北日高の芽室岳のお話。沢歩きをせずして山頂を日帰りできる日高の夏山は少ないなか、この芽室岳、伏美岳、楽古岳はお手頃があります。ここに満足したら次は十勝幌尻岳、北トツタベツ岳あたりがねらい目かな。
真夏の十勝幌尻岳はいかがですか?登山道は沢沿いに始まって、尾根に取り付き、最後は360°のパノラマが楽しめる。北日高の展望台です!
ピパイロ岳は、北日高の主稜線のピークの一つで、遠くから眺めると台形の山容なのでよくわかります。無雪期の夏道ルートでも伏美岳を経由するため、日帰りでも通常10時間以上を要します。山中で1泊するのであれば、水場のコルが適していますが、せっかく1泊するのであれば、1967峰へも足を延ばしたいところです。
十勝幌尻岳は、日高山脈の国境稜線から離れた支脈のピークで、札内岳よりもさらに十勝平野側にあります。そういった地理的特性から、北日高の山々から遠く南日高の山々までを横一列に見渡すことができる、展望の山としてよく知られています。ただ、冬季の日高山脈は困難を極めますから、雪景色を見るならば雪が深くなる以前に登る必要があります。この記事では11月下旬に訪れた際の様子を紹介し、冬の日高山脈に興味を抱いていただければと思い、記事にしました。なお、十勝幌尻岳は、札内岳とは異なり夏道が開かれているので、一般登山者にも親しまれてきましたが、残念ながら2016年の台風の影響で、林道も登山道も被害を受けているもようです。
チロロ岳は、北日高の芽室岳からピパイロ岳へと続く主稜線からずっと外れるのですが、日高山脈では欠くことが出来ない名山の1つで、北海道の岳人にはたいへんよく知られた山です。積雪期に登られることは少なく、無雪期でも沢からのアプローチとなるため、一般登山者でも登る人が少ないほうだと思います。ただ、沢靴を履かなくても登れるくらいの易しい沢なので、全くの初心者でもなければ、登攀用具や技術が無くても山頂へ立つことができます。沢からのアプローチや、尾根に取り付いてからハイマツ帯を漕いで稜線に出るところなど、典型的な日高山脈の登山を楽しませてくれますので、これからカムエクや神威岳などに登ろうと計画している人には、ぜひ訪れてもらいたいと思います。どうぞ最後までお付き合いくださいませ。