羊蹄山の夏道は全部で4コースがあり、その中でもっともマイナーなルートがこの喜茂別ルートでしょう。
登山なんて体力的にも季節や天候にしても毎日続けられるような遊びではないし、そもそも同じ山に何度も登る人は少数派のはず。
羊蹄山は夏ならトレーニング目的で、冬なら滑走目的で何度も登る人はいるけれど、百名山目的なら人気の真狩ルートから一度登って二度目はないというのが普通ですよね。
そういった意味でも、この喜茂別ルートを登る人が今後増えるとは思えません。
私も無雪期に何度か訪れていますが、たいていの場合は6月の残雪期に「初夏」を求めて登っています。北海道の5月は標高1,000m程度の山でも残雪があり、6月にならないとシーズンが始まらないんですね。
今回は珍しく9月に。平日の仕事休みでたまたま深夜2時に目が覚めたという理由で、ほとんど思い付きで羊蹄山に行ってみました。
44歳、2時間で羊蹄山に登れるのか挑戦
羊蹄山には2時間かからずに登る強者がたくさんいます。
今の体力レベルで自分にも出来るかなぁと44歳のオッサンがつい欲を出してしまい、無謀にもチャレンジしてみました。
水分1.5リットルを携行。9月のかなり涼しい朝なので、それほど消費しないと考えています。
登山口を4時50分に出発し、5合目に着いたのが1時間5分後です。私はあまり賢くないので、単純計算でこの調子だと山頂まであと半分、2時間10分で登れるだろうと見積もります。
この時点ですでに2時間を切れていませんよね。でも渦中にいるとそんなことにも気づけていません。
6合目で1時間20分を過ぎており、ここでやっと「ムリ~」と気付きます。あっさりと諦め、2時間30分を目標にします。
こうなるともうテキトー。森林限界を超えてから天気がすっきりして、青い空と緑がとてもきれいなので、ザックからカメラを出してハイキングモード。
もう、タイムなんてどうでもよくなってしまって。ここまで読んで下さった方、お役に立てなくてごめんなさい。
喜茂別コースは山頂まで直登だから好き嫌いが分かれるところ。
ただ、登山口が札幌からいちばん近くて便利ですし、しかも登山者も少ないので静かな山旅を楽しめますよ。
結局、この日は下りの5合目くらいまで誰ともスライドしませんでしたからね。そういう意味でもタイムトライアルをされる方には喜茂別コースは適しているかも。
やっぱり羊蹄山は9月に登りたい山!?
かなり主観的な感想ですが、羊蹄山は9月に登りたい山としておススメします。
理由は3つ。
①暑くないこと
②残雪がないこと
③7月~8月の百名山目当ての登山ピークが過ぎて、混雑が落ち着くこと
さて、山頂までの登山に要した時間は、2時間14分でした。
帰りにスライドしたトレランの方は、私とは違って本格的な登り方をしていたので、間違いなく2時間以内で登られると思います。
世の中には自分より優れた人がたくさんいるものです。趣味の世界は飽くなき挑戦の連続。お互い切磋琢磨して刺激し合いたいですね。
父釜の中を流れる雲に、ブロッケン現象
お釜の中には、日輪が。
これ、ブロッケン現象というものですね。丸い環が何重にもできています。
ここに自分を重なてみると…
この指さしているところが、自分の頭です。
ミラクルですね!いいことがありそうです。
宝くじ買います。
さて、下りはちょっとトレラン気味で。安全に走れそうなところだけ走ってみます。
それでも登山口まで1時間40分かかってます。
気持ちは30代のつもりでも、肉体は嘘をつきませんからね。無理をせず、晩年まで山もマラソンも続けたいと思います。
そうそう、長らく羊蹄山にはクマはいないと言われていましたが、どうも最近は違うようですね。気を付けましょう。遭遇するとしても山麓だと思いますが。
喜茂別の登山口の入り口。植生で看板が隠れていますが、後ろの家屋が目印です。早朝だとちょっとわかりずらいかもしれませんね。