ持っていれば十分です。
ソウル駅から至近のシロアムサウナは、日本人にも人気のチムジルバンで、12時間滞在しても僅か17,000ウォン。マラソン前日に利用する場合は光化門広場への移動も楽ですし、マラソン終了後であれば疲れを癒し、翌日早朝のフライトにも間に合わせやすい立地にあります。
スーツケースや貴重品も預かってくれますし、仮眠スペースは雑魚寝もできますし、個人ブースもたくさん用意されています。
マラソン完走後は、痛い足を引きずりながら、飽きるほど見慣れたソウル市内を徘徊するより、さっさと風呂に入って水風呂でアイシングもし、館内の食堂で、ご飯とビールでお腹を満たし、さっさと寝たほうが気持ちがいいです。
チムジルバンは、大会に参加する韓国人ランナーも大勢利用しており、男性の一人参加者はもちろん、男女含めたグループも見かけました。シロアムサウナについては下記の記事で詳しくご紹介しています。
シロアムサウナ|ソウル駅至近で仮眠もできる格安チムジルバンの使い方
日本事務局での大会当日キットピックアップ
イントロでお話していますが、ソウルマラソンには「大会当日キットピックアップ」というオプションが用意されています。
大きなマラソン大会では、前日までに開催されるエキスポへの参加も楽しみたいところですが、忙しい方には、この受付オプションが大変便利です。
日本から参加する場合、どう頑張っても大会当日に入国することは不可能ですが、前日の受付締切より遅い時間に到着する場合や、大邱や釜山から早朝にソウル入りする場合などには、このオプションはとても便利です。
大会当日、スタートまでの流れ
スタート会場は、光化門広場一帯です。
光化門広場はとても広く、日本事務局の場所や荷物の預け場所、トイレ、給水、出走者の集合場所など、非常に分かり易い配置になっています。
日本事務局は市庁側にあり、光化門広場の最南端に位置しているのですぐにわかります。
受付に到着したら、引換証を渡して大会当日キットを貰いましょう。「おはようございます」から始まって、すべて日本語でのやり取りができますので安心ですね。中身を確認したら、まずは着替えを済ませましょう。
日本事務局のすぐ隣には手荷物を預けるトラックが2台待機しており、自分のゼッケン番号のトラックの前で預けることができます。
受付後に着替えをする方は、この付近から一旦離れることになりますが、再び戻って預ければ大丈夫です。
参加記念のランニングシャツに、ゼッケンを取り付けて重ね着する方は着替えの必要がないでしょうから、日本事務局付近でゼッケンを取り付けて、そのまま手荷物を預けてしまったほうがいいでしょう。手荷物の袋は受付時にもらえます。
ジェルなども現地で手に入ります。EXPO会場で購入できなかった場合、現地で購入しましょう。日本からわざわざ持っていかなくても大丈夫。
仮設のトイレもありますが、メトロの駅でも利用できます。
大きい方は、宿泊先で済ませてきたほうが安心。ソウルマラソンでは、スタート後の仮設トイレは、ほとんど設置されていません。男性なら公園や緑地帯で用を足すことができますが、女性の場合、そうはいきません。
メトロの駅やお店なので借りることは可能ですが、日本人は言葉のハンデキャップがあるため、ロス時間が出ます。マラソンのトイレは悩ましいところです。
ポカリスウェットのブースがありますので、給水はここで済ませることができます。市庁付近やメトロの改札付近には、コンビニがありますよ。
出走前は地下に潜って、準備体操やウォーミングアップで身体を冷やさないようにしたいところ。3月第3週末のソウルの朝は、気温が1桁なので寒いです。
7時45分くらいまでこの付近にいても、出走には十分間に合います。動的なストレッチをしたり、歩き回ったり。ただし選手だけではないので、メトロの利用者の迷惑にならないように、マナーを守りましょう。
日本事務局からエントリーをすると、Aグループからの出走になります。完走まで5時間くらいを見込んでいる方でも、Aグループからの出走。遅いからと言って、わざわざ後半のEグループから出走する必要はありません。コースが広くて、ウェーブスタートなので、自分のペースで走っても大丈夫。みんな避けてくれます。
むしろ、先頭グループからのスタートの方が、アドバンテージがあるので精神的に安心できます。そう、ソウルは後半で歩いてしまうと、完走できない可能性があるのです。
10分刻みにペースメーカーがいますので、一緒に走る作戦もありでしょう。Aグループは3時間から3時間30分くらいまで。Aグループの多くは1キロ5分10秒くらいのペースで刻んでいきますので、ハーフマラソンを2時間くらいで走る方なら、違和感を感じないかもしれません。
でも、フルマラソンを4時間以内で走るようなトレーニングをしていないのであれば、ハーフ以降の後半に、大きく失速しますので、自分のペースを守るほうが無難。
スタート後は街並みを楽しみながら、自分のペースを守ろう
初めてのレース、特に海外レースの場合、たくさんのコース情報が欲しいところですが、ウェブサイトやパンフレットのコースマップだけではなかなか分からないのが実情です。
そこでグーグルマップのストリートビューを見てみると、何となく雰囲気は伝わってくるのですが、42km全部を見ていたら、正直言って具合が悪くなります。そこで画像では伝わりにくい点について、いくつかお話していきます。
道路が硬いのは、アスファルトではなくコンクリートだから?
ソウルマラソンは、特に足への負担が大きいのではないかと感じます。走っている途中で気付いたのですが「これはコンクリート道路のせいなのでは?」という疑問です。コース中のアスファルト舗装率が何%くらいあるのか正確な数値は不明ですが、
- 単純な比較は出来ないにせよ、アスファルトに比べてコンクリートの方が硬い
- 海外では日本に比べて、コンクリート舗装の割合が遥かに高い
という一般的な情報だけで比較しても「足に優しくはない」と言えるでしょう。
反対に、地面からの反発が高いと言えるので、スピードが出やすく、記録更新に繋がりやすいのかもしれません。ここは参加するランナーのレベルによって、靴の選び方が変わるところでしょう。
折り返しポイントに、飽きさせない工夫があって嬉しい
コースマップを眺めてみると、同じ道路を行ったり来たりして、5回も同じ地域を走るように見えますが、同じ道路上で折り返しポールをぐるりと回るような箇所はほとんどありません。
例えば5km地点では、敷地の周囲を反時計回りに大きく回りますし、明洞までの戻りも、スタート直後の後続ランナー達とすれ違うので、楽しく走れんす。
清渓川の直線は長く感じるものの、折り返し後は川の対岸を走るので、同じルートを走らされているような感じは全くしません。
その後メトロ1号線の鐘閣駅からの直線道路では、反対車線を走る対向車が多くて、沿道の声援も多いので、東大門くらいまでは飽きずに走ることができます。
でも、見どころは意外と少ないかもしれない
日曜開催の都市型のマラソンでは、都市機能を阻害しないような配慮の上で運営されますが、ソウルマラソンでは最初から最後まで、商業地を走るので「観光ランニング」が楽しめます。
その一方で、お馴染みの明洞は、まだ8時台ですから閑散としていますし、コースも北側のメトロ2号線沿いなので、何度も訪韓している人であっても、あまり親しみがない風景かも。
南大門や東大門は、あっという間に通過してしまいますし、オリニ公園やソウルの森も、近郊を通過するだけなので、雰囲気を感じることはできないでしょう。
でも最後のチャムシル大橋から見るロッテワールドタワーや、オリンピックスタジアムでゴールするところは感動ものですよ!
給水ポイント。始まりから終わりまで十分すぎるくらい長い
給水ポイントは5kmごとに設けられていますが、十分すぎるほど何か所もテーブルが設置されていますので、慌てず空いているところで水を貰いましょう。2回飲む場合は、最初と後半で。1回でいい場合は、中間地点以降に貰うのが渋滞しなくていいかもしれません。
基本的にどの給水所でも最初に水、中盤にポカリスウェット、終盤に水の順番で並んでいます。20kmと30kmでは、バナナとチョコパイを、35km地点ではレーズンを貰うことができます。
この大会名物のチョコパイ。嬉しいおやつ。毎回2個ずつ全部で4個食べたいところ。もちろんバナナも。
ゴールから解散までの流れ。記念の完走メダルは袋の中に。
ゴール後は、預けていた荷物を受け取ったら自由解散となります。野球場のそばにメトロ2号線と9号線の駅がありますので、交通機関も便利です。多くの方は一度ホテルに戻ってシャワーを浴びるかと思いますが、中心部に戻るのであれば2号線をソウル駅方向に戻るのがいいでしょう。
さて、ここではゴール後の流れについて詳しく説明します。
まずは水分補給とミネラルウォーターを貰おう!
ゴール後はトラックを出た後、折り返すようにしてスタジアムの出口へ向かいます。2018年大会ではゼッケンにICタグが装着されていますので、シューズに装着するタグはなく、回収はありません。
出口付近でポカリスウェットの給水がありますので、そこで水分補給をしましょう。おっと、悟空もポカリ飲んでますね。
その後、ミネラルウォーターのボトルを配っていますので、1本ないし2本を貰ってスタジアムからサブトラックへ移動します。
流れの中でマジックでチェックを入れられ、サブトラックの入り口で補給食と完走メダルが入った小袋を受け取ります。
いつもながらボランティアの方々には頭が下がります。
最後に配られる補給食は、2017年大会とほとんど一緒でした。
糖分が多いので、塩分が欲しい方は、球場やメトロの入り口付近で何か購入して食べましょう。美味しそうなものがたくさん売られています♪
サブトラックでは、表示された自分のタイムと一緒に写真を撮ってもらえます。ちょっと並びますが、嬉しいサービスですね。
手荷物の受取場所は、2017年大会と大きく場所が変更になっていました。
動線から外れるので、注意が必要です。毎年参加している大会でも、変更点が少しありますので、参加案内書には細かく目を通しておきたいところですね。
完走後にみんなでワイワイやるのもいいですよね。寒いのでビールより焼酎をお湯割りにして飲みたいところ。仲間に入れてもらえるかな?
2018年大会では、隣の球場で試合があったのでしょうか、多くの出店が出て活気がありました。食べたいものを指さし注文して、屋外で食べるのも楽しいですね。
解散後はサウナでゆっくりして週明けの仕事に備えよう
身体の疲れを癒やすためには、冒頭で触れたサウナがおススメ。38℃~42℃のお風呂に入って22℃の水風呂でアイシング。この繰り返しで疲労回復がかなり早まります。
フルマラソンやウルトラマラソンに何度も参加している方だと、やや感覚がマヒしているでしょうが、やはり内臓は疲労しています。たんぱく質を摂りつつも、野菜も食べてリフレッシュ。
走った後はカラダも冷えやすく、実際に気温が低いので、温かいものを最初に口にしたほうがいいかもしれません。
私はちょっとだけ明洞に寄って、いつもの明洞餃子でカルグッスを食べてカラダを温め、バラマキみやげを購入してから、サウナへ直行しました。
最後に仁川国際空港のラウンジを利用したいけれど
仁川国際空港は2017年に第2ターミナルが開業しましたが、大韓航空など4社以外は以前の第1ターミナルからの出発になります。8時くらいのフライトの場合、ソウル駅を6時前に出発する一般電車に乗らなければ、チェックイン時間に間に合わないので要注意。
仁川国際空港にはプライオリティパスを利用できるラウンジがたくさんありますが、ほとんどのラウンジは午前7時からの営業になっていますので、早朝のフライトの場合は利用している余裕がないかも。
スケジュールに余裕があれば、10時~12時くらいのフライトで帰国するのがいいかもしれませんね。
空港での手荷物検査にご注意を
ソウルマラソンの記念品で貰うある物が、手荷物検査で引っかかることがあります。
それは完走メダル。実はX線検査機で正体不明の異物として判別できないようです。得体のしれない高密度の物体がモニタに映し出されるため、荷物をすべて開けられて再検査されることがあります。
仁川空港は出国手続きに時間を要するうえ、こうしたトラブルで時間をロスすると、慌ただしく出国することになります。機内に持ち込む際には、事前に覚えておきましょう。
私の参加費用、すべて公開しちゃいます!
最後に私の参加費用をすべて公開しちゃいます!
今回はANAの特典航空券を発券しましたので、実際にはもう少し費用がかかるでしょう。
項 目 | 費 用 |
エントリー | 12,000円 |
大会参加当日キットピックアップオプション | 3,000円 |
利用料 | 750円 |
ペイジー手数料 | 60円 |
ANA特典航空券(新千歳→ソウル→関西→新千歳)※15,000マイル別途負担 | 5,500円 |
チムジルバン2泊(LinePayで決済) | 3,520円 |
大会当日の朝食(日本のコンビニで調達) | 385円 |
カルグッス(1円=10ウォンとして計算) | 800円 |
プルコギ定食(同上) | 1,100円 |
現地での地下鉄運賃(同上) | 1,000円 |
ばら撒きみやげ(同上) | 498円 |
ビール2缶、コーヒー(同上) | 670円 |
自宅から空港までのJR運賃 | 1,960円 |
合 計 | 31,243円 |
マイルを使わないで航空券を取得すると、もう少し費用がかかるとはいえ、それでもこの程度の費用で海外マラソンに参加できちゃいます。
みなさんも一歩を踏み出して、海外マラソンを楽しみませんか?
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
【追記】2019年参加分の航空券を取得しました。その費用は?
2019年もソウルマラソンに参加しようと思い、チェジュ航空のセールで格安チケットを入手することができました。
往路が6,500円、復路が700円、それに燃油サーチャージと空港使用料で、合計13,410円です!
今回は往復ともに新千歳発着で、金曜日に出発して月曜日に帰るので、かなり余裕のあるスケジュール。前日に受付をして、EXPO会場も楽しんでみたいと思います。今回とは違うサウナに泊まってみたり、オトクなホテルがあれば泊まってみて、ブログでご紹介できれば、と計画中です(^^♪